このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
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ペソの難敵トランプ氏の支持率がハリス氏を上回る
メキシコペソ相場を巡る次の焦点は11月5日に行われる米大統領選だ。共和党候補のトランプ氏が大統領に返り咲けば、ペソは強い逆風に晒されるとの見方が多い。トランプ氏は、2016年の大統領選で不法移民対策としてメキシコ国境に壁を建設するとの公約を掲げて当選。メキシコに対して厳しい姿勢の米大統領として市場に刷り込まれている。今回は国内自動車産業の支援に向けてメキシコからの輸入車に200%の関税を課すと主張しており、市場は「またしても」の印象を強めている。なお、米政治サイト・リアルクリアポリティクスによると、前週末26日時点でトランプ氏の全米平均支持率(48.5%)が民主党のハリス候補(48.4%)を2カ月半ぶりに上回った。選挙結果は蓋を開けてみるまで分からない歴史的な混戦の様相だが、市場としてはペソに対する「トランプリスク」を意識しないわけにはいかないだろう。
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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