ドル円、一時145円台…株高・月末フロー・自民党総裁選を意識した不安定な動きに注意
欧米時間のドル/円予想レンジ:143.600-145.600円
東京市場のドル/円は、一時145円台を回復する展開。序盤に144円台半ばで下げ渋るとアジア株高を背景に円売りに傾き9月4日以来となる145円台へ強含みました。その後は144円台後半まで押し戻される場面もありましたが、欧州市場に入ると再び円売りが加速して145.20円前後へ上値を切り上げました。
米金利先物市場では11月の50bp(0.50%ポイント)利下げが6割程度織り込まれています。そうした中で、今夜は米新規失業保険申請件数や米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長による講演が注目されます。これらの内容が市場の利下げに対する見方に変化をもたらすようだとドル/円相場にも影響がありそうです。その他、月末を控えた特殊フローにより不安定な値動きが生じる可能性もあります。特にロンドン・フィキシング(24時)前後の動向には注意しましょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、前日終値で144円台へ乗せたことで上昇の向きを保ち上値模索の展開となっています。RSIが50ラインを突破したことも足元で上昇の勢いが強まっていることが分かります。145円台に定着するようだと直近高値の147円台を視野に入れた相場展開となる可能性があります。ただ、下落基調に変わりない状況のため上ヒゲを伸ばして144円台へ反落することも考えられます。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
9/26(木)
18:30 南ア8月生産者物価指数
21:30 米4-6月期GDP・確定値
21:30 米4-6月期GDP個人消費・確定値
21:30 米4-6月期コアPCEデフレーター・確定値
21:30 米8月耐久財受注
21:30☆米新規失業保険申請件数
22:10 クーグラーFRB理事、コリンズ米ボストン連銀総裁講演
22:15 ボウマンFRB理事講演
22:20☆パウエルFRB議長講演
22:25 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
22:30☆ラガルドECB総裁講演
23:00 米8月住宅販売保留指数
23:15 デギンドスECB副総裁講演
23:30 バーFRB副議長講演
23:30 クックFRB理事講演
25:00 シュナーベルECB専務理事講演
26:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演
26:00 米7年債入札(440億ドル)
28:00☆メキシコ中銀政策金利
9/27(金)
07:00 クックFRB理事講演
08:30 日本9月東京都区部消費者物価指数
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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