オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
本日10:30 豪7月雇用統計発表!
・7月18日発表の豪6月雇用統計は、雇用者数が5.02万人の増加と市場予想(2.00万人増)を上回った。また失業率は4.1%へ悪化(前回:4.0%)したが、労働参加率が66.9%と前回(66.8%)から上昇したことが要因だった。
・NY原油先物市場は続落。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週報で、米国内の原油在庫が予想に反して増加していたことが売り材料となった。終値は前営業日比-1.37ドルの1バレル=76.98ドル(8月14日)。
<WTI原油・商品CFDチャートはこちらはこちら>
・8月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。ブロック総裁は市場の利下げ観測について「先走っている」とけん制した。
・8月5日、日経平均株価が前日比4451円安と史上最大の下げ幅を記録。リスクオフの動きとなり、豪ドル/円は95円台から一時90.08円前後まで下落するなどした。
・7月31日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+3.8%となり、市場予想通りに前四半期(+3.6%)から加速した。同時に発表された豪6月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.8%となり、前月(+4.0%)から鈍化した。
・7月31日に発表された豪6月小売売上高は前月比+0.5%と市場予想(+0.2%)を上回った。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
豪雇用統計は利下げ開始の後押しとなるか?
昨日はニュージーランド準備銀行(RBNZ)が政策金利を5.25%へ0.25%の利下げを発表した。市場予想では据え置き予想が優勢だったことから、発表後にNZドルは売りで反応。NZと隣国で同じオセアニア通貨としてみられる豪ドルは、このNZドルの下落につれて売られる場面も見られた。
本日は豪7月雇用統計が発表される。昨日RBNZが利下げを実施したことで、市場はRBAも年内には利下げを開始するとの見方を強めている。豪雇用統計がRBAの年内利下げを正当化する内容(雇用者数の減少や失業率の上昇など)となるか注目したい。
また、本日は米7月小売売上高が発表される。米国のインフレ上昇率が鈍化を示す中、米GDPの約7割を占める個人消費の動向に市場の注目が向いている。
想定される個別シナリオ
■米経済指標が弱い結果となる
⇒米国の年内大幅利下げ期待が高まる
⇒米ドル/円が下落する
⇒豪ドル/円は米ドル/円の下落につれる
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
日米株価動向
10:20 中国 中期貸出制度(MLF)金利発表
10:30 豪 7月雇用統計
11:00 中国 7月小売売上高 / 7月鉱工業生産
21:30 米7月小売売上高
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は晴れ、豪ドル/米ドルは雨。5時に豪ドル/円の移動平均でシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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