午前の為替予想は… 米CPI下振れでも下値は限定的か 38年ぶり162円台も視野
作成日時 :2024年7月11日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
ドル円予想レンジ
160.700-162.500円
前日の振り返りとドル円予想
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%上昇した。日米欧の株価が揃って上昇する中、低金利の円を売る動きが優勢となり161.81円前後まで上伸。今月3日に付けた38年ぶり高値(161.95円前後)に迫った。ただ、本日の米6月消費者物価指数(CPI)を前に米長期金利が小幅に低下したため高値更新を目前に伸び悩んだ。市場は6月CPIが米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利下げを正当化する結果になると期待しているようだ。なお、米6月CPIは前年比+3.1%と今年1月以来の水準に伸びが鈍化すると予想されており、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+3.4%と約3年ぶりの低い伸びだった前月からの横ばいが見込まれている。これらが市場予想を下回ればドルは下落する公算が大きいが、米金利先物が9月利下げをすでに8割方織り込んでいることを踏まえるとドル/円の下落余地は大きくなさそうだ。利下げ期待による株高はクロス円の堅調につながる公算が大きく、この点からもドル/円の下値は支えられるだろう。その反面、米6月CPIが期待に反して上振れした場合のサプライズは大きいものになりそうだ。ドル/円は高値更新と1986年以来の162円台乗せが現実味を帯びるが、クロス円の急落リスクが高まることになるため値動きが荒くなる公算が大きいだろう。
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
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