ドル/円、再び160円を目指すか…真空地帯に突入すれば円安加速の可能性
東京市場のドル/円は、158円台へ持ち直す展開。朝方こそ157.90円台へとやや売りが先行しましたが、5・10日(ゴトー日)の仲値公示に向けたドル買い観測や米長期金利の上昇を背景に158.19円前後まで強含みました。その後、欧州市場でもドル高の流れが続き一時4月29日以来の高値158.46円前後を付けました。
祝日明けのNY市場で発表される米新規失業保険申請件数が注目されます。市場予想は23.5万件と前回(24.2万件)からやや減少すると見られています。もし、予想に反して2週連続で増加するようだと米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測が強まり、ドル売りで反応する可能性がありますので注意しましょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、3本の移動平均線が強気のパーフェクトオーダーを形成し上昇基調であることを示しています。また、RSIは70ラインに向けて上昇しており足元の上昇圧力が強いことが分かります。前日の終値で158.00円を突破したことから本日も続伸期待が高まっています。そうした中で、158.50円を突破するようだとチャートポイントが見当たらない真空地帯に入り160円を視野に入れた相場状況となる可能性があります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
6/20(木)
20:00☆BOE政策金利
20:00☆英MPC議事録
21:30 米1-3月期経常収支
21:30 米5月住宅着工件数
21:30 米5月建設許可件数
21:30 米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30☆米新規失業保険申請件数
21:45 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演
23:00 ユーロ圏6月消費者信頼感・速報値
24:00 EIA週間原油在庫統計
29:00 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
6/21(金)
08:30☆日本5月消費者物価指数
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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