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FX/為替「ドル/円、24年ぶり高値更新は来週に持ち越しか」 外為トゥデイ 2022年9月9日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年9月9日9時50分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼8日(木)の為替相場
(1):本邦で複数の経済指標発表
(2):RBA総裁発言を受けて豪ドル下落
(3):三者会合の報道を受けて円強含み
(4):ECBは0.75%利上げ
(5):米新規失業保険申請件数は予想を下回る
(6):欧金融当局者の発言を受けてユーロ売り・ドル買い

▼8日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:24年ぶり高値更新は来週に持ち越しか/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

8日(木)の為替相場

8日(木)の株・債券・商品市場期間:8日(木)午前6時10分~9日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):本邦で複数の経済指標発表

日本4-6月期国内総生産(GDP)・二次速報は前期比年率+3.5%と、設備投資の上振れなどを背景に一次速報の+2.2%から上方修正された。同時に発表された7月経常収支は2290億円の黒字、同貿易収支は1兆2122億円の赤字となった。市場予想は経常収支が7590億円の黒字、貿易収支は1兆1500億円の赤字だった。

(2):RBA総裁発言を受けて豪ドル下落

豪中銀(RBA)のロウ総裁は「利上げ減速論は、金利が上がれば上がるほど強くなる」などと発言した。市場はこれを、総裁が利上げの減速を示唆したと受け止めた模様で豪ドル売りが優勢となった。なお、これより前に発表された豪7月貿易収支は87.33億豪ドルの黒字で、黒字額は予想(146.50億豪ドル)を大幅に下回った。これまで好調だった鉄鉱石や石炭の輸出が減少したことが響いた。

(3):三者会合の報道を受けて円強含み

財務相・金融庁・日銀が3カ月ぶりに情報交換会合(三者会合)を開催すると伝わると、当局の円安けん制への警戒感から円を買い戻す動きが優勢となった。なお、会合後の会見で神田財務官は、円安について「影響を高い緊張感をもって注視していく必要がある」「明らかに過度な変動だと思われる」「きわめて憂慮している」「継続すればあらゆる措置を排除せず、必要な対応をとる準備がある」などと発言した。けん制のトーンが一段上がったとの見方から円が買われる場面もあったが、円買い介入への距離感はなお遠いとの見方に傾くと円は上げ幅を解消した。

(4):ECBは0.75%利上げ

欧州中銀(ECB)は大方の予想通りに政策金利(中銀預金金利)を0.00%から0.75%に引き上げると発表。声明で「この大きな一歩は現在のきわめて緩和的な政策金利水準から、インフレ率を適切な時期に目標の2%に戻す金利水準への移行を前倒ししたものだ」「今後数回の会合でのさらなる利上げを想定している」などと表明した。また、ECBは経済・物価見通しで今年、来年、再来年のインフレ予測を上方修正した一方、成長見通しを下方修正した。

(5):米新規失業保険申請件数は予想を下回る

米新規失業保険申請件数は22.2万件と市場予想(23.5万件)を下回り、予想に反して前週(22.8万件)から減少した。減少は4週連続で、申請件数は5月以来の低水準となった。

(6):欧米金融当局者の発言を受けてユーロ売り・ドル買い

ラガルドECB総裁は理事会後の記者会見で「インフレは極めて高い」としながらも「次回の利上げは75bp(0.75%ポイント)である必要はない、75bpは標準ではない」と発言。一方、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は「インフレ期待が固定されたままであることが非常に重要」「インフレを抑えることに強くコミット」「FRBは仕事が終わるまでやり続ける」などと発言した。これを受けてユーロ売り・ドル買いが強まった。ただ、パウエルFRB議長の発言を受けてドル/円が強含んだため、ユーロ/円の下落は比較的穏やかだった。

8日(木)の株・債券・商品市場

8日(木)の株・債券・商品市場

外為注文情報

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外為注文情報(ドル/円)

【情報提供:外為どっとコム】

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本日の見通し

本日の見通し

ドル/円の見通し:24年ぶり高値更新は来週に持ち越しか

昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%上昇。取引レンジは143.31~144.54円前後だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が改めて金融引き締めの長期化を示唆したことなどからドルの下値は堅かったが、前日に付けた24年ぶりの高値(144.98円前後)を前に伸び悩んだ。オプション絡みの防戦売り観測などから145.00円は強い上値抵抗として意識されているようだ。

日本政府関係者から円安けん制発言が続いていることもあって、本日も上値追いには慎重なムードが残りそうだ。週末を控えて、持ち高調整のドル売り・円買いが優勢となる可能性もあるが、FRBが9月も75bp(0.75%ポイント)の利上げを行うとの観測が強まる中では下値も限定的だろう。市場の関心は来週13日に発表される米8月消費者物価指数(CPI)に向かうと見られる。

注目の経済指標

注目の経済指標

注目のイベント

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kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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