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FX/為替見通し「豪ドル/円は世界の景気減速懸念台頭でリスクオフに強く反応する?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年06月25日

週刊為替レポートハロンズ 豪ドルNZドル

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次

 

豪ドル/円は金利差と米景気、相場のメインドライバーの移り変わりが大きく影響しそう

今週の振り返り

21日にはロウRBA総裁の発言と、RBA金融政策委員会の議事要旨(6月7日開催分)がともに、大幅な利上げを期待する市場を冷ます内容になりました。ただ、市場ではNYダウ平均を中心とした大幅な株高を背景に豪ドルは買われました。米10年債利回りが大幅に上昇したことで米ドル/円が約24年振りの高値を更新し一時136.71円前後まで上値を伸ばしました。この米ドル/円の上昇につれて豪ドル円は95.33円前後、NZドル/円は86.57円前後まで上値を伸ばす結果となりました。22日には、パウエル米FRB議長の発言を機に米経済のリセッション懸念が再燃。資源価格が下落し、23日には豪ドル/円は92.65円前後、NZドル/円は84.38円前後まで下落。週央から後半にかけては、世界的な景気後退懸念が豪ドル/円、NZドル/円の上値を抑えることとなりました。

根底の円安基調は変わらない…?

来週も根底にあるのは、日銀の金融緩和継続と金融引き締めを開始している主要国との金融政策の違いに着目した円安基調です。日銀同様にマイナス金利を導入していたスイス国立銀行までもが利上げを開始し、さらに追加利上げを示唆していることで余計に日銀の“異様さ”が目立っています。金利差の面で見ると円安に傾きやすい状態が続いています。この根底条件は日銀が金融政策を変更するか、他の主要国が利上げから利下げに方針を転換するかで変わります。24日の本邦全国CPIは前年比+2.5%と前月から変わらず。これでは日銀が金融政策を変更する理由とはなりません。 他の主要国は、経済の後退に目をつぶってでも徹底してインフレ退治することを主眼としています 。各国の最新のCPIのデータを見るとどの国もインフレは高止まり、もしくは加速しています。CPIが各中央銀行の目標値近くまで落ち着くまでは、当面利上げサイクルが継続されると考えてい良いと思います。

市場の注目は世界の景気減速懸念に

各国の金融政策の方向性の違いが根底にはありますが、現時点での為替相場のメインドライバーは世界経済の景気後退懸念に対するリスクマインドの増減です。米国をはじめインフレ抑制を目指した大幅利上げの影響による景気の減速、後退懸念が台頭してます。22日にパウエルFRB議長が「米経済のソフトランディング(軟着陸)は非常に困難」との認識を示しています。インフレ退治のための高金利が景気減速を招くことは、市場参加者も重々承知していました。問題は『いつ?』と『その深度(どれだけ悪化するか?)』になってきます。そのため、今後発表される欧米の経済指標への注目度が増しています。強い結果となれば、「まだ大丈夫」と若干のリスクオン。反対に弱い結果となれば、「もう来た」とリスクオフに市場心理は変わります。特に先行きは景気減速となることがほぼ確実視されていることから、弱い結果が出た際の方が市場は強く反応することになると思います。深度に関しては、まだ先のことなのではっきりとはわかりません。各国の金融当局者やIMFなどの経済見通し(IMFは7月後半発表予定)に一喜一憂することになるのではないでしょうか。

テクニカル的には

豪ドル/円の上値は6/16、6/17高値の94.50円が最初の目標となりそうです。そこを上抜けると今週高値(6/21)の95.33円付近が上値目途となりそうです。一方で下値は今週サポートして機能した、5/12から6/8に上昇した半値戻しとなる92円付近が目途となりそうです。この水準には週足一目の転換線も位置していますので、かなり意識される水準となりそうです。そこを下抜けた場合は、同期間の61.8%戻しとなる91.00円付近が次の目途となります。日足の雲も目途となりそうですが、来週は雲が薄いため強い抵抗とはならなそうです。下抜けてしまえば5/12安値の87.296円を目指す動きとなるのではないでしょうか。

【豪ドル/円 日足チャート・一目均衡表、豪ドル/円 週足チャート・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:90.00-95.50、NZD/JPY:81.50-86.50

6/27 週のイベント:

06/29 (水) 10:30 豪 5月小売売上高(前月比)
06/30 (木) 10:00 NZ 6月ANZ企業信頼感
06/30 (木) 10:30 中国 6月製造業購買担当者景気指数(PMI)
07/01 (金) 07:45 NZ 5月住宅建設許可件数(前月比)
07/01 (金) 10:45 中国 6月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)

一言コメント:

24日の東京は最高気温が34℃…梅雨明けは7月中旬らしいですが、現時点での予報ではこれから1週間以上30℃越えの日々が続くようです。この暑さは日本全国、ほとんどの地域で同じようですね。熱中症対策は、こまめな水分補給や暑い時は無理をしない、外出時は日傘、帽子をかぶるなどなどらしいです。私の平日のお昼さんぽは対策をしつつ継続予定。ただ、汗臭くなると同僚の午後の仕事に支障が出そうなので、着替えor制汗剤は準備しておかないとですね。 

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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