日本の国立大学医学部に中国から留学し、大学で知り合った日本人男性と結婚、現在は貿易会社を経営するちえさん。20年以上というFX歴で身につけた知識を武器に、いつでもどこでもスマホ片手に果敢にトレードに挑み、年間最高収支500万円超という結果を残してきた。果てなき冒険スピリッツと、「負けてもいいから続けたい」というほどの“FX愛”にあふれるちえさんに、FXに取り組む姿勢や楽しさなどを聞いた。
以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。
(この記事は2020年10月15日に掲載した記事名『貿易会社経営 ちえさん「傍観していてはダメ!FXには冒険がないといけない」トップトレーダーに聞く!(前編)』を一部修正したものです)
ちえさん プロフィール
年齢性別 :50代女性
職業 :貿易会社経営
FX取引歴 :約20年
トレードスタイル:デイトレード・スイング
FX年間最高収支 :500万円超
投資商品 :FX、株、投資信託
趣味 :FX、カラオケ
▼目次
1.母国との金銭のやりとりで為替取引に興味を
2.初期投資100万円が溶けても資金追加で続行
3.成功するための5大要素
4.「やり過ぎかも」と思うくらいに没頭
5.専門家は慎重すぎる。FXには冒険がないと!
母国との金銭のやりとりで為替取引に興味を
編集部:- FXを始めたきっかけを教えてください。
ちえさん:- 私は中国の出身(日本人男性と結婚、日本国籍取得済み)です。だから、中国に住む家族との間で、お金をやり取りすることも多く、人民元から日本円に両替するときのレートは、私にとって非常に大事なことでした。20年前、中国でFX会社がたくさん設立されていることを、中国から届いた地元新聞で知りました。私は新しいことにチャレンジするのが好きなので、「これはいいかも」と思い、そのFX会社で始めてみたのです。
編集部:- かなり早い時期に始められたんですね。うまくいきましたか?
ちえさん:- 最初はとても難しかったです。当時、取引最低額は5万ドルでした。手数料も高く、今でこそFXは気軽にできるようになりましたが、当時はやりづらかったです。
編集部:- 外為どっとコムでFX取引を利用されるようになったきっかけはなんですか?
ちえさん:- この数年はFX取引を止めていたのですが、FX会社を切り替えようと、インターネットで調べているうちに「信用がある会社」と紹介されていたので選びました。
編集部:- そうなんですね。どうもありがとうございます!
初期投資100万円が溶けても資金追加で続行
編集部:- FXの勉強はどのようにされましたか?
ちえさん:- 本を読んで勉強しました。いろんな人の体験談も参考にしました。自分の失敗を反省し、どこを直したらいいのかを考えて取引手法を改善していきました。
編集部:- 実際の取引で、失敗と成功を繰り返しながら、知識を身につけたのですね。最初の運用資産はどのくらいでしたか?
ちえさん:- 最初は100万円くらいかな。私は性格が男みたいだから(笑)あまり考えないで、すぐになんでもやってしまうみたいです(笑)。
編集部:- 100万円とは最初からかなり高額ですね。利益は出ましたか?
ちえさん:- 失敗ばかりでした。100万円はゼロになり、さらに何百万円もつぎ込んで溶かしてしまいました(笑)。
編集部:- えっ!そんなに損が出てしまったのですか?マイナスになったときに「怖い」と思いませんでしたか?「もう止めよう」とはならなかったのでしょうか?
ちえさん:- なりましたよ(笑)。でも、FXは私にとって趣味みたいなものなんです。負けても「生活に支障がないんだったらいいや」と、資金を追加して続けました(笑)。
成功するための5大要素
編集部:- それは「必ず勝てるようになる」という思いがあったからでしょうか?
ちえさん:- 確かに自信はありました。いつでも、何をしているときでも、私は不思議と自信があります。どんなことでも、必ずいい結果になると信じています。
編集部:- 失敗から学ばれたことはありますか?成功するようになった要因は?
ちえさん:- はっきりと意識したことはありませんでした。ただ、今回、インタビューの話をいただき、改めて考えてみたときに、理由は5つあると思いました。まず、もともと、FXへの興味が大きかったことです。国際情勢を伝えるニュースは、よく見ていました。為替に影響を与えそうなできごとがあったら、どういう影響があるのかを想像するのです。ドル高になるのか、それともドル安になるのか、円高になるのか、それとも円安になるのか、いろんな専門家の意見を参考にしながら、自分でもよく考えます。夜9時半とか、10時半とか、(ニューヨーク市場に移るタイミングは)「何かが起こって乱高下するから、何もしないほうがいいよ」という人がいます。でも私はチャンスをつかみたい。だから、証拠金を増やして、ロスカットされないようにします(笑)。
編集部:- なるほど〜。
ちえさん:- ふたつ目の理由は、ひとつ目とは逆になってしまうのですが、大きなイベントがない昼間などは、取引が穏やかで、変化も激しくありませんから、チャートを見ているだけにします。買ったり売ったりしても、あまり大きな利益も損もありませんから。この時間帯は昼寝をして過ごすこともあります。
編集部:- 昼間よりも夜間に取引されているのですね。
ちえさん:- ええ、そうですね。3つ目は常に貯金額を把握していて、FXで負けても、生活に影響がないように注意しています。
編集部:- 無理のない範囲でやるということでしょうか?
ちえさん:- そう。FXはリスクが高い取引ですから、常に平常心を保つことが大事です。勝ってもあまり喜ばない、負けても悩まないようにしないといけません。結果に一喜一憂して、仕事や日常生活に影響がないように努力しています。損切りするときも、痛いけれど割り切ってやります。ずっと待っていても、相場が戻らないものは仕方がありません。割り切ってやることも非常に重要だと思います。これが4つ目です。
編集部:- メンタルを維持するわけですね。
ちえさん:- 最後に、自分と相性の悪い通貨にはかかわらないことです。ユーロ/円は「買いどきだ」と思って買っても、なぜかすぐ下がります。「下がり過ぎだろう」と思っても、まだ下がります。相性が悪いのでしょうね。そういう通貨には手を出さない。これが5つ目です。
「やり過ぎかも」と思うくらいに没頭
編集部:- ちえさんにとって相性のいい通貨は何ですか?
ちえさん:- ドル/円もいいですが、私はポンドが好きです。ポンドは値動きが激しいから。ポンド/円でも、ポンド/ドルでもいけます。ほとんど先進国の通貨ですね。新興国は怖いので触れないようにしています。
編集部:- 取引手法を教えてください。ドル/円、ポンド/円で取引されているそうですが、取引される時間帯は決められていますか?
ちえさん:- 私はちょっとやり過ぎかもしれません(笑)。家で仕事をしているので、自由に時間が使えます。仕事をしながら、2台のスマートフォン、2台のパソコンで画面を常に表示させているくらいなので。
編集部:- そんなときは、どのようにご自身をコントロールするのですか?
ちえさん:- できるだけレートが安定しているときに取引するようにしたいですね。夜の時間帯は変化が激しいから、多めに資金を用意して、私の思った方向にトレンドがあれば取引しますが、あとは経過を見ながらですかね。指値注文も活用しています。また、ストップロスオーダーもちゃんと入れています。これ結構、重要です。
編集部:- 投資判断はテクニカル分析ですか?ファンダメンタルズなども使いますか?
ちえさん:- チャートで投資判断をしています。ただ、大きな変化があるときは、相場はチャート通りにいきません。何もない、穏やかなときはチャートでいいですが、急に何かあったら、私はチャートはもう使いません。
専門家は慎重すぎる。FXには冒険がないと!
編集部:- なるほど。弊社のサイト「マネ育チャンネル」で提供しているレポートや動画でチェックしているものはありますか?
ちえさん:- 松崎美子さんのロンドンからのレポートをよく見ています。ほかにもいろいろ見ていますが、ただ、全部が私にとって正解とは言えません。有識者のレポートの内容が慎重すぎます(笑)。レポートの内容だけを見ていたら、いつまでたっても取引はできないですよ。専門家は発言に責任を持たなきゃいけないから、きっと慎重にコメントしているのでしょう。でも、私に言わせれば、「そこまで傍観していてはダメ」です(笑)。FXには冒険がないといけない(笑)。確実性を求めすぎて、冒険心を失っては、投資じゃありません(笑)。傍観しているだけでは利益追求は難しいと捉えています。
編集部:- 「冒険がないといけない」というのは、夢のあるステキなキーワードですね!でも、やみくもに、自分のカンだけを頼りに、売ったり、買ったりするのではなくて、やっぱり確固たる分析や研究をされているわけですよね。初心者の人たちはどう学べばいいでしょうか。
ちえさん:- 初心者はレートが安定しているときはチャートの動きだけを見て取引するといいと思います。
編集部:- テクニカル分析での売買を覚えるのがいいということですか?
ちえさん:- そうです。大きなイベントがあったときの対応が、FXは難しいからです。例えば、アメリカの雇用統計の数値が悪くなっていると、相場が下がることはみんな分かります。ところが、夜になると相場は戻ってきます。そうした理屈に合わないようなことがFXでは起こります。だったら、チャートを信じて、慎重に取引するのがいいと思います。それと投資資金は多めに用意してください。
(後編に続く)
PickUp編集部より
FXは趣味のひとつと言い切るちえさん。ダイナミックに変動する相場に多くの魅力を感じているようです。「FXには冒険がないといけない」という言葉が非常に印象的でした。後編ではメンタルの切り替えや投資の目標について伺います。
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