FX/為替 会社員 ROMANISTA氏「スイングとスキャルピングの二刀流で最高収支2100万円超」トップトレーダーに聞く!(前編)

FXを始めて約8年、じっくり基礎を学んだROMANISTA氏は、アベノミクスをきっかけに2,100万円超の利益を獲得するトレーダーへと急成長を遂げた。早朝から分析に時間をかけ、仕事以外の時間をフルに使い、スキャルピングとスイングの“二刀流”で没頭するFXの世界に、彼はどのような喜びを見いだしているのだろうか。その裏側に迫った。

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以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。

(この記事は2020年9月10日に掲載した記事名『会社員 ROMANISTA氏「スイングとスキャルピングの二刀流で最高収支2100万円超」トップトレーダーに聞く!(前編)』を一部修正したものです)

ROMANISTA氏 プロフィール
年齢性別    :40代男性
職業      :会社員
FX取引歴    :15年
トレードスタイル:スイング・スキャルピング
FX年間最高収支 :2,100万円超
投資商品    :FX、日経平均先物
趣味      :ヨーロッパのサッカー観戦(セリエAの「ASローマ」ファン)

▼目次

1.仕手株でコテンパンに負ける
2.貯金魔が投資に目覚めた瞬間
3.貯蓄があれば給料が全額使える
4.テクニカルで成功している人のものまねからFXスタート
5.スキャルとの両刀遣いながら、スイングこそFXの醍醐味と知る
6.スキャルパーのテクニカル分析はEMAのみ
7.ビビりですが“フルレバ”トレードもします
8.四六時中、相場から離れないスタイル

仕手株でコテンパンに負ける

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編集部:
FX取引歴は何年になりますか?
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ROMANISTA:
15年はしていると思います。
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編集部:
投資とはどのように出合いましたか?
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ROMANISTA:
最初は株でした。“仕手株”といわれる素人が一番ハマりやすい「アレ」です(笑)。“養分”そのものでした。その手の株は「最終的には高確率で負ける」ということを学びました。その後、大型株に移ったのですが、大きな株になると、普段はボラティリティーがないのに、突然に価格が動いてどうしようもなくなり、利を伸ばすことは、伸ばせるのですが、「いつものボラだ」と思って、すぐ利益を確定すると、さらに値を伸ばしたり、損切りができなかったら、そのままドンドンと下げてしまったり、いわゆる“スジ”の方々の思い通りに自分がなってしまうというか、小さい世界で養分になっていることがすごく苦痛でした。
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編集部:
かなり苦労されたんですね。
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ROMANISTA:
個別株って決算の内容でもコロッと変わってしまうので、取引終了後に、そういう情報が出たら損切りすることもできず、ストップ安というものが存在しているのも「理不尽」だなというか、それに前場と後場の間の「昼休憩」というのも、ちょっと意味が分からないですね(笑)。
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編集部:
そういうこともあって、株よりもFXの世界に入られたんですね?
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ROMANISTA:
ええ。FXは自分がやりたいときにやれますよね。それに為替は東京市場での取引が終了してからのほうが、大きく動くことが多い。ヨーロッパ勢がまずかき回してくれて、ニューヨーク勢が大きく方向性を決めてくれる。だから私たち日本勢は有利ですよね(笑)。アメリカの投資家は就業後がオセアニア東京時間になるため余り動きがなく、場も薄くスプレッドも広いため利益が出しにくいんじゃないかな。それにFXって、ひとりやひとつの組織では、とても動かせないようなスケールで、世界の市場に向けてより開かれた平等な世界だなと思ったんです。自分のファンダメンタルの分析とテクニカル分析でやっていけることに気がつき、魅力に惹かれて始めました。
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編集部:
投資はFX以外には?
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ROMANISTA:
日経平均先物もやっています。ただ、金額的にはFXのほうがはるかに大きいですね。

貯金魔が投資に目覚めた瞬間

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編集部:
安定したお仕事をお持ちでいながら、どうして投資にそこまで興味を持たれたのですか?
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ROMANISTA:
まず、私はずっと貯金魔だったのです。お金がないと安心しない性格で(笑)、実はボーナスを使ったこともありませんでした。気が付いたら貯金が1,000万円を超えていたんです。そのとき「私は何のために、この金を貯めているのだろうか」とふと考えたのですね。それ以来、貯金は使わずに、毎月の給与を使い切ることにしました。そして、さらに「この貯金は、いつ使うのだろうか」と思ったのです。当時、郵便貯金は1.2%の利子が付きました。両親からは、「そこに入れておけば問題がない」と刷り込まれていていたのですが(笑)、全部解約して、「もっと大きいお金を動かしたい、増やしたい」と思うようになりした。それから投資を始めることにしました。

貯蓄があれば給料が全額使える

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編集部:
1,000万円まで貯められたのはいつですか?
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ROMANISTA:
20年前くらいですね。公務員だった親の影響もあってか、周りの人たちよりも“堅実な”生活を送っていたと思います。別にほしいものもなかったので、ひたすら貯めていました。学生時代は仕送りもしてもらっていましたが、ショットバーでアルバイトもしていて、月に30万~40万円は稼いでいました。
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編集部:
サラリーマンの初任給をはるかに超えてますね(笑)
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ROMANISTA:
そのときに貯蓄があれば、給料は全額使えるのだということを覚えました。「食事は数万円プラスするだけで、こんなうまいものが食べられるのか」「チップを少し多めに出すだけで、遊びも楽しくなるのか」という“快感”を知ってしまったのですよ(笑)。人生が豊かになるような“贅沢”ができるようになりたいというのが、投資を始めるきっかけになったというのが正直なところです。
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編集部:
ご趣味はありますか?
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ROMANISTA:
旅行も兼ねてヨーロッパにサッカー観戦に行きます。最初に観戦したのがASローマの試合で、そこから好きになりました。ROMANISTA(ロマニスタ)というハンドルネームは、“ASローマのファン”の愛称です。イタリアのサッカーは日本のサッカーとは全然違います。現地の人たちのアツさが、もはや命をかけている感じです。楽しみ方も違います。フランチェスコ・トッティという伝説の選手が、まだジュニアにいるころから見ていました。

テクニカルで成功している人のものまねからFXスタート

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編集部:
投資は最初からうまくいきましたか? 
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ROMANISTA:
まず株に関してはボロボロでした。怪しい情報商材を買ったり、怪しい仲間みたいな人間と個別に連絡を取ったり(笑)。“怪しい系”で働いている人たちが「教えてあげるよ」と言いながら、寄ってくるのですが、実はその人自身もその情報に本気ですがっていたのですよ(笑)。結局、上の人たちが、私のお金を全部絞り取っていることに気が付いて、頼るのはやめました。
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編集部:
結構な授業料を払ったんですね
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ROMANISTA:
それでFXに投資対象を移行したときは、まったくファンダメンタルズを勉強していなかったので、テクニカルの勉強から始めました。テクニカル分析で利益を出している人のマネをして、最初は数円単位で練習をしました。最初のうちは、いい感じに利益が出るのですが、ロットを上げると大負けするという、ド素人にありがちなパターンを繰り返しました。

スキャルとの両刀遣いながら、スイングこそFXの醍醐味と知る

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編集部:
トレードスタイルは?
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ROMANISTA:
スイングとスキャルの2種類ですね。
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編集部:
両方をされる方は、なかなか珍しいかもしれませんね。
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ROMANISTA:
大きく利益が出るのは、やはりスイングトレードです。私にとって、スキャルピングは“日銭”稼ぎでしかありません。私の目標額は月10万円とか20万円とかですが、スイングで大きなポジションを持っていれば、もう桁が違ってきます。スキャルピングで5万、10万円を稼ぐのか、大損する可能性もありますが、うまくいけば大きな利益の出るスイングなのか。相場の醍醐味を感じられるのは私の中では絶対にスイングなのですよ。
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編集部:
スイングはホームラン、スキャルピングはシングルヒットですか?
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ROMANISTA:
スキャルパーは相場の醍醐味を知らないと思います。スキャルピングはあくまでもテクニカル分析に基づき、反射神経がものをいいます。チャートの流れを読むだけです。これに対してスイングは面白みのレベルがまったく違います。僕が相場を始めたとき、社会や世界のことなんて考えたこともありませんでした。ところが、相場を始めただけで、面白い情報が入ってくることを知りました。それが面白いから、どんどんと仕入れてしまうのです。また、アベノミクスで大きくもうけさせてもらったときのダイナミックな動きや、自分の相場観が合ったときの高揚感はスキャルピングでは得られないと感じています。
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編集部:
世の中のさまざまな情報、政治や経済の動きを分析して、「相場がこう動くだろう」と考えて、ポジションを持ち、それが当たって、大きな利益になるというのが楽しいということですか?
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ROMANISTA:
スキャルだと「いつ利益確定しようか」ってことばかりを考えていて、「もう疲れた、寝よう」と1日が終わるんです。一方でスイングは「ニュースが出るまで、もうちょっと待ってみようか」となります。そうした情報を仕入れて分析することが楽しいですし、プロでも意見が真逆なことがあります。それぞれの意見を聞くと面白くて、実際にどちらかは負けて白黒がはっきりします。そこに惹かれました。

スキャルパーのテクニカル分析はEMAのみ

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編集部:
スキャルパーとして、どのようなテクニカル分析を使っていますか?
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ROMANISTA:
今、使っているのはEMA(指数平滑移動平均線)を3本使っているだけです。チャネルラインと水平(平行)線で値幅とか、ポイントになるところとかを確認します。あとはロウソクのプライスアクションです。まず1時間足で動きを見て、15分足、続いて5分足です。実際にトレードが始まると1分足に切り替えて、値動きで「損切り」か「利確」かを決めます。
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編集部:
FXはどうやって勉強されましたか?
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ROMANISTA:
あまり訳がわからないものにお金をかけたくなかったので、とりあえずネットで知識を拾いまくりました。ボリジャーバンドがすごく気になって、ブログなどに情報をUPしている人がいたので、それを読んで研究し、そのマネをしていました。私は「すごいなぁ」と思う人のマネをするタイプです。

ビビりですが“フルレバ”トレードもします

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編集部:
FXで最初に投入した金額は?
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ROMANISTA:
実は株で負けて資産が減っていたんです(笑)。だから、1000万円を少し超えたぐらいでしたかね。始めたころは大きなロットで張っていませんでした。確定申告するほどの収益はなく、実際に税金がかからない程度の利益を想定していました。1000万円の元手だったので、毎年30万円程度の利益が入ったら十分だと思っていました。
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編集部:
そこから今のような投資スタイルになるまで勉強を続けたのですか?
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ROMANISTA:
始めてから7、8年は“地道”にやっていました。“フル”に張ったのが、アベノミクスのときです。一部のポジションはドル円で10円抜いて1,000万円超の利益でした。逆算すると100万ロット程度のポジションだったと思います。 
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編集部:
FXを始めてから、大きな失敗はなかったということですか?
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ROMANISTA:
最初のころはなかったですね。もともとビビりな性格で(笑)、貯金がないと不安なんです。あんまり大きく張ってしまうと、「元手の1000万円を切るかもしれない」と不安になってしまうので、1000万円をキープするようにしていました。ただ、 “固い”トレードばかりだったわけではありません。ポジションを持つときは必ずロスカットを入れるようにしているので、“フルレバ”で売買することも普通にありました。どこで損切りするかを、きっちり決めておけば、FXは問題ありませんから。

四六時中、相場から離れないスタイル

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編集部:
本業がありながら、これだけFXで成功されている方の一日がどうなっているか、とても気になります。
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ROMANISTA:
朝は取引量が少なくスプレッドも広いため、相場に入っても「ロク」なことがありませんから(笑)、朝と寝ている時間帯に取引はしません(笑)。私は毎朝6時前に起きて、まずニュースをチェックして、その後にツィッターをチェックします。それからチャート分析をして、その日の戦略を1時間くらいかけて考えます。
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編集部:
その後は?
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ROMANISTA:
出社後も、スマホでいろいろチェックはしています。急な会議に呼ばれたときは、損切りしてから会議に入ることもあります。仕事中だからといって、ポジションを持たなかったり、ロットを抑えたりということはしていませんね。
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編集部:
なるほど、仕事を終えて帰宅されてからは?
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ROMANISTA:
職場が自宅に近いので、5時半には帰宅してパソコンにログインし、夕食前に分析を終えます。その後、値動き次第で相場にそのまま入りますし、入れそうもないと思ったら、スマホを防水ケースに入れてお風呂に入ります。防水ケースがボロボロになるくらい、お風呂の中でもトレードしています(笑)。毎朝早いのでロンドンフィックスを目処にしています。
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編集部:
休みの日の過ごし方を教えてください。
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ROMANISTA:
基本はパソコン前に座っていますね。昨日は親に会いに行く用事があったので、そういうときはタブレットを持って移動中もチャートを見ています。親と会っているときも、チャートは開いていますよ(笑)。

(後編に続く)

PickUp編集部より

学生時代からの貯金で投資を始めたROMANISTA氏は、最初の8年間は年間30万円程度が利益の目標だったそうです。ところが、現在はスキャルピングとスイングトレードの両方を使い分け、2000万円超という収益を上げています。なぜ、そんなに良い成績を収められるようになったのか、具体的な投資方法や将来の目標などについて後編でお話を伺いました。

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