10年ぶりにFXの取引を再開したCB氏は、わずか半年で2,000万円超の利益を獲得した。彼はなぜ再びFXの世界に戻ってきたのか、どうやって短期間でそれだけの利益を獲得できたのか。彼のFXに対する考え方や取引手法に迫った。

以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。
(この記事は2020年8月6日に掲載した記事名『会社経営者CB氏「10年ぶりに再開したFXの利益は半年間で2,000万円超え」トップトレーダーに聞く!(前編)』を一部修正したものです)
CB氏 プロフィール
年齢性別 :40代男性
職業 :会社経営者
FX取引歴 :1年6カ月
トレードスタイル:デイトレード(基本的に)
FX年間最高収支 :2100万円超
投資商品 :FX
趣味 :FXおよびワイン(ワイン選定し最良の料理と食すのが最高の楽しみ)
▼目次
1.団塊ジュニア世代には資産運用が欠かせない
2.ひとりになった父親のためにFXを再開
3.FX再開後の快進撃はデイトレードで
4.複数のテクニカル分析を使用
5.“取引スタイル”が相場にマッチ
団塊ジュニア世代には資産運用が欠かせない
編集部:- FXを始めたきっかけを教えてください。
CB氏:- そもそも投資を始めたのは2008年のゴールデンウィークとかなり昔です。もともと親が趣味で株式投資をしていたので、サラリーマンが副業としてとして無理なくできるのが投資だと思っていました。当時は株がメインで、為替はリアルタイムにチャートが欲しいので開設したと記憶しています。
編集部:- ご家族の影響から投資を始めたということでしょうか?
CB氏:- それもありますが、僕のような「団塊ジュニア」の世代は、バブル崩壊や就職氷河期を経験していて、正社員になれず、現在でも非正規雇用もしくはそれに近い所得で生計を立てている人が多いのではないかと思うんです。僕自身も20代後半から転職を繰り返し、その殆どが契約社員でした。このまま働き続けて、自分が50歳になったときに、果たして「どの程度の収入があるのだろうか」という疑問が湧きました。仕事を続けるにしても、それ以外に収入を見つけなければと思い投資を始めました。その時は1年程でやめてしまったのですが、2019年7月からFX取引を再開しました。
編集部:- FXから約10年間離れていた理由は?
CB氏:- 正直に言いますと、当時、市場から退場になったんです。多くの人たちが経験していると思うのですが、トレードがうまくいって利益が出ると、ちょっと調子に乗りますよね(笑)。それで、つい値動きが激しい“じゃじゃ馬(ポンド)”に手を出したんです。案の定、大負けして、資金を全部溶かしてしまったので、いったん休止したんです。
編集部:- 大変な経験をされたんですね。
CB氏:- ただ、ちょうど仕事が忙しくなったのと、生活が充実しはじめたので、その後、まったく投資はしませんでした。
ひとりになった父親のためにFXを再開
編集部:- ところで10年ぶりに再開された理由は?
CB氏:- 数年前に僕が勤め先から独立して、軌道に乗り始めた矢先に母が他界しまして・・・。そのとき初めて知ったのですが、実家がある市内の介護施設はどこも満員で、介護認定を受けても施設を利用するのに何年も待たなければいけなかったのです。結局、父親の世話をしながら、仕事もしなければならないので、本業のために使える時間は減ります。ただ、家庭があり収入は減らせられないので、自分自身の時間当たりの収益性を高める必要が出てきたんです。
編集部:- なるほど、その分を投資で補うことにしたのですね。
CB氏:- ええ、ただ、もうひとつ理由があって、父親もそれなりに貯金してますが、この先、民間の介護施設に入居しなければならない場合に、資金が足りるのか少し不安があったんです。だから、もう少し収入を増やして、資産を増やしておきたいと思いました。
編集部:- そういう理由から再開したFXで、外為どっとコムを選んでいただけたのは、本当にうれしいですね。
CB氏:- ちょうど部屋の片付けをしていたら、偶然、外為どっとコムの口座書類を見つけたんです(笑)。取引をしていない期間が長かったのでダメかなと思ったんですが、試しにログインしたら入れたので、お金を入れてFXトレードを再開しました。
編集部:- 偶然とはいえ、どうもありがとうございます(笑)。
FX再開後の快進撃はデイトレードで
編集部:- しかし、再開後の成績は素晴らしいですね
CB氏:- ありがとうございます。最初は個人口座で始めましたが、もう少しレバレッジを効かせたトレードがしたいと思って、途中から会社で開設した法人口座に切り替えました。2019年8月は30万円、9月は80万、10月以降は利益をそのまま投資資金に使ったこともあって、倍々と“ネズミ算”のように利益を増やせたんです。月の利益が400万円以上ということもありました。
編集部:- どのような投資スタイルなのでしょうか?
CB氏:- 相場の状況で変えているので、「これだ」という明確なスタイルは持たないようにしています。一番多いのはデイトレードですね。東京時間で入ったら、ロンドンの終わりまで。ニューヨークで入ったら、ニューヨーク時間で取引は終わらせるようには心がけています。ファンダメンタルズをみながら「長期目線」で入るのですが、結果的に、テクニカル分析に基づいた短期トレードになることが多いです。
編集部:- 取引通貨を教えてください。
CB氏:- メインの通貨ペアは米ドル/円ですね。エントリーして反対に動いたとしても戻ってくるので「ナンピン」することが多いです。自分はロットを10分割していて、価格が落ちたら、その度に買って、直近の高値をターゲットに反転したら売却することを繰り返します。だから、含み損を抱えた状態が、ずっと続くんです(笑)。ユーロ/ドル、ポンド/ドルなどもやります。ドルは流動性がありますからね。今後は取引通貨は増やしたいと思っています。ドル/円に動きがないときに、オセアニア通貨が動いていれば、そちらでトレードしたいなと思っています。初めて取引する通貨は、まずは小ロットで経験を積んで、徐々に取引量を増やすようにしています。
編集部:- トレードルールは決めていますか?
CB氏:- 基本的には損切りをしないですね。ただ、ナンピンしたときに、2円を超えて下がってきたら、両建てで利益を積みながら決済ポイントを見つけます。相場にトレンドが出ちゃうと、ナンピンは結構厳しいですよね。チャートから離れられなくなるし(笑)。2円ぐらいまでは耐えられるんですが、2円も相場が動くときは、トレンドになるケースが多いので、僕の取引スタイルは、結構「危ない」ということなのかもしれません。取引経験の浅い方には決してお勧めしません。
複数のテクニカル分析を使用
編集部:- 基本的にファンダメンタルズをベースに長期目線で入って、実際にはテクニカル分析を使った短期売買ということでしたね。取引手法について、もう少し詳しく教えてください。
CB氏:- テクニカル分析は、FXを始めた頃にマルチタイムフレーム(MTF)分析を覚えました。チャートは1分、15分、1時間、4時間、日足、週足と切り分けて同時に表示させています。20日移動平均線とMACD、必要な場合には、ボリンジャーバンドで分析します。最近はパラボリックも使っています。チャートを表示させて、できるだけトレンドフォローで売買するようにしています。
編集部:- チャートの見方についても教えてください。
CB氏:- 上位足とMACDで方向性を見ながら、1分足の20日移動平均線の傾きとローソク足の位置関係でエントリーを決めます。チャートが飛ぶか、ローソク足が移動平均線の反対に動いたら「利食い」です。ポジションは長く持たないようにします。また、サポートライン、レジスタンスラインを引いたときに、形成されるペナントのどちらかにブレイクしたらエントリーします。なお、トレンドに乗れなかったときは、失速するまで待って逆張りをします。
編集部:- 一番参考にしているローソク足は?
CB氏:- いろいろと試してみて、1分足が多くなりました。最近はいずれの市場も開くと30分過ぎぐらいから方向性が出てきます。東京9時半、サマータイムなので、ロンドン16時半、ニューヨーク22時半過ぎまで様子を見て、方向性が出たら、それに乗っていくのがベストだと思って、そういうやり方をしています。コロナショックで相場が動いた2020年3、4月は、ニュースの“ヘッドライン”で相場が急騰したり、急落したりしたので、ニューヨークの前で取引は終了して寝ていました。ただ、最近のドル/円相場は乱高下せず、終始一方向に動くので、逆にニューヨークから始めることも増えました。
編集部:- 毎日取引されていますか?
CB氏:- やると決めたときは、相場に張り付いているのがスタイルですね。ずっとチャートを眺めています。12時〜15時、18時〜21時といった「動かない」と言われている時間帯以外は、本気で向き合っています。
編集部:- 東京市場が開いているのは、ちょうど仕事中ですが、FXをすることはありますか?
CB氏:- 仕事中もしちゃいますね(笑)。仕事中は、エントリーしたら、そのまま“ほったらかし”にするケースがほとんどなので、気にならないように、レバレッジはかけ過ぎないようにしています。もしもに備えて、チャート上にアラートをセットして「ここぞ」と思ったときは、「エントリー」や「損切り」ができる態勢にしています。
“取引スタイル”が相場にマッチ
編集部:- 半年で2000万円超の利益という好成績を残せた理由を、ご自身ではどのように分析されていますか?
CB氏:- ちょうどその頃は、父の介護をどうしたらいいのかと、色々思い悩んでいた時期で、利益目標も立てずに、ただ、ひたすらトレードを繰り返していました。獲得した利益は、その結果なのですが、多くのトレーダーの方々と同じように、目標を定めて検証しトレードするのが、本当は正しいやり方なのだと思います。
編集部:- 利益は、何も考えず、ひたすら夢中にトレードした結果だというのですか?
CB氏:- 恐らくあのときの相場の値動きと、僕のトレード手法が、すごくマッチしていたんだと思います。つまり“ナンピン”がうまくいったんです。ナンピンしながら、少しずつロットを増やしました。最初は10万通貨でトレードしていたのですが、獲得した利益を、そのまま口座に残して取引したことで、たくさん買えるようになりました。大きく利益を伸ばしたときは100万通貨、1,000ロットで取引をしていました。
編集部:- かなり大きな金額を運用されているんですね。そうなると資金管理が重要だと思うのですが?
CB氏:- 資金の半分は別口座で管理しています。残りの半分をFX口座に入れて、普段はその半分を使ってトレードしています。損が出たときも、できる限り、口座内の資金で運用していますが、ただ含み損が大きくなってきたときに、別口座から資金を移動させて保証金額を増やし、「有効比率」が落ちないようにしています。
(後編に続く)
PickUp編集部より
テクニカル分析に基づいたデイトレードで大きな利益を獲得しているCB氏。後半ではFXの勉強方法や投資の目標、将来の夢などを伺います。
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