投資経験ゼロからFXを始めて、わずか10年で、運用資金2億円、年間運用益が1億円を突破するまでになったトップトレーダーのカズさん。どうすればFXで勝てるのか。その成功の秘密について、特別に教えてもらいました。
カズさん プロフィール
年齢性別 :40代男性
取引歴 :10年
年間収支 :1億円超
平均年間収支:1億円超
取引スタイル:短期トレード
投資商品 :FX、日経225など
以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。
(この記事は2019年8月15日に掲載した記事名『投資経験ゼロから年間1億円超の利益獲得のカズさん「勝てるときは全力で。勝てないときは手を出さない」トップトレーダーに聞く!』を一部修正したものです)
2019年は開始2週間で2000万円超の利益
- PickUp編集部:
- 2018年の運用成績はいかがでしたでしょうか。相場を振り返りながら、うまくいった局面、うまくいかなかった局面があれば、教えてください。
- カズさん:
- 2018年は、2月に大きく相場が崩れました。動きが出た勝ちやすいときに、月間5000万円以上の利益が出せました。その結果、年前半で利益を積み上げることができました。ただ、2018年後半は、ドル/円をメインにしている私からすると、本当に動きが少なく、収支もあまり変動しませんでした。
年後半の動きの少ない時期は、頑張りすぎずに、「様子見」の時間帯を増やしました。無理に頑張っていたら、無駄な損失を増やしていたと思います。「うまくいった局面」とは、損失を増やさなかった年後半のことだと思っています。 - PickUp編集部:
- 「失敗したな」と思うことはありませんでしたか?
- カズさん:
- 2018年の年間最大ドローはマイナス2250万円です。収支データを見直しても、「失敗した」と感じる場面はあまりなかったです。
2019年のマーケットは、1月3日のフラッシュクラッシュで始まりました。私は休暇中で、取引はできませんでしたが、2019年は2018年よりも大きく動いてくれるのではないかと思っています。幸いにも、1月中旬までに2000万円程度の利益が出せました。個人的には良いスタートが切れたと思います。
ただ、最近また動きが小さくなってきているので、大きな期待はせずに、動きが出てきたときに、しっかりと利益を積み上げられたらいいなと思います。私は相場の状態に合わせて、トレードすることに集中します。
勝てるときは全力で、勝てないときは手を出さず
- PickUp編集部:
- 相場つきが変わったときの切り替え方はありますか?
- カズさん:
- ボラティリティが上がって、動きが激しくなったときは、意識を集中し、"ガシガシ"とトレードします。逆に、動きがなくなったときは、おとなしく「様子見」にします。相場つきが変わる前後に、損失を積み重ねることがあります。しかし、それは普通のことで、「仕方がない」と思っています。
- PickUp編集部:
- 運用成績が好調のときにはどんなことを考えていますか?
- カズさん:
- 勝ちやすい相場のときは、全力でトレードします。勝ちやすいときに、しっかりと勝つことが大事で、勝ちやすいときに勝つことほど、簡単なことはありません。
勝ちやすいときに、「この利益でもう十分だ」と言って、取引を控えることは、実際に損失を出していること以上に、損をしていると思っています。
ただ、勝ちにくい相場なのに、なぜか利益が出ているときがあるので、そのときは、「運が良くて勝っているんだ」と考えて、控えめなトレードを心がけます。 - PickUp編集部:
- 逆に取引がうまくいかなくて、成績が悪いときは?
- カズさん:
- 自分が負けていることを認めます。誰もが経験上、理解していることですが、勝ちにくい相場で勝とうとしても、勝てないばかりか、逆に損失を膨らませるだけです。ボラティリティが高く、勝ちやすいときなのに、負けている場合は、少しずつ感覚を合わせながら、全力でトレードすることがあります。
ただ、それでも、調子が上がらなくて、過去には一日に2400万円の損失が出たり、大きなドローダウンでは6700万円の損失になったときがありました。そうなると、「このまま勝てなくなるんじゃないか」そんな気持ちになりました。
自分のトレードスキルを信じる
- PickUp編集部:
- そういう負けが続いているときは、どのように気持ちを切り替えているのですか?
- カズさん:
- 勝てない時期が続いたら、過去数年分の日々の収支データを見返して、自分のトレードスキルがあれば、時間の経過とともに、収支が回復して利益が出るようになる可能性が高いと理解することです。
そうすれば、メンタルは正常に保たれます。勝ち続ける自信がなかった頃は、後で後悔をすることがないように、他人の10倍は努力をして、「絶対に結果を出すんだ」という気持ちでトレードしていました。
負けが続いているのは、「自分に実力がないから当たり前なんだ」と思いました。とにかく、目先の利益よりも、将来、ずっと勝ち続けられるトレードスキルを身に付けようと頑張りました。 - PickUp編集部:
- そうやって身に付けた自分のトレードスキルを信じる気持ちが大切だと。
- カズさん:
- 感覚としては野球選手やサッカー選手と似ているのではないでしょうか。コツコツと練習してきたことで、どれだけ自分を信じられるか。試合での経験を次の試合で、どれくらい生かせるのか。
ただ、最近の2年間で、1日に1000万円以上のマイナスを出してしまったことがありました。それは身内の不幸の連絡を受けた日でした。心の準備はできていたのですが、自分でも気がつかないぐらいに、メンタルに影響を及ぼしていたようです。
身内の不幸、大きな悩み、大きな出来事が起こったときは、トレードを控えたほうがいいかもしれません。メンタルがしっかりしていないとFXは勝てないと思います。 - PickUp編集部:
- 勝つために意識していることはありますか?
- カズさん:
- 為替市場では、次の瞬間に何が起きてもおかしくないと思っています。相場の世界に「まさか」なんて言葉は存在しない。
例えば、ある日突然、同時に各国の要人が悲劇にあうとか、1日でドル/円が30円動くとか、何の前触れもなく、大企業がいきなり倒産するとか、誰も想像していないことが、ある日突然起こると思っています。そんなときでも、しっかりと対応できる心構えを持つようにしたいですね。
そして、勝ちやすいときにしっかりと勝って、勝ちにくいときには頑張らない。そして、毎日ほんの少しずつでも、トレードスキルを伸ばす。トレードスキルはいつまでも成長すると思っています。
投資はあくまで生活を豊かにする手段、目的ではない
- PickUp編集部:
- FXで勝ったお金はどのようなことに使っているのですか?
- カズさん:
- 健康維持のために、ジムやエステに通っています。おいしい料理を食べることが好きなので、週末に外食を楽しんだり、旅行に出かけたりしています。何かやりたいことがあれば、金額を気にせずに、本当にしたいことなのかどうかで決めています。
時計とか、車とかに興味はありません。「物欲」は強くないので、「大勝ちしたから、何か買おう」といった感覚もありません。
これまでの大きな買い物といえば、マンションの最上階の部屋を、現金購入し、スケルトンリフォームして、快適な住環境を手に入れたことでしょうか。 - PickUp編集部:
- ところで、FX以外の金融商品でも投資をしていますか?
- カズさん:
- これまでに投資した金融商品は、FX、個別株、日経225、ダウ、VIX、原油、バイナリーオプションですね。
原油とバイナリーオプションは、約7年前に少しだけ試した程度です。
個別株、日経225、VIXは、今もたまに売買しますが、個別株は売買する気になれません。銘柄は誰にも言っていませんし、今後も言うつもりはありませんが、過去に一度、個別株で誤発注をしてしまい、一瞬でストップ安付近まで下げたことがあるんです。そこまで商いが薄い銘柄でもなかったのですが、たった一人の注文で、こんなに相場が動くのかと思いました。為替に比べると、怖いなと思いました。
仮想通貨はまったく未知の金融商品です。僕は投資をしているのであって、ギャンブルをしているわけではありません。だから、今後も触ることはないでしょう。 - PickUp編集部:
- 最後に、カズさんにとってのゴールを教えてください。
- カズさん:
- 現金10億円が貯まるまで頑張りたいと思っています。それだけあれば、何もしなくても、好きなことをしながら生きていけると思うので。
ただ、現金10億円を達成しても、トレードが楽しければ、FXを続けている気がします。ちなみに、私はお金を貯めることに重点を置いているわけではなく、使いたいことや買いたいものなどに使いながら、結果的に増えていけばいいかなと思っています。 - PickUp編集部:
- FXを始めて、カズさんの人生や生活は変わりましたか?
- カズさん:
- 実は若い頃"パチプロ"だったんです(笑)。年収700万円ぐらいでした。朝並んで、出る台を見つけたら、閉店まで勝負して、いい台が取れなかったら、お昼前に撤収です。私はタバコを吸いませんし、体力的にも厳しくて、長く続けられないなと思っていました。
当時40代の"パチプロ"の人を見て「同じようになりたくないな」と思ったんです。27歳で"パチプロ"生活に終止符を打ち、WEBの仕事で稼いだお金を元手に、FXの専業になりました。 - PickUp編集部:
- 波乱万丈な感じですね(笑一同)
- カズさん:
- FXで勝てるようになって、ある程度の資金が作れた5、6年前までは、毎日の取引が、生活のすべてでした。でも今は、健康で楽しく、毎日を生きていくことを考えて、相場の動きが少ない時間帯には、ジムに行ったり、エステに行ったり、週末はおいしい料理を食べたり、年に数回、平日から旅行に行ったりするようになりました。
結局、投資というものは、自分の生活を豊かにする手段であって、目的ではありません。今後、もし為替相場や取引環境が悪くなり、利益が出せなくなったら、手仕舞いするんじゃないかなと思います。おそらく、他にどうしてもやりたいことができたら、未練を持たずに、あっさりとやめてしまうかもしれませんね(笑)
PickUp編集部
後編では、昨年の相場を踏まえながら、カズさんが投資を行う際に気をつけていることや、最終的な投資のゴールなどを伺いました。
自分のトレードスキルを信じるなどメンタル面の大切さがスポーツ選手と通じているということや、投資は生活を豊かにするための手段であって、目的ではないという言葉が印象的でした。
「カズさん」取材記事
前編・・・「テクニカルはありとあらゆる検証をしてきました」」
中編・・・「スプレッドフィルターがすごく便利」
【トップトレーダーに聞く!インタビュー記事まとめ】