FX/為替 投資経験ゼロから年間1億円超の利益獲得のカズさん「テクニカルはありとあらゆる検証をしてきました」トップトレーダーに聞く!

投資経験ゼロからFXを始めて、わずか10年で、運用資金2億円、年間運用益が1億円を突破するまでになったトップトレーダーのカズさん。どうすればFXで勝てるのか。その成功の秘密について、特別に教えてもらいました。

カズさん プロフィール

年齢性別  :40代男性
取引歴   :10年
年間収支  :1億円超
平均年間収支:1億円超

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以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。

(この記事は2019年8月14日に掲載した記事名『投資経験ゼロから年間1億円超の利益獲得のカズさん「テクニカルはありとあらゆる検証をしてきました」トップトレーダーに聞く!』を一部修正したものです)

始めてから5年で1億円超の利益

PickUp編集部:
FXを始めたきっかけを教えてください。
カズさん:
よくある「今日からでも簡単に稼げます!」と言ったネットの情報商材でFXを知りました。簡単に稼げそうだなと思いました(笑)。一番ダマされるパターンですよね。
当時、私はWEB関係の仕事を個人でやっていました。ただ、その仕事で稼げる金額に限界を感じ始めていて、何か別の収入源を探していた時期でした。
PickUp編集部:
それはいつ頃のことですか?
カズさん:
今から10年前のことです。初めて取引したのは2009年4月です。リーマンショックは経験していません。それまで、株式も、何も、一度もやったことがありませんでした。
投資に関する知識がまったくない状態で、とりあえず、100万円から始めることにしました。元手は当然ですが、簡単に稼げるはずもなく、最初の年は9カ月で350万円負けました。
ただ、兼業で始めたことや、2年目に年間で約1000万円の利益が出せたので、その後も取引を続けることができました。
私はFXを始めるときに、「年間1億円以上の利益を出す」という目標を立てていました。
5年目にその目標を達成することができました。その後、現在に至るまで、利益を毎年出し続けてきましたが、もし最初の数年間、負け続けていたら、FXを続けていたかどうかは分かりません。専業になったのは、4年目からです。
PickUp編集部:
現在はどのぐらいの資金を運用されているのですか?
カズさん:
現在、FXの運用資金は約2億円です。
市場のボリュームが厚くなれば、運用額をもっと増やしますし、薄くなれば減らします。

5つのルールと「感覚」を大切に

PickUp編集部:
何か自分なりの取引ルールはありますか。
カズさん:
うーん、明確な取引ルールを決めているつもりはありませんが、決めていることといえば、「ナンピンはしない」「買い増しをしない」「日をまたがない」「外出時はポジションを持たない」「エントリーも決済もすべて成り行き」の5つでしょうか。

取引は、「順張り」も「逆張り」もします。ただ、「逆張り」でも、エントリーの瞬間は「順張り」の感覚です。だから、基本的にはすべて「順張り」なのかもしれません。
PickUp編集部:
「ナンピンしない」という理由は?
カズさん:
ナンピンしたトレードは、ほとんど負けました。(笑)
だから、一度エントリーしたらプラスか、マイナスかで切るだけです。ストップは置かずに、すべて成行注文です。
PickUp編集部:
普段はどのように取引されているのでしょうか。
カズさん:
数分で決済する短期トレードが多いですね。30分以上保有することはまれです。
通貨ペアはドル/円が一番多いです。チャートは、「日足」「4時間足」「1時間足」「15分足」「1分ローソク足」で見ています。
ドル/円で売買するときも、ユーロ/ドル、ユーロ/円はよく見ています。
豪ドル/円、ポンド/円、豪ドル/ドル、ポンド/ドルのチャートだけでなく、日経平均やダウ平均なんかのチャートも、ドル/円の売買の参考にしています。
PickUp編集部:
ひとつの取引でも、かなり幅広く相場をチェックされるのですね。
カズさん:
売買する通貨ペアのチャートだけでは、絶対に取引ができないです。ニュースや経済指標も参考にします。相場が動いたときは、ツイッターなどで原因をすぐに探します。経済指標の発表、要人発言の時間、市場の開始時間などは特に気にしています。「上がる」と思った瞬間に買いますし、「下がる」と思った瞬間に売ります。
私は完全に「感覚トレード」ですね。例えば、「上がりそう」と思って、買い注文のボタンを押そうとしたときに、「下がる」と感じて、10秒後には、売り注文のボタンを押していたこともあります。だから、過去のチャートを見ても、自分がどこでトレードしたのかがわかりません。

情報商材の取引手法を検証するうちに自分のスタイルが確立

PickUp編集部:
そうした取引ルール、取引手法はいつ頃からですか。
カズさん:
FXを始めた頃は、数多くの情報商材を購入して、その通りに取引することで、利益を出そうとしていました。
情報商材は明確にルールが決められています。「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「システムトレード」「トレード配信」さまざまな手法を、忠実に検証しました。
たくさん試せば、本当に勝てる手法があるんじゃないかと思っていました。そして、勝てる手法さえ見つけてしまえば、勝ち続けられると思っていました。
PickUp編集部:
最終的にずっと勝ち続けられる手法を見つけたということですか?
カズさん:
いいえ、そうではありません。情報商材のやり方で、一時的には勝てるんです。でも、結局、最後は負けてしまう。何度試しても同じでした。必ず勝てる手法は見つからなかった。逆に、負ける手法のデータばかりがたまりました。
ところが、何十、何百の手法を検証するうちに、「次の取引は負けるんじゃないか」とか、「次は勝てるんじゃないか」とか、エントリーをするときに、感じられるようになったんです。
PickUp編集部:
取引前に結果が予測できるようになったということですか。
カズさん:
取引の結果だけでなく、そのときの感情をすべてデータとしてエクセルに記録するようにしました。すると、「負ける取引」と「勝てる取引」がだんだんと分かるようになったんです。そこで、私は「負ける」と思った取引では枚数を減らして、「勝てる」と思った取引の枚数を増やすようにしました。その後も検証を続けていると、利益が残るようになりました。
その後は、手法の検証というよりも、自分の取引手法を検証するようになりました。「通貨ペア」「取引時間帯」「保有時間」など、自分の取引データから、利益の出ている取引に重点を置き、損失が出ている取引は控えて、少しずつ自分の取引のテクニックを磨きました。1日の収支と時間別収支を記録しています。時間別の収支は、朝から午後2時まで、2時から8時まで、8時から寝るまでの3つに収支を分けています。ざっくりと、東京、ヨーロッパ、アメリカで3分割しています。
現在は、短期トレードがメインです。毎日、自分の感覚を相場の状態に合わせて、ポジションを調整しながら取引している感じです。5、6年前から、こうしたスタイルになり、それを続けています。

テクニカルは「ローソク足」で十分

PickUp編集部:
「ファンダメンタルズ」「テクニカル」「相場の需給」投資の判断材料は色々ありますが、カズさんはいつも何を見て取引をしているのでしょうか?
カズさん:
ファンダメンタルズは、FX会社や個人投資家、ロイターなど報道機関が配信するニュースをツイッターで確認しています。経済指標などの発表ものや、要人発言なども、必ず時間をチェックして把握しています。7年以上、習慣化しているのが、テレビ東京のモーニングサテライトとワールドビジネスサテライトは、毎日、録画をしていて、取引時間中に再生して、気になる部分だけを見ています。外為どっとコムが配信している動画も参考にしています。

ただ、「ファンダメンタルズ」だけで、取引することはありません。あくまでもチャートを見た上で、取引をしています。先ほどお話ししたように、「テクニカル」を使った手法は、最初の数年間に、ありとあらゆる検証してきました。しかし、結局、ローソク足だけで十分だという結論に至りました。あとは高値と安値で、水平線を引くぐらいです。「相場の需給」は、外為情報ナビの「外為注文情報」を見ることと、オプションが集まっている時に気をつけるぐらいです。
PickUp編集部:
チャートはどうでしょうか?
カズさん:
通貨ペアでは、ドル/円、豪ドル/円、ポンド/円、豪ドル/ドル、ポンド/ドル、株式で日経225とダウ平均のチャートをメインに見ています。
それに加えて、NZドル/円、カナダ/円、ドル/カナダ、スイス/円、ドル/スイス、ユーロ/スイス、ユーロ/豪、ナスダック、S&P、原油などのチャートを、必要に応じて参考にしています。
PickUp編集部:
取引成績はどのように把握されているのですか
カズさん:
私は勝率をつけていません。昔はつけていたのですが、勝率を求め出すと、負けたくなくなるため、結果的に収支が悪くなるんです。つまり、勝率を上げても、運用成績は上がらないということです。
損切りできずに取引をムダに引っ張ってしまう。手仕舞いするときに、手仕舞いできないとダメだということです。

情報交換よりも自分のスキルを磨け

PickUp編集部:
個人投資家同士で情報交換するようなことはありますか?
カズさん:
FXを始めた頃は、セミナーやオフ会などに行きましたが、ここ数年間は、他のトレーダーとの交流は、ほとんどありません。勝てない時期は、隣の芝生が青く見えるんです(笑)。ところが現在は、まったく気になりません。
人はそれぞれです。性格も違えば、これまでの生き方も違う。FXで勝ち続けている人が100人いるとしたら、少なくとも、100通りの異なる取引手法で実践され、その結果として利益が出ているのだと思います。他人の勝ち方を教えてもらっても、実践できないことのほうが多く、より多くの情報を得て、誰よりも努力をする時期を過ぎたら、今度は自分のスキルを伸ばしていくことのほうが重要になるのではないでしょうか。
(中編につづく)

 

PickUp編集部

 

前編では、カズさんがFXを始めたきっかけや、利益が出せるようになるまでの取り組み、基本的な取引のスタイルについて伺いました。中編では、取引ツールの使い方などに付いて、詳しく伺います。

 

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