米雇用統計
2019年8月2日の結果と解説

米雇用統計予想と結果

米雇用統計発表時の相場

米労働省が2019年8月2日に発表した7月雇用統計の主な結果は、非農業部門雇用者数16.4人増、失業率3.7%、平均時給27.98ドル(前月比0.3%増、前年比3.2%増)という内容であった。

7月の米非農業部門雇用者数は前月比16.4万人増となり、市場予想の16.5万人増とほぼ一致。ただ、5月および6月分の雇用者数が合計で4.1万人下方修正された事もあって3カ月平均の増加幅は14.0万人と、今年最低の水準に鈍化した。業種別では小売業で小幅に減少した以外は概ね増加しており、貿易摩擦の影響が懸念された製造業でも1.8万人増加した。

7月の米失業率は3.7%となり、3.6%への低下予想に反して6月から横ばいだった。もっとも、失業率が低下しなかったのは労働参加率が62.9%から63.0%に上昇したためであり、労働力人口に占める働く意欲を持つ人が増加した事が背景だ。また、フルタイムの就職を希望しながらパート就業しかできない人なども含めた広義の失業率である不完全雇用率(U-6失業率)は7.0%へ0.2ポイント低下して2000年12月以来の水準に改善した。

7月の米平均時給は27.98ドルとなり、前月から0.08ドル増加して過去最高を更新。伸び率は前月比+0.3%、前年比+3.2%と、いずれも市場予想(+0.2%、+3.1%)を上回った。前年比の伸び率は5カ月ぶりに前月から加速した。

米7月雇用統計は、非農業部門雇用者数の鈍化こそやや気になるところだが、広義の失業率の低下や賃金の伸び加速などを踏まえると、及第点以上という評価が妥当だろう。市場でも、発表直後は米長期金利が上昇し、ドル買いがやや優勢だった。ところが、米中貿易摩擦激化への懸念から米国株が値下がりすると、米長期金利も低下に転じ、ドルも売りが優勢となった。前日にトランプ米大統領が対中関税第4弾を発表した事で米中貿易摩擦激化への懸念が再燃。貿易摩擦の影響で世界的に景気が減速に向かうとの懸念が広がり、株価が下落する中、米連邦準備制度理事会(FRB)は9月に追加利下げに動かざるを得なくなるとの見方が強まった。米7月雇用統計では、米中貿易摩擦に対する市場の不安を拭う事はできなかったという事になるのだろう。

2019年8月2日の
米雇用統計セミナー録画を配信

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2019年8月2日の
米雇用統計発表前の解説動画

動画解説

米6月雇用統計は、非農業部門雇用者数が22.4万人増となり、前回から増加幅が拡大。市場予想の16.0万人増を上回った。これを受けて、米景気の先行き不安が後退する中、米長期金利の上昇とともにドルが買われた。また、失業率が3.7%と予想を上回った他、平均時給は前月比+0.2%、前年比+3.1%と予想に届かなかった。なお、雇用統計の結果を受けて、米連邦公開市場委員会(FOMC)が7月会合で25bp(0.25%)の利下げに動くとの見方が変わる事はなかったが、一気に50bp(0.5%)の大幅利下げに動くとの思惑は著しく後退した。
約10年ぶりの「利下げ」が意識される方向感の出ないドル/円だが、7月FOMCのあとはどのような相場展開が考えられるのか。40年もの長期にわたり市場を見てきたエコノミストの神谷氏に注目ポイントを伺う。

米国 経済指標(失業率・非農業部門雇用者数)過去の推移

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