米雇用統計
2019年3月8日の結果と解説

米雇用統計予想と結果

米雇用統計発表時の相場

米労働省が2019年3月8日に発表した2月雇用統計の主な結果は、非農業部門雇用者数2.0万人増、失業率3.8%、平均時給27.66ドル(前月比0.4%増、前年比3.4%増)という内容であった。

2月の米非農業部門雇用者数は前月比2.0万人増と、市場予想の18.0万人増を大幅に下回り、2017年9月以来の低水準を記録した。建設業が3万人超減少したほか、小売業や政府職員も減少しており、全体の足を引っ張った。それでも3カ月平均の雇用者数は、前2カ月分の上方修正によって18.6万人増となり、大きく落ち込まなかった。

2月の米失業率は3.8%となり、1月の4.0%から0.2ポイント低下。市場予想(3.9%)以上に改善した。就労意志を持つ人の割合である労働参加率は63.2%と約5年ぶりの高水準を維持。フルタイム雇用を希望しながらもパート就労している労働者などを含めた「広義の失業率」である不完全雇用率も7.3%と、1月から一気に0.8ポイント改善した。

2月の米平均時給は27.66ドルとなり、前月から0.11ドル増加。伸び率は前月比+0.4%、前年比+3.4%と、いずれも予想(+0.3%、+3.3%)を上回った。なお、前月比の伸びは2月特有の日数上の歪みが出たとの指摘もある。しかし、前年比の伸びは2009年4月以来、ほぼ10年ぶりの高さであった。

米2月雇用統計の発表直後にドル/円相場がやや下落した(ドル安・円高に振れた)のは、米景気の状況を敏感に示す非農業部門雇用者数が衝撃的な低い伸びにとどまったためだろう。その後の持ち直しは、失業率や平均時給の結果が見直されたものと見られる。失業率が歴史的な低水準にある≒求職者が少ないという状況の中で、雇用者が増えないのは「人手不足」が最大の理由なのかもしれない。賃金の伸びが加速した点からもそうした状況が窺える。今回の雇用統計は、強弱入り混じる内容で、その解釈が難しい結果であった。米連邦準備制度理事会(FRB)は、将来の利上げに「辛抱強い」スタンスを表明して当面様子を見るとの姿勢を示しているが、今回の雇用統計がFRBのスタンスを修正するきっかけになる公算は小さいだろう。

2019年3月8日の
米雇用統計セミナー録画を配信

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2019年3月8日の
米雇用統計発表前の解説動画

動画解説

米1月雇用統計は、非農業部門雇用者数が30.4万人増、失業率は4.0%、平均時給は前月比+0.1%、前年比+3.2%という内容であった。非農業部門雇用者数の大幅増に反応してドル買いが先行したが、失業率の小幅悪化(前回:3.9%)や平均時給の伸び鈍化(前回:前月比+0.4%、前年比+3.3%)などを背景に、やや伸び悩んだ。

1月3日の「フラッシュクラッシュ」以降は、堅調な値動きを見せるドル/円相場。米利上げ見通しが立たない中で、この先の円高リスクは無いのか?元外銀ディーラで現在は最新のマーケット情報の発信を行っている和田氏に今回の米雇用統計、また今後のドル/円相場見通しを聞く。

米国 経済指標(失業率・非農業部門雇用者数)過去の推移

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