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川口一晃 基礎から学ぶテクニカル教室
「15.モメンタム」
(1)モメンタム
モメンタムというのは相場の勢いを見るのに使います。では、その勢いをどのように表わすかということが問題になってきます。
そしてその勢いは現在の価格と過去の価格を比べることで表わします。
つまり、過去の価格よりも現在の価格の方が高いということは、当たり前のことですが現在の価格は過去よりも上昇しているということになります。
そこで、「現在の価格−過去の価格」という式を用います。
10日前
100円
5日前
150円
現在
120円
とし、5日前で比べてみると
5日前だと 150円−100円=50円(プラス)
現在は 120円−150円=-30円 (マイナス)
5日前だと上昇の勢いがあったのですが、現在は上昇ではなく下落の勢いの方がある、ということになります。
10日前で比べると
現在は 120円−100円=20円 (プラス)
10日前と比べるとまだ上昇している勢いがあるということになります。
ここで、気づかれていると思いますが、0(ゼロ)よりも大きい、つまりプラスの値だと上昇の勢い、マイナスだと下落の勢いが強いということになります。
上昇しているB時点では
B−A=プラス (上昇)
天井を形成した後のC時点では
C−B=プラス (ただし、プラス幅が縮小)
下落し始めたD時点では
D−C=マイナス (下落)
底を形成した後のF時点では F−E=0 (0は底値や天井を形成した後の上昇、下落の分岐点)
上昇し始めたG時点では
G−F=プラス (上昇)
というように、ゼロを境にプラスとマイナスの数字を見ていくのです。
そして、相場の分岐点に差し掛かるとプラスにしても、マイナスにしても数字が縮小してきます。
これは日経平均です。
ユーロドルです。
(2)ROC
ROCはモメンタムを比率にしたものです。
いくつか計算方法はあるのですが、ここでは以下の式にしたがって計算します。
ROC=現在の価格÷過去の価格
よって、モメンタムは0が分岐点でしたが、
上記の式からは1が分岐点となります。
ROC>1 → 強気相場
ROC<1 → 弱気相場
となります。
どちらを使うかは利用者の使いやすさでいいと思います。
以下に実際のチャートを表示しておきましょう。
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