欧州の財政問題国に対する不安は拡大する一方で、2010年11月にはアイルランドがEU/IMFに支援要請、また、ギリシャについては、2010年5月に決定された融資額では不十分であることが徐々に意識され、2011年に入ると再度デフォルト懸念が台頭。そして、2011年4月にはポルトガルも、ギリシャと同様にEU/IMFの支援を要請することとなりました。
さらに、イタリアやスペインなど、ユーロ圏の主要国にまでこの不安は拡大。欧州のほとんどの国が厳しい緊縮財政を強いられる状況に陥りました。
EU/IMFベースでは2011年7月に支援第2弾で合意に至りました。ただ、この支援に際しては民間債権者(金融機関)が債務減免を受け入れることが不可欠となる中、EU/IMFが民間債権者に強要することはデフォルトである、との見解を格付け会社が示したことで、この問題は複雑化しました。
2011年12月のEU首脳会議では、EFSFの後継の機関として2013年に創設される予定だった欧州安定メカニズム(ESM)を1年前倒して創設することや、IMFへの資金拠出、EU諸国(英国・チェコを除く25カ国)の財政規律強化について合意に至りました。