月曜コラム「週刊 独り言」|FXブログ|外為どっとコム

円高は許さないか?

先週初の29日、財務省、金融庁、日銀はわざわざ事前告知をして国際金融資本市場について情報交換する会合を約4カ月ぶりに開いた。

財務省の浅川財務官は"背景に投機的な動きがないか緊張感を持って注視したい。為替相場の変動率が高まったので会合を意識して開いた。"と強調し、脱デフレを目指す日本経済の足かせになりかねない円高の牽制を図ったが株価の下落に伴って前週からのドル安&円高の流れは変わらず、安値108.41を示現した。

先週の大きなイベントであったトランプ大統領の一般教書演説やFOMC.に市場は大きくは反応しなかったが日米の長期金利は上昇を続け、JGB.(我が国の国債)の10年物利回りが0.095%となり、米国債券の利回りは2年物が2.160%、10年物が2.782%、そして30年物が3.016%まで急上昇した。

ご存知の様に米債券利回りとドル・円相場の値動きを見ると、益々その乖離が強まるばかりである。

JGB.金利の上昇に対して金曜日、日銀は利回りを指定して国債を無制限に買い入れる指値オペ(公開市場操作)と定例のオペの増額を同時に実施して10年物利回りは0.085%まで低下した。

このオペで"日銀も金融緩和の出口に向かう。"との思惑で108円台まで進んだドル安&円高のムードは変化し109円台で推移する中、1月の米国雇用統計の発表を待つことと成った。

そして注目の米国雇用統計は失業率は4.1%と前月と変わらなかったものの非農業部門雇用者数は市場予想を上回る+20万人、そして平均時給は+0.3%と前月比変わらずであったが前年比では+2.9%と大きく上昇し、米長期金利はさらに上昇しドル・円相場は110.47の高値を付けた。

先週の株価の動きを見ると、ダウ平均株価は月曜日と火曜日の二日間で前週終値の26,616.71から26,076.89迄539.82ポイント(2%)下げ、1日ずつ遅れて日経平均株価も23,629.34から 23,098.29迄 531.05ポイント(2.2%)下落した。

その後ダウ平均株価は水曜日と木曜日に二日で109.82戻した後金曜日には米国雇用統計の数字が市場予想よりも良かったにも拘らず25,520.96と665.75の大幅な下げを演じ、今日の日経平均株価はニューヨークの下げを反映して一時前日比600円以上下げ、22,700円割れを見せたが更なる下落も有り得よう。

現在の状況は急激な金利上昇と同時に大幅な株価下落であり、ドル・円相場への影響をどう判断するかが難しい。

上でも述べた様に米金利上昇とドル・円相場の相関は崩れており、株価下落によるリスクオフにより注意すべきなのではなかろうか?

我が国金融当局の"110円以下のドル安&円高は許さない。"との意思は尊重するが日銀短観12月調査の大企業・製造業の2017年度の想定為替レートである110.18を下切った今、3月期末決算を控えた輸出製造業者からの実需によるヘッジのドル売りが出た場合は中々抗し切れまい。

昨年の安値である107.31を切れるかが大きな焦点と成ろう。


酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表
酒匂 隆雄 (さこう たかお)氏

1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で敏腕ディーラーとして外国為替業務に従事。その後1992年、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行、さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長に就任した。現在はコメンテーターとしても活躍中。

詳しくはこちら

ESCARPMENT

ブログカレンダー

 


米ドル/円0.1銭!全10種スプレッド縮小キャンペーン

もう一度食べたい外為お中元2020キャンペーン

口座開設キャッシュバックキャンペーン

メキシコペソ円特設

ポンド円特設

お友達ご紹介キャンペーン