月曜コラム「週刊 独り言」|FXブログ|外為どっとコム

Give me a break !

アメリカ人は"いい加減しろよ!"と言う時にGive me a break.と言う。

直訳すれば"私に休みを頂戴よ。"であるがほとほと呆れた時によくこれを言う。

先週は正にこれを言いたい衝動に駆られた。

ドル円相場は前週の米長期金利上昇を受けて堅調に推移する中、黒田日銀総裁が現行の金融緩和政策に関して"出口を検討する局面に至っていない。"と発言して市場は110円台は底堅いとの印象を持った。=ドル高発言。

ところが世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、ムニューシン米財務長官が"短期的に見ればドル安は貿易面で米国にとって良いことである。"と発言して一気に110円の大台を突破して安値108.96を示現した。=ドル安発言。

更にロス米商務長官からは、"さらなる関税措置が講じられるだろう。"との発言が有り、トランプ政権の保護主義的な政策への警戒感が高まった。=ドル安発言。

ところが翌日、トランプ大統領は"ムニューシン米財務長官の発言は文脈の問題。最終的には強いドルが望ましい。"と真逆の発言をしてドル円相場は109.69まで急激に値を伸ばした。=ドル高発言。

米国では為替に関しての発言は大統領と財務長官に限られているが、その二人に真逆の発言をされたのでは堪ったものではない。

Give me a break.=(いい加減にしろよ!)と叫びたくもなる。


ムニューシン発言に対してドラギECB.総裁は"ユーロが上昇したのは誰かさんがコメントしたからで、この誰かさんの為替に関する発言は合意されている言い方ではない。"と露骨に批判しユーロ高を牽制した。=ドル高発言。

その後ムニューシン財務長官は"ドル安は米国の貿易赤字削減に貢献する。短期的な為替相場の動きは懸念していない。"と述べて混乱に拍車をかけた。=ドル安発言。

更に留めは同じくダボス会議に出席した黒田日銀総裁が"日本は緩やかな景気拡大を続ける可能性が高い。日本は2%のインフレ目標にようやく近い状況にある。"と述べて週初の"出口を検討する局面に至っていない。"とは全く違ったニュアンスの発言をして海外の投機筋の円買いを誘い、安値108.28までドル円相場は急落した。=ドル安発言。

ムニューシン財務長官とトランプ大統領の真逆の発言の真意は分からないが、個人的には貿易赤字問題に益々神経質になりつつある米国の望みはドル安なのではなかろうか?

先程トランプ大統領が"欧州連合(EU)の対米通商政策は非常に不公平である。"と述べたと伝えられた。

米国の保護主義が台頭する中、経常黒字国通貨(中国の元、日本の円、ドイツのユーロ、そしてメキシコのペソ)が高くなるのは必定か?

今週はトランプ米大統領の一般教書演説、FOMC.、12月の米雇用統計発表などの重要イベントが有るが、トランプ大統領の演説に注目したい。


酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表
酒匂 隆雄 (さこう たかお)氏

1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で敏腕ディーラーとして外国為替業務に従事。その後1992年、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行、さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長に就任した。現在はコメンテーターとしても活躍中。

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