月曜コラム「週刊 独り言」 外為どっとコムFXブログ

再び、両建てのお勧め。

  • 2008年10月20日(月)13:37

大荒れの相場が続く。
皆さんの中にもこの荒れた展開の中、“大分、苦労した。いや、今でも苦労している。”とお感じの方々の数は少なくはなかろう。
どうして、苦労をすることとなったか?
理由は非常に簡単で、皆さんが考えていた方向と逆に相場が動いたからである。

円をショ-トにしていたら、突然円高になった。
円をロングにしていたら、突然円安に戻った。
最近のVolatile.=(変動が大きい。)な相場では、円・ショートでも、円・ロングでもやられる危険性がある。

東京金先のFXの建て玉の残高推移を見てみると、圧倒的に円のショートのポジションが大きい。
ということは、上で言ったように今回の円高局面で“苦労をした。”方が多いと考えるのが普通であろう。
ポジションが円・ショートに偏る理由は、多くの個人投資家がこの低金利の円に辟易して、円を売って、高金利通貨を買うからである。
当然の投資行為である。
この円売り・外貨買いは、昨年夏の円高局面までは割合簡単で、効率のいい投資であったが、その後一変した。
円高が進み、金利差を上回るCapital loss.=(元本の毀損)が生じた。
レバレッジは大変便利な代物で、“少ない投資資金で、大きく投資チャンスを広げることが出来る。”が、金利差=(スワップ・ポイント)狙いの取引では、その利益チャンスは為替相場が全く動かないか、或いは円安局面に限られる。
円高になっても、その割合が金利差を上回らなければこれも大丈夫である。
ところが円高が大きく進めば、レバレッジが大きければ大きいほど、損失が膨らむ。
実は、塾長は金利差を狙っての(言い換えれば、スワップ・ポイント狙いの)円売り・外貨買いは、そんなに効率のいい投資ではないと思っている。
豪ドルの短期金利が6%で、日本のそれが0.5%であれば、金利差は5.5%ある。
それは、それは大変魅力的な金利差である。
ちょっと極論になるが、この金利差は例えば、今日豪ドルを70円で買って丁度1年後に受け取る果実であって、もし円安になれば(昨年までのように)それプラス、Capital gain.=(元本の増額)が貰える。
もし為替レートが全然動かなければ(そんなことは有り得ないが)、そっくり5.5%が頂ける。
まあ、これは外貨預金の考えであって、FXの場合は多くの人が、あの便利なレバレッジを駆使している。
堅実に全くレバレッジを掛けないでおいたとしても、豪ドルが対円で5.5%下落すると、あっと言う間に虎の子の金利差を失ってしまう。
では、1年に豪ドルが100円から65円まで下落すればどうなるか?
(100-65)÷100=35で、何と35%元本が毀損した。
35-5.5=29.5%で、差し引き約30%の損失となる。
実際、これは昨年の夏以来起きた事実である。
これが、健全で効率のいい投資と言えるか?
まだ、レバレッジを掛けないか、小さくしておけばなんとか凌げるが、レバレッジが3倍なら約90%、10倍なら約300%の損失となる。
これは投資ではない!

さて、本題に入ろう。
皆さんは円買いがお上手ではない。
冒頭に述べたように、低金利の円を売って高金利通貨を買うIncentive.=(動機)でFXを始められた方が多いので、どうしても円を買う気にならない、いやなれない。
それと、“金利差=(スワップ・ポイント)狙いなのだから、少々円高になっても、放っておいても大丈夫。”という誤解がある。
大丈夫ではありませんって!
わずか数週間で1年分の金利差、わずか数ヶ月で1年分の何倍もの金利差を失い、わずか1年で30%もの元本をやられることは、決して大丈夫ではありませんぞ!
“いや、いいんだ。どうせ長期保有の投資目的で円を売ったのだから、この腐れポジションは塩漬けにしておこう。”ですって?
それだけの資本力と胆力をお持ちならそれも結構。
総て、自己責任。
でも、これだけはっきりとトレンドが変わり、円高になりだした時に、何か出来ません?
腐れポジションは持っててもいいから、今度はトレンドに乗って円を買ってみてはどうであろうか?
所謂、両建ての取引である。
90円で買ったポジションがある。
100円まで行ったが、スワップ・ポイント狙いだから何もしないで放っておいたら、90円まで再び下った。
でも切りたくない、だってつい数週間前まで100円だったのだから。
89円で、豪ドル売り・円買いをやったらどうであろうか?
ご存知のように、全く同額の両建てポジションを持ったら、これが95円に戻ろうが、65円まで落ちようが、損益は全く変わらない。
1)10万豪ドルを90円でロングにした。
2)10万豪ドルを89円でショートにした。
3)95円まで上昇した。
P/L(損益)は、(95-90)+(89-95 )×10万豪ドル=-10万円。
4)65円まで下落した。
P/Lは、(65-90)+(89-65)×10万豪ドル=-10万円。
こううまく行くかどうかは分からないが、65円で2)のポジションをクローズしたとすると、現在の70円の時にP/Lがどうなっているかといると、
(70-90)+(89-65)×10万豪ドル=+40万円なのである。
多くの皆さんは、ナーーーンモしないで放っておくから、P/Lは当然(70-90)×10万豪ドル=-200万円なのである。
+40万円と、-200万円のどちらがいいか?

これは、レバレッジを掛けないでの話。
数倍のレバレッジを掛けたらどうなるかは、ご自分で計算して下さい。

まとめ。
-普段のスワップ・ポイント狙いの円売りポジションには、大きなレバッジを掛けない。
-基本的には損切りを勧めるが、どうしても切りたくなくて、相場が戻る自信があったら、両建てをしても宜しい。
-両建てをしていると、相場がどう動いてもP/Lは変わらないから、ジタバタしないで、“ここぞ!”と思った時にすぱっと後から作ったポジションを切る。
-それでもまだ相場が自分が考えている反対方向に行くようであれば、また両建てを試みる。
-やっと自分の考えた方向に動き始めたら、これまたすぱっと後から作ったポジションを切って、“腐れポジション”だけに戻す。

こうやって書くと、何だか両建て取引がすごく易しそうであるが、そうは簡単に行かないかも知れない。
言いたいのは、“後生自分の勝手な相場観を引き摺らないで、弾力的に自分とは反対の相場観の方向のポジションを持つことも覚えたら如何ですか?”ということである。


  昨日の釣りで、体中が筋肉痛の塾長。

 

 

  • 2008年10月20日(月)13:37
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コメント1件

塾長様、こんにちは。いつも勝手に参考にさせていただいております。
私は中長期ショート・ポジ保有継続の一方で、米ドルでの超短期デイトレ(というか分トレ?)を毎日繰り返しております。
2~3ティックで利喰ってやろうと思った方向とは逆に一気に10ティック以上動く局面が毎日結構あります。
そのような時には即両建てにして、方向性が見えるようになるまで損失を拡大させないようにしておいてから、
少しずつ損失幅を詰めていくように回転させて処理しております。
中長期では今のところ含み益が拡大する一方ですので(塾長様のお陰です!)必要ありませんが、
短期でもこれだけ毎日乱高下する状況ですと、思惑と反対に急激に動き出したときに早めに両建てにしておいて、
動きが落ち着いたところで利益が大きくなった方を確定させて残りを反動局面で始末する、
という手法は大変有効だと思います。

血圧のお話がありましたが、これからも私たち個人投資家に有益なアドバイスをお体にさわらない程度によろしくお願いいたします。

投稿者:次郎|2008年10月24日  12:54

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