酒匂塾長の『独り言』日刊|FXブログ|外為どっとコム

Enough is enough.

予想以上に良かった9月の米国雇用統計を反映して早期利上げ期待が高まり、ドル・円相場も再び110円を伺う展開かなと思ったら、するすると値を下げて109円台を割り込んだ。

実は上で述べた利上げ期待にも拘らず、米国長期金利は上がるどころか、下がっているのをご存じであろうか?

昨日GI24.に投稿した“直言・直筆”をご紹介します。
全くの個人的な見解です。

 

“115円以上か、105円以下か?”               6.10.2014.


先週、ドル・円相場は瞬間110円を超えたものの、長続きはしなかった。
大台の110円を超えて達成感を持った市場はドルの利喰いの売りに走り、一時108円丁度までドルは下げたが、金曜日に発表になった9月の米国雇用統計が市場予想を大きく上回った結果ドル・円相場は急速に値を戻し、一時109.90の高値を示現した。
9月の失業率は2ポイント好転して5.9%となり、2008年のリ-マン・ショック前の水準まで戻した事に成る。
非農業部門雇用者数は市場予想の+21万5千人を大きく上回る+24万8千人とり、再びFRB.による早期利上げ機運が高まった。

筆者も、我が国内で盛り上がりだした円安懸念を背景に110円近辺で果敢にドルを売ってはみたが、結局ドル高&円安の調整は約2円=(2%)に留まり、雇用統計後は結局調整分が総て帳消しとなるドル上げとなった。

興味深いのは、利上げ機運が高まったと言うものの、2年物の債券利回りこそ0.54%から0.56%に若干上昇したものの、10年物の債券利回りは2.44%で変わらず、30年物の債券利回りに至っては3.15%から3.13%に下落した。
イールド・カーブ(短・長期の利回り差の曲線)が縮まった訳である。
短期的な動きだけで断定は出来ないものの、これは急激な景気加速を抑制する為にFRB.が金利を引き上げると期間の短い2年物債券の利回りはつられて上昇するが、市場が景気回復に楽観的でなければ長期金利は上がらない、と云うことを示しているのではなかろうか?


短期的なドル・円相場に対する見方もまちまちである。

月が変わり、恒例のロイター社の月末のドル・円相場予想のサーベイが始まったが、実に面白い予想結果が見られる。

一番投票が多かったのは“115円かそれ以上”の17.95%で、105円台の13.94%が続く。

サーベイが始まった10月1日から10月6日の午前中までのドル・円相場の高値は木曜日の110.09、安値は同じく木曜日の108.01であったが、恐らく高値更新中の頃に投票した人は115円以上に成るであろうことを考え、逆に安値に突っ込んでいる頃に投票した人はさらなる下への調整も有り得ると考えたのかも知れない。

サーベイ結果は、今月末のドル・円相場は110円以上であろうと考える人が合計で54.93%も存在する事を示しているが、まあ何時も言う様に“相場はコンセンサス通りには動かない。”と考えれば、大きくは円安には行かないかも知れない。

75円から110円まで50%近くも進んだ円安は、我々が海外のディーラーとの会話でよく言う“Enough is enough.”=(もういい加減にしよう、沢山だ。)に近いのではないのかなあ?
 

酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表
酒匂 隆雄 (さこう たかお)氏

1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で敏腕ディーラーとして外国為替業務に従事。その後1992年、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行、さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長に就任した。現在はコメンテーターとしても活躍中。

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