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日本の輸出減少=円安要因=続く。マイナス成長で消費増税出来るのだろうか

4/1(月)「日本の輸出減少=円安要因=続く。マイナス成長で消費増税出来るのだろうか」

総括「離脱、壁、高原、関税、いろいろあっても株価はしっかり 政治離れ」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
リスク「トランプ大統領、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、日本の領土問題」

ドル円=108-113、ユーロ円=122-127 、ユーロドル=1.10-1.15

日経インデックス3月29日東京引け3月22日からの変化(2015年=100)円112.1強し、ドル106.2強し、ユーロ107.2弱し、ドルインデックス NYBOT 97.21強し、原油60.14強し、金1298弱し、DOW 25928強し、日経平均ドルベ-ス東京引け191.49弱し IMM円投機筋3月19日 円-62121(前週比-2900、ユーロ-80278(前週比-2574)

1.(今週の予定=焦点= 米 雇用統計 日銀短観 豪 政策金利 トルコ 消費者物価)

1(月)日 日銀短観 豪 NAB企業信頼感 中 財新製造業PMI スイス 小売売上 英 製造業PMI ユーロ圏 失業率 米 小売売上 ISM製造業景況指数 建設支出
2(火)豪 住宅建設許可 RBA政策金利 スイス 消費者物価 英 建設業PMI  ユーロ圏 生産者物価 米 耐久財受注
3(水)豪 貿易収支 小売売上 中 財新サービス業PMI トルコ 消費者物価 生産者物価 英 サービス業PMI  米 ADP民間雇用者 ISM非製造業景況指数
4(木)独 製造業受注 米 新規失業保険 加 Ivey購買部協会指数
5(金)日 貿易統計 家計調査 勤労統計 景気先行指数 独 鉱工業生産 ユーロ圏 小売売上 米 雇用統計 加 雇用統計

(来週の予定)

8(月)日 国際収支 景気ウオッチャー調査 独 国際収支 加 住宅着工 住宅建設許可 米 耐久財受注(確報) 製造業受注
9(火)スイス 失業率 メキシコ 消費者物価指数(隔週) 米 JOLT労働調査
10(水)日 企業物価指数 機械受注 英 鉱工業生産 貿易収支 GDP月次推計 ECB理事会 米 消費者物価 FOMC議事録
11(木)中 生産者物価 消費者物価  トルコ 経常収支 米 生産者物価 新規失業保険 加 新築住宅価格 メキシコ 鉱工業生産
12(金)中 貿易収支 ユーロ圏 鉱工業生産 米 輸入物価 ミシガン大学消費者信頼感

2.総括「離脱、壁、高原、関税、いろいろあっても株価はしっかり 政治離れ」

*円「通貨8位、株価10位、輸出減少=円安要因=続く。マイナス成長で消費増税出来るのだろうか」

 昨年12月から輸出が減少している流れは継続している。3月上旬も輸出額は前年比で10.7%減少した。輸出の減少による貿易収支の悪化は円安に繋がる。今週発表の日銀短観では中国景気の減速で、大企業・製造業の指数が大幅に悪化すると予測されている。大企業・製造業の業況判断指数の予想はプラス13で、前回12月調査より6ポイント悪化する見通し。悪化すれば2四半期ぶり。大企業・非製造業はプラス22で、前回より2ポイントの悪化を見込んでいる。先行きについても、米中通商協議や英国のEU離脱問題が引き続き不透明なことから、さらに悪化するとの予測が多数を占めた。政府内では「1-3月期のGDPは、前期比マイナス成長となる可能性を排除し切れない」との声がある。 マイナス成長となれば消費増税にも批判が強まる。

*米ドル「通貨7位、株価(NYダウ)8位、ロシア疑惑晴れるも経済指標悪化、経常赤字拡大」

 バー司法長官は日、2016年の米大統領選にロシアが介入した疑惑の捜査報告書の一部を公開した。報告書は「トランプ大統領の選挙陣営とロシア政府が共謀したり、調整したりしたとは立証していない」と説明した。幸先良くスタートした先週のトランプ大統領であったが、経済指標は弱いものが多かった。4Q・GDPの下方修正を始め、住宅着工、建設許可、消費者信頼感指数、住宅販売保留、シカゴPMIなどが弱かった。経常赤字も拡大した。これを踏まえてFRBは今年の経済成長率は2.1%とし、前回見通しの2.3%から引き下げた。失業率見通しは3.7%と、前回から若干引き上げられた。今年のインフレ率見通しは1.8%。前回見通しは1.9%。 今週は雇用統計の発表がある。米中貿易戦争の影響は、米国により悪い影響があるようだ。パウエルFRB議長もブレグジットや通商問題がリスクだとした。米国内では労働市場は堅調だが 弱い小売売上高を無視できないとし、忍耐強く対応するとした。「忍耐強く」とは判断を急ぐ必要がないことを意味する。
 2018年の経常収支の赤字額は前年比8.8%増の4884億7200万ドルとなった。貿易赤字の拡大が要因。経常赤字は5年連続で拡大し、08年以来10年ぶりの高水準となった。モノとサービスを合わせた貿易赤字が12.6%増加し、対外資産から生じる収支の黒字拡大で補えなかった。経常赤字の実質国内総生産(GDP)に占める比率は2.4%で、前年から0.1ポイント上昇した。赤字のままドル高になることは米国には耐えられないことであり、中国のみならず、各国に通貨安を抑制することを求めてくるだろう。


*ユーロ「通貨11位 株価(独DAX)11位、金融緩和の流れも、独経済指標は改善」

 市場の長期インフレ期待を示すユーロ圏の5年先スタート5年物フォワードレート が、過去最低水準に接近。同レートは直近で1.31%と、2016年9月以来の低水準となった。 またユーロ圏金融市場が織り込む将来の利上げ期待が、大幅に低下した。経済成長の鈍化などを背景にECBが引き締めを急いでいないとの見方が強まった。 ドラギ総裁は、必要なら利上げをさらに遅らせる用意があると述べ、マイナス金利の副作用を和らげる措置を検討する方針を示した。低金利が当初よりも長引く可能性を踏まえ、ECBは金融機関への圧力軽減措置を検討しているようだ。欧州銀行間取引金利先物 が織り込む20年末までの利上げ幅は6ベーシスポイント。2週間前までは約20bpの利上げが織り込まれていた。
 ただ週末には独2月の小売売上は、前月比0.9%上昇と、予想外に上昇した。昨年景気後退を免れた独経済が上向いている可能性があることが浮き彫りとなった。
前年比では4.7%上昇。オンライン・通信販売が9.2%急増した。 独ではIFO経済研究所が今週発表した3月の業況指数も予想外の上昇となった。

*英ポンド「通貨最強維持、株価13位、依然、今年の最強通貨」

 先週はポンドは下落したが、依然、今年の最強通貨の地位を守っている。株価も上昇している。英議会でのEU離脱協議は混迷を極めているが、金融市場は落ちついている。英下院のバーコウ議長は、EU離脱協定案を巡る29日の投票実施要請を受け入れたと明らかにした。議会が膠着状態にある中で、メイ首相は協定案の一部のみを採決することで、離脱延期に万全を期したい考え。投票はEUとの合意案のうち離脱条件を定めた離脱協定についてのみ行われる。離脱後の新協定の大枠を定めた政治宣言は今回の投票に含まれない。 離脱協定と政治宣言を合わせた離脱協定合意案は、これまで2回否決されている。議長は、同一会期中に同じ議案を複数回上程することを禁じたルールに違反しないと指摘。「政府の動議は新しく、かなり異なっており、投票要件を満たすと判断した」と述べた。
 ただ先週は経済指標が弱かった。3月の英消費者信頼感指数はマイナス11.7と、前月のマイナス10.8から低下し、2013年11月以来の低水準となった。 家計や、過去・将来の景気に対する認識が悪化した。過去1年間の大型支出と今後1年間に予定している大型支出が減った。 また3月の小売売上高指数はマイナス18、17カ月ぶりの大幅な低下となった。市場予想はプラス5だった。消費者が慎重な姿勢を保っていることを示している。 賃金の伸びが徐々に加速していることや物価上昇率が弱含んでいることが家計を下支える一方で、英EU離脱を巡る先行き不透明感が高まる中で消費者信頼感が低迷しているとした。

*人民元「通貨4位、株価首位、したたか。米中通商協議の中で対欧州積極外交」

  ムニューシン米財務長官は「USTR代表と私は北京で建設的な通商協議を終えた。来週ワシントンで重要な協議を継続するため中国の劉鶴副首相を迎えることを心待ちにしている」とツイートした。
一方、中国は以前からもそうであったが、米国以外にも積極外交を展開している。イタリアとは「一帯一路」政策の覚書を交わした。フランスと中国は、総額約400億ユーロ規模の商談を成立させた。このうち中国はフランスに本社があるエアバス の航空機300機を300億ユーロで購入することなどで合意した。米国との協議が進展しなくとも代替案を模索している。
 さて、国有企業の1-2月の利益総額が前年同期比10%増の4520億5000万元になった。 売上高は6.3%増の8兆7100億元。 今週は財新製造業PMI 財新サービス業PMIの発表がある。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨6位、株価6位、減税期待、今週はRBA政策金利など重要週」

 やや上昇。減税期待が出てきた。エリスRBA総裁補は、堅調さを示す豪雇用統計を中銀は信頼していると表明した。統計はさまざまな独立したソースからの情報に基づいているためとし、労働市場の堅調さが誇張されているのではないかとの懸念を否定した。 雇用が堅調な一方で、所得や消費が近年伸び悩んでいる一因として、税当局にも言及した。
 総裁補は「所得の伸びが緩慢な局面にある中、過去6年を通じ、納税額の伸びは所得の伸びを平均以上の差で上回った」と指摘。総裁補によると、家計の納税額は昨年8%前後増加しており、これは純家計所得の伸びである3.5%を2倍以上も上回った。堅調な労働市場に対して家計消費は弱く、状況を分析しているところだと述べた。 豪では税収が増加しており、モリソン首相率いる保守政権は4月2日発表の予算案で財源の多くを、減税や補助金支給に充てるとみられている。最近の世論調査によると保守政権は、5月までに実施される総選挙で惨敗する公算が大きい。 政策金利は多くの経済指標が弱いものの雇用の堅調さがあるので据え置きか。日本の所得と税収の伸びはどうだろうか。
 
*NZドル「通貨3位、株価9位、中銀の利下げ示唆で下落。ただ指標は悪いわけでもない」

 NZ中銀は、政策金利を過去最低の1.75%に据え置くことを決定した。また、景気見通しの下振れリスクが増したため、次の政策変更は利下げの可能性が高いとの見方を示した。 最近の経済指標がそれほど悪化していなかっただけに利下げの可能性に言及したことは、やや市場にサプライズ感を与えNZドルは下落した。オア中銀総裁は、中銀が、予想外の緩和姿勢に転換したことに対する市場の反応について、中銀が何を焦点にしているのかを市場が理解していることが示されたと評価した。
 さて中銀は、これまで総裁のみが金利決定権限を持っていたが、次回5月8日の政策決定からは委員会で政策金利を決定する。 中銀の目標は従来通りで、中期のインフレ率を1-3%とし、持続可能な最大限の雇用を実現することを目指す。 オア総裁は、安定的に低いインフレ率、低い失業率、広範な金融安定を享受しているが、こういった好ましい状況を当たり前と思ってはならないと指摘。
「現状維持を目指すのに加え、中銀の政策運営において新たな経済の長期的重要課題に直面している」と説明。グローバル経済の相互依存、影響力が大きい金融機関、高水準の債務負担などへの対応を課題として挙げた。
 3月の企業信頼感指数は前月から一段と悪化した。 向こう1年間にNZ経済が悪化すると予想した回答者の割合は差し引きで38%と、2月の30.9%から悪化した。 今後12カ月に自社の成長を見込む企業の割合は差し引きで6.3%。2月の調査では10.5%だった。

*南アランド「通貨9位、株価15位、計画停電、ムーディーズ格付け見直し(結果=保留)、スト、パラジウム急落あるも下げ止まった」

 ムーディーズの格付け見直し(結果保留)、計画停電、鉱山業におけるストライキ、パラジウム価格の急落などの懸念はあるも今週はなんとか持ちこたえた。中銀の景気見通しが予想通りとなったことも市場を落ち着かせた。中銀は政策金利を6.75%に据え置いた。インフレ見通しに対するリスクは「おおむね均衡している」とした。1月の会合では、インフレに対するリスクは緩やかに上向いているとの認識を示していた。南アでは過去2カ月はインフレ率は4%近辺と、中銀の目標である3-6%の範囲内に収まっており、見解の変更はこうした状況を反映したものとみられる。中銀総裁は経済成長に対するリスクは引き続き下向きとなっていると指摘。「電力供給問題のほか、企業信頼感が低下していることが、短期的な生産と投資の見通しの重しになる」と述べた。 南アの2018年の経済成長率は0.8%にとどまり、政府の予想を大きく下回った。中銀は19年の成長率見通しを1.3%とし、1月の1.7%から下方修正。今年のインフレ見通しは4.8%とした。最大貿易相手国である中国の株価指数が強いことや、米中通商交渉の進展期待もあった。

*トルコリラ「通貨最下位、株価7位 選挙。ミサイルとゴラン高原問題は改善せず」

 いつものようにトルコの経済問題以外に起因するリラの急落はやるせないものだ。相手はいつもトランプ米大統領だ。トルコが米露両国からミサイルを購入していること、またトランプ大統領がゴラン高原の主権がイスラエルにあることを認めたことで対米関係が悪化した。ただ昨夏の急落もあり、トルコ中銀の対処も早くさらなる下落は防いでいる。アルバイラク財務相は、トルコの銀行は外為市場に数十億リラを供給しており、市場は正常に戻り始めたと述べた。 また3月31日の統一地方選挙後にトルコは改革期間に入ると述べた。計画の準備が整えば、今後講じる措置の枠組みについて4月8日の週に発表する可能性があるとした。
 今週は3月消費者物価の発表がある。既にエルドアン大統領は、改めて中央銀行に利下げを求めていく考えを表明し「トルコの経済のかじ取り役は私だ」と強調した。地方選ではエルドアン氏が率いる与党・公正発展党(AKP)の苦戦も予想される。世論調査によると、AKPは首都アンカラの議会で過半数を失い、場合によってはイスタンブールでも敗北する恐れがある。


4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「反発」

日足、3月28日-29日、3月25日-28日の上昇ラインがサポート。3月20日-29日、3月5日-15日の下降ラインが上値抵抗。雲の下に沈まず。ボリバン下位。5日線上向き。
週足、下落するも雲の下限で留まる。1月7日週-3月18日週の上昇ラインがサポート。3月18日週-25日週の下降ラインが上値抵抗だが上抜けるか。
月足、12月-1月の下降ラインを上抜く。1月は下ヒゲ長く2月の戻しへ。18年10月-11月の下降ラインが上値抵抗。19年1月-2月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陰線だが、今年は陽線スタート。15年‐17年の下降ラインを上抜くか。16年-18年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル=「続 ボリバン上限から急落」 

日足、4日連続陰線。ボリバン上限から急落。3月7日-29日の上昇ラインがサポート。3月26日‐29日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限は1.10台後半。5日線下向き。
週足、上ヒゲの長い3月18日週の陰線で先週も下落しボリバン下限へ到達。3月18日週-25日週の下降ラインが上値抵抗。3月4日週-25日週の上昇ラインがサポート。
2月11日週-18日週の上昇ラインを下抜く。ボリバン下限も下抜いたところから戻すも先週は上ヒゲが長い。1月7日週-3月18日週の下降ラインが上値抵抗。3月4日週-11日週の上昇ラインがサポート。
月足、18年11月-12月、17年1月-19年2月の上昇ラインを下抜く。19年1月-2月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限は1.10半ば。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート

*ユーロ円=「ボリバン下限で推移」 

日足、3月28日-29日の上昇ラインがサポート。3月26日-29日、3月20日-21日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。ボリバン下位。
週足、12月31日週-3月25日週の上昇ラインがサポート。3月18日週-25日週、3月4日週-18日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年1月-2月の上昇ラインを下抜く。18年10月-19年3月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限。19年1月-3月の上昇ラインがサポート。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインがサポート。

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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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