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日本の貿易統計は、1-3月GDPはマイナス成長か

3/18(月)「日本の貿易統計は、1-3月GDPはマイナス成長か」 

総括「FOMC、英 EU離脱可決期限 日 貿易統計、NZ GDP 豪 雇用 英 政策金」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
リスク「トランプ大統領、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、日本の領土問題」

ドル円=109-114、ユーロ円=124-129 、ユーロドル=1.11-1.16

日経インデックス3月15日東京引け3月8日からの変化(2015年=100)円111.8強し、ドル106.6強し、ユーロ107.4弱し、ドルインデックス NYBOT 96.49強し、原油58.52強し、金1302強し、DOW 25848強し、日経平均ドルベ-ス東京引け192.05強し IMM円投機筋3月12日 円-58781(前週比-7475)、ユーロ-75745(前週比+2421)

1.(今週の予定)

18(月)日 貿易統計 鉱工業生産 ユーロ圏 貿易収支 米 NAHB住宅市場指数
19(火)日 資金循環統計 豪 住宅価格指数 RBA議事録 スイス 貿易収支 英 失業率 失業保険申請 ユーロ圏 ZEW景況指数 米 耐久財受注(確報値) 製造業受注
20(水)英 EU離脱可決期限 NZ 経常収支 日 日銀議事要旨 月例経済報告 独 生産者物価 英 生産者物価 消費者物価 小売物価 南ア 消費者物価 小売売上 ブラジル政策金利
  FOMC
21(木)NZ GDP 豪 雇用統計 スイス 政策金利 トルコ 消費者信頼感 英 小売売上 英中銀 議事録 政策金利 インフレ報告米 フィラデルフィア連銀景況指数 新規失業保険 景気先行指数 ユーロ圏 消費者信頼感
22(金)日 消費者物価 ユーロ圏 製造業PMI・サービス業PMI 経常収支 加 消費者物価指 小売売上 米 製造業PMI 中古住宅販売 メキシコ 消費者物価指数(隔週)

(来週の予定)

25(月)独 IFO景況指数
26(火)NZ 貿易収支 米 住宅着工件数 建設許可件数 S&P/ケースシラー住宅価格 CB消費者信頼感  メキシコ 小売売上
27(水)NZ  政策金利 独 小売売上 米 貿易収支 経常収支 加 貿易収支 メキシコ 貿易収支 
28(木)ユーロ圏 業況判断指数  米 GDP(確報値) 新規失業保険 南ア 政策金利 独 消費者物価 米 中古住宅販売保留 メキシコ  政策金利
29(金)NZ 住宅建設許可 日 雇用統計 東京消費者物価 鉱工業生産 スイス KOFスイス先行指数 独 雇用統計 英 GDP(確報値) ユーロ圏 消費者物価 米 個人所得個人支出   PCEコア・デフレータ シカゴ購買部協会景気指数 ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)新築住宅販売件数

2.総括「FOMC、英 EU離脱可決期限 日 貿易統計、NZ GDP 豪 雇用 英 政策金」

*円「通貨10位、株価13位、貿易統計は、1-3月はマイナス成長か」

 1月機械受注統計で、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比5.4%減と3カ月連続で減少し、投資意欲の後退をあらためて印象づけた。
法人企業景気予測調査では19年度の設備投資は全産業で6.2%減の見通しとなっている。 外需の弱さを設備投資と消費の内需で補えず、19年1-3月期のGDPは、前期比マイナスに転落する懸念を示している。 3月の月例経済報告では、総括判断の引き下げを含む小幅な表現変更案が有力とされている。 日銀は、生産や輸出、海外経済の判断を下方修正するなど、海外経済を起点とした不透明感は高まっているが、景気拡大の基本メカニズムに変化は生じていない、現行の金融緩和政策を継続することで物価安定目標2%達成を目指す姿勢を改めて示した。
 景気が悪化すれば以前は輸出ドライブをかけ円高を招いていたが、このところ輸出の伸びは見られない。輸出が減少して貿易赤字となり円安気味で推移している。今週の2月貿易統計も注目したい。もう少し円安になってもいい地合いだが、やはり日本国は対外純資産が約3兆ドルある。3兆ドルのドルロングがあればその金利や配当による円転もあり、円安の伸びは遅々となる。

*米ドル「通貨7位、株価(NYダウ)8位、内外で多難な大統領、株頼み、FOMC頼み」
 
 先週の指標はやや強かった。強かったものは小売売上、耐久財受注、建設支出、ミシガン大学消費者態度指数、弱かったものは輸送用機器除く耐久財受注、新築住宅販売件数、NY連銀製造業景気指数など。パウエルFRB議長は経済成長や雇用創出、賃金動向、インフレ情勢を注視するほか、中国や欧州に加えて英国のEU離脱交渉などのイベントを見守ると言明。「これらを総合し、いつわれわれの政策を変更するのが適切か決めることになる」と話した。議長は金利据え置きを続ける公算が大きいと述べ、現行の利上げ停止に明確な期限がないことを示唆した。今週はFOMCがあるが金融政策は現状維持だろう。
 トランプ大統領におかれては米中通商交渉の遅れで米中首脳会談の延期、北朝鮮が核再開発を示唆したこと、非常事態宣言を議会が否定したこと(大統領は拒否権を行使) ロシア疑惑等々と多難であるが、これが彼のペースかもしれない。
 2020大統領選挙は民主党から、これと言った候補が出ていなかったが、ついに若手が名乗り出た。米民主党のベト・オルーク前下院議員が、2020年大統領選への出馬を表明した。
オルーク氏は「われわれの経済、民主主義、環境における互いに絡み合った危機」に対処すると表明し、「危機の局面は恐らく、この国にとって最もすばらしい機会を生み出すだろう」と述べた。 リアルクリアポリティクスの世論調査平均によると、オルーク氏の支持率は平均5%で6位につけている。ただ、出馬を表明したバーニー・サンダース上院議員や、立候補を検討しているバイデン前副大統領が世論調査でリードする中、現時点では最有力候補とは言えない状況だ。また、民主党の候補指名争いで進歩的な政策や候補者の多様性が強調される中、オルーク氏にどの程度の支持が集まるかは不透明だが、漸く新風が吹いた気がする。

*ユーロ「通貨9位 株価(独DAX)9位、低成長でも下がり続けるわけではない。実需がある」

 ユーロが上昇し円を上回った。独DAXは年初来10%を超える上昇。前回触れたようにユーロは需給面から見て下げ続ける通貨ではない。貿易・経常黒字がある限り、弱い成長見通しや指標の悪化があっても下げ続けない。実需の買いが支える。ただやはり経済は弱い。独1月の鉱工業生産指数は前月比0.8%低下し、予想外のマイナスとなった。自動車生産の落ち込みが響いた。予想は0.5%の上昇。 自動車生産は9.2%減少した。連邦政府は19年の成長率見通しを0.8%増に下方修正したと報道されている。1月に成長率見通しを1.8%から1.0%に引き下げており、実際に下方修正されれば過去2カ月で2回目となる。
  独IFO経済研究所も、193年の独経済の成長率見通しを1.1%から0.6%に引き下げた。工業製品に対する外需の鈍化を理由に挙げた。 産業は全体的な経済成長のけん引役とはならない。世界経済は勢いを失っており、独製品に対する世界的な需要は低下しているとした。 独経済省も今年の国内経済は低調なスタートを切ったと指摘、1Q成長は小幅になるだろうとの見方を示した。
外需が低迷しているため、工業部門はさえない状況が続く可能性が高いという。 「国内経済は、外部環境のリスクと不透明要因の高まりで、荒波に見舞われる」との見解を示した。

*英ポンド「通貨ついに首位に立つ、株価も7.4%高、市場は楽観」

 前回触れたように英のEU離脱日が延期されポンドがさらに上昇し今年最強通貨となっている。メイ政権を閣外協力で支える北アイルランドの地域政党・民主統一党(DUP)が、EU離脱協定案において英政府と「良い」協議を設けたと述べたことを市場が好感した。メイ首相の離脱協定案は英議会で既に2度否決されている。次の採決で可決されるためにはDUPの支持が不可欠だ。
英議会は、協定案が3月20日までに実施する3度目の採決で可決されれば離脱日を少し延期し、否決されれば延期期間を長くする動議を可決した。メイ英首相の側近ディントン内閣府担当相は、首相の離脱協定案を承認しなければ離脱は長期間先送りされる恐れがあるとして、離脱案に反対する議員らをけん制した。EU離脱は秩序立って行われることが望ましいとした上で「各議員とも今週末、これからのことをよく考えてほしい」と訴えた。 トゥスクEU大統領は、EU首脳会議で英離脱を最低1年延期する案について検討する方針を示した。
その他、今週は指標などの発表が多い。失業率 失業保険申請 生産者物価 消費者物価 小売物価 小売売上 英中銀議事録 政策金利決定 インフレ報告と続く。

*人民元「通貨2位、株価首位、中国はゆっくり米国と交渉、元もゆっくり上昇」 

 今年最強通貨の座はポンドに明け渡したが、株では上海総合指数が世界最強で年初来21.17%上昇している。トランプ大統領は「中国との協議は順調に進んでいる。われわれが得る必要があるものは手中にしており、比較的速く進んでいる。最終的にディール(取引)を行うかについては明言したくない。われわれにとり望ましいディールでなければ、ディールは行わない」とも述べた。 米中首脳会談は月内に会談すると見られていたが、会談の開催は早くて4月に可能性があると報じられている。
 国内では、1-2月の鉱工業生産は17年ぶりの低い伸びにとどまった。中国経済の一段の弱さが示された。 小売売上高は伸び悩んでいるものの、安定しており、中国経済が急速な減速局面にないことも浮き彫りとなった。中国経済は今年、29年ぶりの低成長に陥ると見込まれており、政府は景気支援を強化している。過去に実施したような大規模な刺激策は取らないとしているが、李克強首相は先週、追加の減税・インフラ投資を発表した。これが株価の再上昇を生み出した。人民元も緩やかな上昇をしている。中国もプラザ合意の日本ほど全面米国の言いなりとはならないが、全面的に反発せず妥協しながら進んでいる。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨6位、株価10位、利下げ観測あり」

 弱い4Q・GDPに続き、3月消費者信頼感指数は98.8と1年超ぶりの低水準を記録し、悲観的な見方が楽観的な見方を上回った。さらに2月企業景況感指数はプラス4と前月から3ポイント低下し、長期平均のプラス6を下回った。利益率の低下や売上高の減少が要因で、景気減速の兆候を示す内容となった。変動の激しい信頼感指数も2ポイント低下してプラス2となった。今週は唯一好調な雇用統計(2月)の発表がある。
 ロイターのエコノミスト調査によると、RBAが年内に利下げに踏み切るとの観測が広がっている。住宅市場が急速に悪化しており、国内の経済活動に打撃を与える公算が大きいと受け止められている。 一時は金融引き締め姿勢を示していたが、景気の息切れを示唆する経済指標が相次いだことを受けて利下げの選択肢もあり得るとの姿勢に転換した。
 さてウエスタンオーストラリア州は連邦政府が国内通信会社に対し5G移動通信網で華為技術製品の使用を禁じていたが中国華為技術と150億円超の契約を結んだ。華為は同社が中国政府のスパイ活動を支援しているとの主張を繰り返し否定し、そうした嫌疑を裏付ける具体的な証拠は一切示されていないと指摘している。米国が干渉してくるかどうか。
 
*NZドル「通貨5位、株価11位、GDPに注目」

 2月製造業パフォーマンス指数は53.7と、前月の53.1からやや上昇した。生産と新規受注が回復した。乳製品価格、食品価格の上昇、4Q製造業売上、小売売上の改善もあった。その中で
今週は18年4Q・GDPが発表される。18年3Qは前期比0.3%増、前年比で2.6%増であった。4Qがこれを上回るかどうかが注目されるところだ。NZ株価は好調で史上最高値を更新中だ。
 クライストチャーチの2カ所のモスク(イスラム教の礼拝所)で発生した銃撃事件があり多くの犠牲者が出た。哀悼の意を表します。移民問題に起因するという。NZは移民増で景気が回復したが住宅高騰や雇用問題が起き、海外からの投資や移民の制限を行った。世界中で起こりつつある問題かもしれない。

*南アランド「通貨8位、株価15位、ムーディーズ格付け見直しが迫っている」 

 悪材料があったが、既にボリンジャーバンド下位に位置していたこともあり下げ止まった。貿易相手国として輸出入ともに中国を最大取引国とする南アだが、先週の中国の1-2月の鉱工業生産が17年ぶりに低い伸びに留まった。さらに南アの1月鉱業生産は前年同月比3.3%減となったことも重しとなった。金や鉄鉱石、石炭の生産が軒並み大きく落ち込み、南アが経済成長を鉱業に頼れない状況が続いている。さて、近々南アを唯一投資適格級に格付けしているムーディーズが南アの格付けを見直す(変更日未定)。正念場となる。南ア中銀のナイドゥー副総裁は13日、同国の債務増加基調により、世界経済の大幅減速への対処が困難になると懸念した。南ア財務省は18/19年度(3月期末)の債務のGDP比率を49.9%と予想。21/22年度には55.5%へ上昇するとの見通しを示した。 副総裁は「若干厳しい措置を行う必要がある。債務をGDP比30-40%の水準に戻すには、10年かかるだろう」と述べた。

*トルコリラ「今年も通貨最弱に、株価は4位、指標悪化も政府は強気」

 トルコリラは今年も通貨最弱の位置に下落した。ただ先週は4Q・GDPが前期比-2.4%減となり10年ぶりのリセッションに陥り、1月鉱工業生産や12月失業率の悪化、1月経常収支も赤字となったが、トルコリラは小動きに留まった。1月小売売上だけは前月比で改善した。4Q・GDPはリラ安やインフレの高騰の影響が色濃く見られ、民間消費や投資がマイナスに落ち込み、外需の伸びも成長を支えきれなかった。19年1Qもマイナス成長が続くと見る向きもある。
 アルバイラク財務相は「18年4Qの成長率は想定範囲内だ。経済的に最悪の状態は終わった。金融セクターの回復、インフレ、失業率を引き下げるキャンペーンの影響で、2019年の経済は新経済計画の目標どおりに進むと信じている。2019年のデータは、経済が回復傾向にあることを示している。低成長は一時的なもので、輸出と観光収入の増加がトルコの成長を支える」と述べた。また、3月末の地方選挙後に構造改革を行い、経常赤字を縮小させ、高付加価値製品の生産を高めるとした。新経済計画は、2018年の成長率を3.8%増、2019年を2.3%増としているが、OECDは、2019年の成長予測を0.4%減から1.8%減まで下方修正しており、市場はトルコ経済の低迷が2019年も続くと予想している。今週は3月消費者信頼感指数の発表がある。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「ボリバン上位に踏みとどまる」

日足、3月14日-15日、13日‐14日8日-13日の上昇ラインがサポート。3月5日-15日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン上位。5日線上向き。
週足、5週連続陽線とならず先週は陰線。1月28日週-3月11日週の上昇ラインがサポート。18年11月26日週-19年3月4日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、12月-1月の下降ラインを上抜く。1月は下ヒゲ長く2月の戻しへ。18年10月-11月の下降ラインが上値抵抗。19年1月-2月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陰線だが、今年は陽線スタート。15年‐17年の下降ラインを上抜くか。16年-18年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル=「ボリバン下限下抜きから中位へ反発」 

日足、ボリバン下限を一時下抜いたところから中位へ戻す。3月8日-15日の上昇ラインがサポート。1月31日‐2月28日の下降ラインが上値抵抗。
5日線上向き。
週足、2月11日週-18日週の上昇ラインを下抜き、ボリバン下限も下抜いたところから戻す。3月4日週-11日週の下降ラインが上値抵抗。3月4日週-11日週の上昇ラインがサポート。
月足、18年11月-12月、17年1月-19年2月の上昇ラインを下抜く。19年1月-2月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限は1.1093。3月はボリバン下限近くから反発中。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート

*ユーロ円=「6連続陽線」 

日足、6連続陽線。先週末は前日の上値を抜けず。3月1日-15日の下降ラインが上値抵抗。3月14日-15日、3月8日-11日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン上位。
週足、2月18日週-25日週の上昇ラインを下抜ける。先週は戻すもそのラインで止まる。12月31日週-3月4日週の上昇ラインがサポート。3月4日週-11日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年1月-2月の上昇ラインを下抜く。18年9月-10月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限近いところから反発。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜くも上昇してそのラインに近づく。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインがサポート。

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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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