野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

米国は政府も連銀も介入する

「横浜馬車道為替33 、米国は政府も連銀も介入する」2017年1月26日(木)


「米国は政府も連銀も介入する」

 日本の介入は財務大臣の支持に基づいて日銀がその代理人として実務を遂行し
ている。介入の会計はひとつで財務省の外国為替特別会計だけだ。

米国は財務省と連邦準備制度がそれぞれ別個に外国為替市場に介入する法的権
限を与えられている。1978年以来米国の為替市場操作のための資金はこの両者に
よる共同負担とされてきた。財務省による介入は金準備法とブレトンウッズ協定法に
よって授権されている。一方連邦準備制度による介入は連邦準備銀行法が根拠と
なっている。

 財務省は介入に連邦準備制度の資金は使えない。連邦準備制度の介入はFOM
Cの言うように財務省と密接に協力しつつ行われる。実務はニューヨーク連銀が両
方の介入を行う。

 財務省の介入資金はESF(為替安定化基金)によってファイナンスされる。連邦準
備制度の介入資金は12の連邦準備銀行からファイナンスされる。介入の支持は連
邦市場公開市場勘定の支配人が出す。

 介入については4半期ごとに「財務省と連邦準備当局の外国為替操作」という表
題の報告書が作られる。市場介入額と介入実施時期の市場環境について解説して
いる。
 
 相場への考え方、市況、テクニカル分析にも触れている。各通貨の持高、損益も
上げている。相場グラフもついている。市況は詳細であり、例えば日本については
金融危機の時「兵庫銀行」「木津信用金庫」の名前まで出ている。議会では介入銀
行の名前まで公表されたこともあった。要するに公務員のやることについては秘密
はよほどのことがない限り公表するのが米国である。もっとも日本でも介入について
は他の省庁の業務に較べれば裸に近いくらい明らかにしているであろう。

 他の省庁なら一つの会計で旅館や官舎も作るし、馬も買う。かなりの問題にならな
いと使途を公表しない。いや公にしていないことのほうが多いに違いない。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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