野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

続ナカネに関する取引について、何故ドルが上がるのかなど

「続ナカネに関する取引について、何故ドルが上がるのかなど」

*前回は海外市場休場の時のナカネ取引を取り上げましたが
 今回は、さらにナカネ取り引き、東京市場のクセ気についてまとめました。

*東京市場での需給のクセ

東京市場がオープンする頃には、「今日の仲値はどうだ」という声が聞こえる。不足300本とか、いや1000本以上だ、あるいは、稀に余剰の100本という数字も出てくる(1本というのは100万ドル)。  顧客の仲値相場を使った輸出や金利配当の受け取り、送金の受け取りなどのドル売りを余剰という。また、海外への送金、輸入の支払いなどのドル買いを不足と呼ぶ。その余剰と不足を合計したものが銀行のネット不足あるいはネット余剰の何本ということとなる。市場に出る仲値の不足(あるいは余剰)の数字は、大手銀行数行のネット不足(あるいは余剰)を合計したものだ。もちろん外銀や地銀にも不足はある。

  平均すれば日々の不足は300-500本だろう。500本を越えればドルの不足が多く感じられドルが上がることが多い。300本程度なら、ほぼ市場への影響はない。100本以下の不足、さらにドル余剰に転じればドルが下がることが多い。 日本は貿易黒字国(当時、現在は赤字)なのに何故ドルの不足(ドル買い)が多いのかと、疑問を持たれる方もいるだろう。あくまでも、話題になる不足とは、午前9時55分時点での数字である。この1日の早い時間帯に為替取引を持ち込める参加者は前日から既に決まっている取引が多い。前日から決まっている取引とは、日本から海外への送金が多い。送金日まで決められているものも多い。一方輸出などのドル売りは、お金が入金されて漸くドルを売ることが出来るので、前日からドルを売ることを確定しにくい。海外からのドルの入金確認次第となるので、朝の仲値決定時間である9時55分に集中することなく1日中万遍なく出る。

 仲値を使ったドル買いは午前9時55分に集中し、輸出などのドル売りは1日を通じて出る。午前中はドルが底堅くなりがちなのは、そのような実需取引が背後にある。また商慣行で支払日に当てられるキリがいいゴトビ(5、10日)や休み明けの月曜、週末の金曜、月末にもドルの買いが増えやすい。ただ月末は決算上、輸出のドル売りも増えるので注意したい。ただそれも午前中よりは午後に出るものが多い。
(昔のように仲値の過不足を当局がヒアリングしているわけでもなく、また守秘義務もあり、数字をつかむことは現在不可能だが、午前中の取引の特徴としてご理解頂ければと思っている。)

  前日のNYのドル売りセンチメントを引き継いでドルを売っても下がらず悶々とする時があるが、この種の実需のドル買いが阻んでいることも多い。けっしてドルの売り手に戦いを挑んでいるわけでもない。戦う意思すらない実需の取引が投機筋にとって手ごわい。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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