野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

「参加者の横顔(海外編)=銀行」

「参加者の横顔(海外編)=銀行」

日本の銀行と外国の銀行では、為替ディーリングのスタイルが違うようだ。リスクの管理については、日本の銀行は20年ほど前は損切りオーダーも置かずに大きなポジションを長期に保有している銀行が多かったように思う。しかし、次第に邦銀も外国の銀行同様にリスク管理が厳しくなってきており、ポジションの管理、収益の管理、利食い損切のオーダーをこまめに出すことなどが徹底してきている。
ただ外銀と比べれば、保有ポジションやロスリミットはまだかなり大きいように思う。それは外銀はより細かい縦割りの事業部制を敷いており、ディーリングルーム内においてもポジションを持つディーラーと顧客営業のカスタマーディーラーで収益をはっきり分けており、個々の責任を明確にしているからだろう。邦銀はまだどんぶり勘定のようなところがあり、為替部門全体であるいは市場部門全体で儲ければ良いという感覚がある。

それが必ずしも邦銀のデメリットということではなく、邦銀はそれを利用して臨機応変に大胆なポジションを取ったり、また顧客へのプライシングにおいても長期的な展望のもとに対応している。外国銀行は、やはり個人のディーリングの集積である。邦銀は銀行全体のメリットを考えながら取引することも可能だ。それはディーリングスタイルにも表れ、外銀は小刻みに収益を上げようとしたり、顧客のつなぎに徹するところも多い。米銀よりも欧州系銀行はさらに保守的なスタイルを取る。

収益目標は邦銀がより大きく、外国銀行は小さいが、ディーラーへの報酬は逆で邦銀がより小さい。小さいというより成功報酬的なものは基本的にないところも多い。銀行業務の一貫でディーラーをしているのが邦銀だが、外銀は一匹狼的でより高い報酬を求めて銀行を渡り歩くものも多い。小さい収益で大きな報酬の外銀は、銀行全体のメリット・デメリットを考えながら長期に取引する邦銀のような大胆な動きはとらず、手堅い取引をしがちである。時々外銀が大きく動かしていると報道されることがあるが、それは背後にいるヘッジファンドや国際投資家の注文によるものでディーラー個人のポジションではない。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

詳しくはこちら

ブログカレンダー

 

カテゴリー一覧

  • レポート
  • レポート(PDF形式)


業界最狭水準スプレッド

秋

お友達ご紹介キャンペーン

口座開設キャッシュバックキャンペーン