野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

ID為替おさらい12「為替の間違い集、お暇な時に」

ID為替おさらい12「為替の間違い集、お暇な時に」
 
 
 為替に「間違いは付きもの」ではないが、たまにある。ただ間違いをしたからといって必ずしも損に繋がるものでもない。思わぬ儲けになったりすることもある。いずれにせよ自分の実力ではないのだから、すぐ改めて平常の取引に戻すことが肝心。

 現在は為替もITされてオンライン取引が多い。電話取引の人対人の取引とどちらが間違いが少ないのだろうか。

 *以下、間違いの例をいくつか取り上げた。昔からいろいろな間違いは起きていたので、自分に振りかかろうと、慌てず冷静に対処し平  常の取引に戻っていただきたい。不幸にも「間違い」により損失となったポジション背負うことになっても、根性で頑張ることなくス  ムーズに抜けだしたい


「基本的な間違い」

・金額の誤り

  金額のボタンの押し間違い
  複数業者で取引しているが、業者によって単位が異なることによることに気がつかない間違い
  100THOUSANDと100MILLIONを間違えて数十分後に気付いた

・通貨の選択の誤り

 ドル円を売るつもりがユーロドルを売った

・売り買いを逆ににした間違い
 (当初のポジションにするには倍返しが必要)

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「変則な間違い」


・掃除=取引のマシーン、PCなどを掃除していたら、売買のボタンに触れてポジションが出来てしまった

・電話のいたずら=銀行間取引や銀行と顧客の取引は電話であった。電話番号さえ知っていれば、誰でもいたずらで取引を出来るようでも あった。今から思えばセキュリティーはずさんではあったが、それで事件があったとは聞いていない

・大台間違い=取引は下二けたの数字で行われることが多いが、時にして双方の大台の認識が異なることがある。相場が急変している時だ。98年には1日に12円動いた日が2日続いた。大台の認識が違って取引して後に気付くとその両者の妥協点を見出すことが難しくなる。
 (ディーラー間で明らかに違う大台を叩いた時は、取引は不正立となる、ジェントルマンシップ。だから誤発注は為替業界では起こりに  くかった。強引に明らかに違う大台での取引を強要すれば、後に村八分のようになって、ディーラー業界から抹殺されただろう。昔は  ディーラー社会は狭かったのであった)

・スワップ取引その1=取引単位をドルで行うか、円で行うかで、逆の取引となったことがあった

・スワップ取引その2=通常金利の受け取りを「取り」、支払いを「払い」というが、金利差が逆転しているにもかかわらず、それを知らず
        「取り」(実際は払いとなっていた)と言い逆の取引を行った(ドルの「売って買い」が「買って売り」となっていた)

・スワップの日付=初心者が取引を行う前に、「とにかく左サイドを叩け」と上司に謂われていたので、叩いたらそれは、プライスでなく    応答日の日付であった

・上司の電話取引=巨額の取引で、他のディーラーやアシスタント総出でカバーするが、上司も電話で他行でカバーしてくれた。ただチケ  ット(伝票)を書いていなかったので ポジションに参入されず。後でバックオフィスとの突き合わせで発覚。さて儲かったのだろう   か、損をしたのだろうか。

・ニュース読み違い=日本語のニュースでも英語のニュースでも理解力なく、逆の取引を行こなってしまう。あるいは小さなポケットモニ   ターでニュースを追い、正式な数字ではなく、過去の修正値(RIVISED)に反応して売買した

・もらえますか=100本(1億ドル)プライスもらえますか、と聞いた顧客に、少し日本がわかるNYの外国人ディーラーがドルを即座に勝ってしまった。顧客は2WAYプライスを出してもらって売りたかったが、外国人ディラーは「もらえますか」を「MINE」と勘違いした。

・虫事件=昔は、ディーラーの机から少し離れたところにあるテレックスという大きな画面で取引を行っていたので、トラブルがあった。
     アシスタントが相手の出すプライスを大きな声でディーラーに伝える。しかし8といったのは6に虫が止まって8となっていた
     (これはウソだと思う)

・間違いではないがテレックス事件=やや耳の聞こえが悪いアシスタントがディーラーが出すプライスをテレックスに打つ。ただ聞こえないので、大きな声で「なんぼでっか」とディーラーに近付いて聞いてテレックスまで走って打ち入れる。走っている途中でプライスが変わっていて、ディーラーが「チェンジ」と叫ぶ、また「なんぼでっか」、「チェンジ」の繰り返し、時々、チェンジが間に合わず打たれ、デ   ィーラーに殴られる

・臆病なディーラー=銀行や顧客に打たれるのが怖いディーラーがいる。彼は打たれまいとしてチェンジを頻繁に繰り返す。
         「そんなにチェンジしていたら出していないと同じや」と私が怒鳴った

・おはようございますで1億ドル売った事件=ディーリングルームは体育会のようなものなので、「おはよう」、「わかった」、「失礼します」など、なんでも「ウ-ス」で済む。朝一番でディーラーがブローカーに「ウース」と言ったら、「ユアーズ」と間違えて売ってしまったブローカーがいた。ただそのディーラーは偉くそのブローカーが抱えたポジションをすべて引き受けてあげた

・「おれのオールは20本までだ」=ディーラーが金額を指定せず「オールユアーズ」といったら、それが百本でも千本でも受けなければな  らない。ただそのディーラーは言ったあとに「オレのオールは20本までだ」と勝手にルールをつくった。20本でも5社で100本になる。
  20本以上ダンしたブローカーは自分のポジションとなる(また非常に稀な例だが、オールユアーズとオールマインが同時にぶつかった  こともあった。ブローカーは多儲けのチャンスで一万本でも十万本でもやり放題であった。しかし稀なケースにブローカーもびびって   しまい取り敢えず100本とした。 オールユアーズは私でオールマインが某米銀であった。ブローカーは百万本と言えば膨大な手数料   を一瞬に稼げたのであったが、ブローカーはいい人であった)

・内線事件=初心者が内線電話でオプションのプライスを聞かれたが、プライスを出すべきディーラーは直接自分で顧客と話したくなり、    「内線の2526か、おれが出るよ」と聞いたら、アシスタントはそのまま「25・26」のプライスを顧客にクオートした。

・サマータイム=サマータイムのある国では、時間を調整せずゴルフの集合時間などを間違える人がいるが、日本でもNYの指標の発表が終     わって1時間たってディーリングルームへ緊張して戻ってくる人もいる

**以上間違いばかりでなく、珍プレー好プレーのようなものもあるが、すべて真剣にやっていた時の間違いや勘違いであった***
こういう例はまだ山程あるはず。ただその人にとって1年に1回あるかそうかのことなので、怒ったり泣いたりせず淡々と間違いを訂正して、次に向かいたい。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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