野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

「偉大なるドラギ総裁と現代ギリシャ神話」

2014年6月のリポートです  

「偉大なるドラギ総裁と現代ギリシャ神話」

*2012年7月 ドラギECB総裁は「ユーロ安定へ出来ることは何でもする用意あり」と発言した。その結果が最近の欧州の債務問題の落ち着きである。

①当時の世論はこんな感じであった

2012年8月31日(金) ID為替ブログより

「発言おさらい、シティ、温首相、胡主席、欧州当局多数、ロックハートなど」

*シティグループ=ギリシャのユーロ離脱確率、今後12-18か月以内に約90%

*スロバキア・フィッツオ首相=ユーロ圏崩壊の確率は50%

*独政府経済諮問委員会(5賢人委員会)=ユーロ圏が完全に崩壊した場合、独GDPが最大で10%失われ、ギリシャがユーロ離脱に追い込まれただけでも企業に大きなリスクをもたらすと警告

*ポルトガル政府=2012年の財政赤字の対GDP比率について、支援条件となっている4.5%を達成できず5.3%に拡大するとIMFに伝えた

*オランド仏大統領=利回り拡大はECBの介入を正当化する、ECBの決定はスペイン・伊への支援となる公算、重要な決定が10月のサミットで下されるだろう、スペインの調達コストは依然として高い水準

*独首相補佐官=ECBによる無制限の国債購入は責務を逸脱、小規模の国債購入では効果は薄い、独経済は年後半に停滞へ、独経済が来年縮小する可能性もある。

*バルニエ欧州委員長=欧州委員会は、ECBに対し、段階的にユーロ圏のすべての銀行の監督権を付与することを計画している、EU、ECBはユーロのために必要なことは何でもする、、ユーロの継続は疑いようがない、9月12日に銀行同盟についての提案を発表

 ただ中国は前向きであった

*温家宝首相=中国は欧州債券市場に投資を行うことをいとわない
 *胡錦濤主席=メルケル首相に対し、中国は欧州の債務危機克服に向けた措置を支援していると述べた

*日本のエコノミストも殆ど、「ユーロ崩壊、ギリシャ離脱」などの意見を述べていた

私はTVに出て南欧債をいくつかユーロ円100円前後で買っていると発言したら、結構バカにされた。ユーロは50円まで落ちると予想していた人もいた

②さらに格付け会社は容赦なく、痛手を負っている人に石を投げつけた

*ギリシャ=S&Pはギリシャの格付けを「選択的デフォルト」へ引き下げた

 他の国にもそれが及んだ

*英国=フィッチ=長引く景気低迷で財政目標の達成が遅れた場合は引き下げる可能性がある

*米国=フィッチ=財政の崖の回避に失敗しリセッションになれば、米国が最上格のAAA格付けを失う可能性がある

せめてOUTLOOKで「将来有望」の優しい言葉をかけれなかったのか。有名な格付け会社は最近になってしぶしぶ格付けを引き上げている


③崩壊騒ぎを底に結果は金利や為替相場は株価は以下の通りの動きとなった

*金利 こんな金利低下はおそらく誰も見たことがないだろう

  2012年 2014年
2012年 1月25日 6月4日
フランス 3.17 1.85
ドイツ 1.94 1.43
ギリシア 37.2 6.39
独ギリ金利差 35.26 4.96
アイルランド 7.13 2.81
スペイン 5.39 2.88
ポルトガル 14.82 3.67
日本国債 1.005 0.61
英国債 2.12 2.69
米国 2 2.61
4.04 3.8
NZ 3.97 4.38
南アR157 6.65 6.71
カナダ 2.04 2.36
イタリア 6.25 3.02

*株 独FTは30%高

 

  2012年 2014年    
  12月31日 6月4日
FTSE 5897.81 6818.63 920.82 15.61
DAX 7612.39 9926.67 2314.28 30.40

*為替 ユーロ円は100円割れから140円へ

eurotuki.JPG*ドラギ総裁におかれては、今夜も英断を下していただきたい

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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