野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

マイナス金利がもたらしたものは円高と消費減少、日本株高はとるに足らない

「マイナス金利がもたらしたものは円高と消費減少、金融機関の収益減少、日本株高だが他国比で大きく見劣りする」

*2016年1月29日にマイナス金利政策がとられた。何を狙った政策かわからないが、当日よりマイナス金利政策は円高や消費減少を招くというリポートを書いていた。
予想通りの結果となった。マイナス金利で円高となった。今後マイナス金利をやめる出口戦略をとるとどうなるのだろう。逆の行動で円安か、あるいは貿易黒字継続でまた円高か

*日経平均はマイナス金利導入後、4月11日現在で約8%高である。昨年末のトランプ効果もありマイナス金利の影響とは言えないかもしれないが、結果的にはプラスであることは成果かもしれない
しかし、世界の株価が同期間で軒並み20%以上のパフォーマンスであることを考えれば やはりマイナス金利が株高を邪魔をしているかもしれない(金融・生保株に悪影響)。

*また家計調査での消費支出は12か月連続マイナスである。また預金残高の増加が目立つ。マイナス金利での可処分所得の減少でより将来が不安となった。雇用はひっ迫しているというが、銀行や証券会社はマイナス金利での利益減少で新卒採用を大幅に減少させたようだ。

*マイナス金利ー可処分所得減少ー消費減ー輸入減少ー貿易黒字拡大ー円高という理論通り、予想通りの展開である。日本が円安株高で景気回復したのは日銀の政策でなく、大震災による貿易の赤字かや震災復興需要によるものだ。日銀の政策の影響だと勘違いしているから、必要でない、害にもなるマイナス金利政策をとり続けているのだろう。マイナス金利という障害を即刻取り除くべきだろう。

*日本は戦後間もない時の貸し出し>預金というポジションではなく、預金>貸し出しである。マイナス金利は害である。


+マイナス金利導入後の為替

マイナス金利 2016年 2017年    
FX 1月 28日 4月12日
ドル円 118.81 109.02 -9.79 -8.24
ユーロ円 129.96 116.22 -13.74 -10.57
ポンド円 170.59 136.7 -33.89 -19.87
カナダ円 84.65 82.29 -2.36 -2.79
豪ドル円 84.15 82.09 -2.06 -2.45
NZドル円 76.97 76.11 -0.86 -1.12
スイス円 117.17 108.66 -8.51 -7.26
ランド円 7.33 8.07 0.74 10.10
トルコリラ円 39.94 29.87 -10.07 -25.21
人民元円 17.95 15.84 -2.11 -11.75

+マイナス金利導入後の世界の株価

マイナス金利 2016年 2017年    
1月 28日 4月12日
NYダウ 16069.64 20591.86 4,522.22 28.14
ナスダック 4506.68 5836.16 1,329.48 29.50
上海総合 2655.66 3273.83 618.17 23.28
FTSE 5931.78 7348.99 1,417.21 23.89
DAX 9639.59 12154.7 2,515.11 26.09
日経 17041.45 18552.61 1,511.16 8.87

*********************マイナス金利導入直後の弊社のリポート************************


2016年2月8日 (月)「マイナス金利で個人、いや日本経済は苦しむだろう」


中略

2.総括「マイナス金利で個人、いや日本経済は苦しむだろう」

*円「マイナス金利での円高株安が正常な反応」

 先週から意見はほとんど変わらない。東日本大震災後が教えてくれた景気回復の道筋に逆行する流れである。円高が進行するのではなく
自ら進行させている感じがする。多くの人にとっても、私個人にとっても円安・株高のほうがいいが、そうはならない時も多いので、それなりに防衛の為に対処すべきであろう。先週金曜日は5連続陰線とならず逆カブセ的陽線を出し下げ止まった。ただこのようなリバウンドは以下理由により短命でまた円高を模索することとなろう。

前回のリポート通り、「マイナス金利は日本経済に打撃、原油安、原発再開とともに円高要因、株安にもつながる」と思う。

①「為替」

円高は日本経済にとってデメリットである。何故なら日本は約3兆ドルの対外純資産がある。1円の相場変動で3兆円の資産の増減がある。
円安なら資産増加、円高なら資産減少。個別に円高がいい、円安がいいと言っても収拾がつかない。日本のポジションはドル(外貨)ロング。

②「マイナス金利」

マイナス金利は日本経済にデメリット。何故なら日本は預金の方が貸付より多い国。銀行の預貸率は約70%。預金733兆円に、貸付が497兆円
 預貸ギャップは236兆円。預金者の受けるデメリットが、お金を借りる人のメリットを上回る。

 日本全体の可処分所得が減少すれば消費の減退、輸入の減少となり貿易黒字の拡大で円高となりやすい。円高ならば株安にもなり、さらにまた消費の減退と悪循環になる。

③「原油」

原油安、原発再稼働も日本経済にとってはデメリットとも言える。ガソリンの消費者、エネルギー消費者に限って言えばメリットだが
 それが貿易赤字縮小要因となり円高となれば、対外純資産にマイナスの要因となる。アベノミクスの円安株高のきっかけは民主党政権の原発停止 によって引き起こされた貿易赤字拡大と円安である。 

*為替の円高・円安の是非、マイナス金利の是非、さらに原油価格の影響は個別に語らずに全体像を掴んでから、取引につなげたい。対外資産・負債の割合、預貸率などが参考となる。マイナス金利で不確かなリスク投資に向かう金額よりマイナス金利(金利低下)で預金(資産)が減少する金額が大きい。

以上でした

(付録 FACEBOOKのマイナス金利導入当日のコメント)

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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