野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

横浜馬車道為替㉑、為替ヘッジの性質

「横浜馬車道為替㉑、為替ヘッジの性質」2016年10月6日(木)
「為替ヘッジの性質」
「輸出」
過去360円から4分の1の80円になった円高の歴史があるだけに 輸出業者は輸出予約に神経質である。社内レートが決まればある程度はすばやく輸出予約を締結しなければ責任問題となろう。 115円が社内レートで113円になった時に2,3割しか115円以上で締結していなければ社内で批判され収益計画も狂ってくる。工場で厳しくコスト削減した分が吹きとばされる。輸出は常に早めになる。 
「輸入」
 輸入なら円高でメリットがあるはずなのであるが、円高で大損失を出したことがある。大手航空会社や石油会社の輸入予約である。何千億円という損を出したと記憶している。 円高で輸出も輸入も損をしたのである。
 240円のときに長期予約が活発化し、その当時は夢のレートであった200円割れで輸入予約が締結出来るので 各社こぞって長期輸入予約をした。しかし何年ものでやってもそれを上回るペースで円高が進んだので、実際の商売が発生したときは120円、130円となり、実際の40円、50円も年率ディスカウントがあって喜んで締結した190円の輸入予約が無駄というより大損失を生んだ。 もちろん時価会計など適用されておらず、突然の何千億円の損失露呈となったので株主はたまったものではない。  それ以降 反省をして 輸入予約は先々へとることは減って、堅くスポットベースで取ろうという暗黙の了解が出来上がった。 自然と 石油輸入が活発化する冬場近くに輸入の当用買いが多く出るようになった。 
「機関投資家」
 輸出業者と同じくドルロングとなるポジションを保有するが、輸出予約と異なり、高金利通貨投資が主たるものであるが故、それだけで高金利収入というヘッジが効いている。しかし やはり円高の恐怖感や為替と債券の部門が分離されていたところもあり為替は為替でヘッジをして円高を加速したこともある。オーバーヘッジである。金利と為替でヘッジした。ヘッジすれば高金利に投資する意味がなくなることもある。最近アルゼンチンなどの債務問題も騒がれているが、ロシア、ウクライナ、ハンガリーなどの東欧、南アフリカなどは景気も落ち着き金利が下落している。
 私は南アなどでは発行時より為替で50%程度損を出しているが当時の金利が13-15%程度であったため 10年債なら単利でも130%、そこから為替ロス50% を引いても年率8%出るので日本の0.7%JGBとは大違いである。高金利は為替は上昇したら儲けものくらいの気持ちでいいであろう。
 そこへ 為替でヘッジすると自分の相場観も曖昧になる。ひとつのポジションでさえうまくいかないのに両建てするのは傲慢であろう。 機関投資家は為替ヘッジしてはもったいない。
「公的投資家」
 これは ヘッジをまったくしない。何年か前に国会でオプションを使用してヘッジできる法案が通過したが、使用されていないだろう。それでいいであろう。長期高金利投資とはそういうものである。万が一円高になってもその時はデフレがある程度ヘッジしてくれるし、ドルショップでも作ってそのまま使えればこっちのほうが得である。日本のGDPはみかけ世界2位でも一人当たり購買力平価GDPの順位では10位以下である。 外貨を自由に使えれば為替リスクは無くなる。
「所得収支」
 今のところ 金利や配当収入でヘッジをした話は聞いたことがない。しかしこの所得収支黒字が貿易黒字くらいに膨れ上がり円高要因となっている。利払いの時期は既述のようにある程度知ることができるのでそれは短期ディールに応用できる。 利払いは2,5,8,11月の15日前後が世界中、基本的に多い。(詳細は既述。)

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

詳しくはこちら

ブログカレンダー

 

カテゴリー一覧

  • レポート
  • レポート(PDF形式)


業界最狭水準スプレッド

50万口座突破スプレッド縮小キャンペーン

ホットなFX!冬のほこほこキャンペーン

歳末!外為大感謝祭キャンペーン

お友達ご紹介キャンペーン

口座開設キャッシュバックキャンペーン