野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

「横浜馬車道為替物語⑥」


「横浜馬車道為替物語⑥」2016年6月16日(木)
 (放物線理論)
 ポジションを横軸、収益を縦軸にとる。そのグラフはどこまでも右肩上がりではなく ある点から下げ始めるであろう。 その放物線の頂点を自分で把握しなければならない。為替ディーラーのポジションは例えば、ジュニアーディーラーは5本(5百万ドル)、シニアーは20本(2千万ドル)、マネージャーは50本(5千万ドル)とか100本(1億ドル)とかを上限とする内規がどこの銀行にでも課されている。 

では 5本の人に30本を、50本の人に200本持たせれば結果はどうなるかと言えば経験では瞬間的な操作を省けば、そのポジションの重みに耐えかねて自滅してしまう人が多い。 売買を短期的に繰り返す作業でそれぞれのディーラーで最適にできる金額がある。5本の人が月1千万稼ぎ出していたのが、30本を常に持たされても操作が遅くなったり、損切りができなくなったりする。1千万稼げなくなるかもしれない。中には5本ならアゲンストになったとき上手にひっくり返してポジションを逆に張って難を逃れるテクニックをもっていたのに、30本になってアゲンストになると机の前で硬直して声も出ず、金縛りにあっている人がいる。気が動転して時々おかしなことを口走る人までいた。 

このように自分の操作しやすいポジションをディーラー自身がまたその上司が把握することが重要だ。つねにポジションを相場変動で緊張しながら 「恐怖と欲望」のハザマで右往左往しているのがディーラーであるが、ある一点を超えると我を失う。それはポジションの重みであり、損の大きさである。 そのときは上司は介護士のように世話をしたり、 あるいは武士のように介錯してあげて楽にしてあげなければならない。 最適なポジションと回復可能な損はいくらかを知ることが効率的な毎日をおくれる要因となろう。
私の短期売買では年間平均収益から1日平均収益を出す。1週間も損を抱えているのは精神的にも不健康であり、その後取引がスムーズに出来なくなると思い、1週間分の損ぐらいが出るところで損切りを実行していた。 その後は再び堅い取引をすれば1週間から10日でその損を取り返せるわけである。結局それを回復しても収益がトータルで伸びない日が10日ぐらい続くのであるから、非効率で結局は反省して「堅くやるのが一番」と言う結論になる。その反省を何百回としてきたのであるから、なかなか思い通りにはいかないものだ。

 「堅い取引―儲かるー有頂天―いい加減なディールー損―苦悩――堅い取引へ戻る。」の繰り返し。 最適のポジションの大きさと回復可能損失の把握が重要だろう。 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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