野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

資源・新興国通貨久々に月足陽線となるか? 円は貿易赤字縮小 VS GPIF・輸入活発の晩秋

10/19(月)「資源・新興国通貨久々に月足陽線となるか? 円は貿易赤字縮小 VS GPIF・輸入活発の晩秋」

総括「中国GDP・財新PMI、日銀支店長会議、政策金利(ECB、トルコ、カナダ)、日 貿易統計、RBA議事録、南アCPI」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「海外投資家は米長期債を買い越し=金利低下要因」
ID為替「英財務省高官、中国人民元は」
リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
横浜湘南便り「夕暮れ にっぽん丸出港」

ドル円=118-123 、ユーロ円=134-139 、ユーロドル=1.11-1.16

日経インデックス10月16日東京引け10月9日からの変化(2008年=100)円95.3強し、ドル121.9弱し、ユーロ96.3強し、ドルインデックスINNYBOT94.72弱し、CRB199.45強し、原油47.26弱し、金1183.1強し、DOW17215強し、日経平均ドルベ-ス東京引け153.6強し IMM円投機筋10月13日 円-13832(前週比+3767)、ユーロ-80576(前週比+8234)

1.(今週の予定)  

19(月)日銀支店長会議 日銀地域経済報告(さくらレポート) 中 小売売上 鉱工業生産 GDP 固定資産投資 香港 失業率 米 NAHB住宅市場指数 カナダ総選挙
20(火)RBA議事録 スイス 貿易収支 独 生産者物価指数 米 住宅着工 建設許可 
21(水)日 貿易統計 南ア 消費者物価 小売売上 トルコ 中銀政策金利 加 中銀政策金利
22(木)英 小売売上 香港 消費者物価 ECB理事会 加 小売売上 米 新規失業保険申請件数 住宅価格 中古住宅販売 ユーロ圏 消費者信   頼感・速報
23(金)中 財新製造業PMI・速報 仏 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 独 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 ユーロ圏 PMI製    造業・速報 PMIサービス業・速報 加 消費者物価

(来週の予定)

26(月) NZ休場(レイバーデー)独 IFO景況指数 米 新築住宅販売件数
27(火)NZ 貿易収支 香港 貿易収支 英 GDP・速報値 南ア 失業率 米 耐久財受注 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数
  リッチモンド連銀製造業指数
28(水)豪 消費者物価 スウェーデン 中銀政策金利 FOMC政策金利 
29(木) RBNZオフィシャル・キャッシュレート 日 鉱工業生産・速報  イスタンブール休場(共和国宣言記念日) 独 雇用統計 南ア 生産者物価指数 米 GDP・速報値 新規失業保険申請件数 独 消費者物価指数・速報 米 中古住宅販売成約 メキシコ中銀政策金利
30(金) 日銀金融政策決定会合 日 全国消費者物価指数 失業率 外国為替平衡操作 NZ 住宅建設許可 豪 生産者物価指数 仏 生産者物価指数 ノルウェー 失業率 ユーロ圏 失業率 消費者物価指数・速報 南ア 貿易収支 加 GDP 米 個人所得個人支出 PCEデフレーター
  シカゴ購買部協会景気指数 ミシガン大消費者信頼感指数・確報値

2.総括 「中国GDP・財新PMI、日銀支店長会議、政策金利(ECB、トルコ、カナダ)、日 貿易統計、RBA議事録、南アCPI」

全体=米利上げ観測後退と中国の景気対策期待で世界の株価が上昇してきている。今後この流れに水を差すことのないようにできないものか。
水を差すものとしては米国の利上げ、中国の景気対策の欠如、日本での追加緩和期待からの失望などだろう。

*米国「景気指標マチマチ。ベージュブックではドル高懸念を表明」

 米9月雇用統計が弱含んでから、ISM製造業、小売売上、鉱工業生産などが弱く利上げ観測は後退していたが、先週はコアCPIの上昇や新規失業保険申請者数の減少、ミシガン大消費者信頼感指数の改善があり長期金利が上昇する場面もあった。マチマチではまだFRBが決断することはできないだろう。またベージュブックではドル高が製造業や観光業に打撃を与えているとされた。実際、J&Jやウオルマートの決算はドル高で悪化した。米利上げ観測後退や中国株の上昇で新興国、資源国の通貨や株が落ち着いてきている。この流れに水を差せばまた米国はG20で批判されることいなりかねない。10月FOMCでは利上げせず今しばらく指標を点検することになろう。今週は住宅中心の指標が多く発表される。また引き続き米主要企業の決算がある。

*ドル円「7-9月期のGDP予想も下方修正、今週は日銀支店長会議、貿易統計」

 マイナスとなった4-6月期のGDPに続き、7-9月期のGDP予想も下方修正されている。日本経済研究センターの7-9月期のGDPの予測平均は実質で前期比年率0.55%増となり、9月発表の前回予測(1.67%増)から下方修正された。個人消費や輸出の不振に加え、設備投資でも厳しい見方が広がっており、今後さらに引き下げられる可能性もある。主要項目では、個人消費が前期比0.41%増、設備投資が0.69%増、輸出が0.62%増を見込んでいる。いずれも前回予測から下方修正され、0%台の小幅なプラスにとどまった。これに伴い、2015年度の実質GDP予測も引き下げられた。前回は前年度比1.11%増を見込んでいたが、0.97%増に下方修正された。政府の経済見通しは1.5%増だが、景気の停滞を受けて徐々に達成が難しくなっている。
 従って10月末の金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切るとの見方が強まっているが、日銀黒田総裁は、原油安の影響でマイナスとなっている物価に関し「生鮮食品とエネルギーを除くベースでみると、1%を上回る水準まで上昇している」と指摘し、「物価の基調は着実に改善している」とデフレ脱却に自信を見せている。「上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う」と述べるにとどめている。米利上げ観測後退や上海株の上昇で日経平均も戻しているが、政府・日銀も対応が遅れれば再びリスク回避の株安・円高への流れも残る。今週は日銀支店長会議、日銀地域経済報告(さくらレポート) 、貿易統計に注目したい。

*ユーロ=「CPI低下とオーストリア中銀総裁の追加加緩和策示唆で小緩む」

 ドラギ総裁や独連銀などからの資産買い入れ策の拡大に慎重な発言が出て先々週はユーロが上昇したが、先週はノボトニー・オーストリア中銀総裁がユーロ圏の物価上昇率はエネルギー価格を除いても目標を下回っていると指摘し、物価を押し上げるための新たな取り組みが必要、複数の追加的な手段が必要なのは極めて明白だ、追加措置には、需要刺激策に加えて構造改革が含まれるべきと主張したことでユーロが売られた。ECBの資産買い入れ措置にも関わらず、ユーロ圏のインフレ率は9月にマイナス圏に陥った。今週はECB理事会が開催される。量的緩和の期限を現在の2016年9月から延長する可能性が高いとみられている。債券買い入れ額を現在の月額600億ユーロから拡大するかどうかについては確信の度合いが低い。
 先週はZEW景況感指数が弱かったが、今週は製造業・サービス業のPMIが発表される。

*英ポンド=「CPIマイナスでも雇用、賃金改善で利上げ観測残る」

 9月CPIは、前年比・前月比とも0.1%低下とマイナス圏となり、前年比については1960年3月以来の低水準だった4月と同じとなった。インフレ率が低水準にとどまっていることで、中銀には利上げまでに時間を置くことが求められるとみられる。ポンドは一旦売られたが、その後発表された、失業率の改善と賃金の上昇があり、また米利上げ観測後退の流れもあり、週後半は反発した。またフォーブス英中銀金融政策委員は、中国やその他の新興国の景気減速により英利上げが阻まれることはないとし、英金利は「割合早い時期に」引き上げられるとの見方を示したこともポンドを押し上げた。今週はPPIや小売売上の発表とカーニー英中銀総裁の講演がある。追加量的緩和あるユーロに対しても先週は強含み推移した。

*人民元=「上海株の今年の上昇率は世界の主要株価でトップ、今週はGDP、小売、鉱工業生産、財新PMIあり」 

 上海株は連騰を続け、今年の上昇率は日経を追い抜いた。9月CPI低下で利下げ、預金準備率引き下げ、量的緩和の観測などによるものだ。また10月26日から開催される党中央委員会第5回全体会議(5中全会)で経済対策が打ち出されるのではないかという観測も株価を支えた。5中全会では2016年の経済成長率も議論されるとみられる。悪い材料としては9月貿易収支で輸出入ともに減少したことである。特に輸入は大幅減少となり、世界の多くの国が中国を輸出先の上位としているだけあって、世界経済の減速にもつながる見方も強い。世界の調査機関が中国の成長見通しを下方修正するなか、李首相は経済は妥当な範囲にとどまっていると発言している。今週はGDP、小売売上、鉱工業生産、財新PMIの発表がある。習国家主席9月の訪米に続き訪英する。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル円 「米利上げ観測後退で買われるも、中国貿易収支での輸入減少、雇用統計悪化で下落」

 中国上海株の上昇、米利上げ観測後退という外部要因での買いが出たが、先週はNZドル円や南アランド円は陽線となったが、豪ドル円は陰線に終わった。中国の9月貿易収支で輸入が大幅減少したことで、中国を最大輸出先としている豪ドルが売られた。また9月雇用統計も悪化したことも売り要因となった。次期RBA総裁候補のロウ副総裁は、必要なら利下げ余地があるが、一段の利下げによる景気刺激効果はこれまでに比べて弱いとの見解を示した。また国内経済は漸進的な回復基調にあり失業率は安定している。リセッションのリスクについては、現時点で可能性は低いとしたが、将来のある時点における景気下振れの可能性は排除しなかった。シドニーやメルボルンでは住宅の供給拡大で価格上昇が鈍化しているとしたが、価格が急落する恐れはないとの見方を示した。

*NZドル「3Q・CPIは予想を上回るもまだインタゲ下限以下、29日政策金利決定」

3Q・CPIは予想を上回るもまだインタゲ下限以下である。中銀総裁は利下げ示唆も、住宅価格上昇のインフレも懸念している。NZ中銀が7月、8月とNZドル買い米ドル介入をしていること、乳製品価格の上昇もありNZドルは堅調に推移している。10月は6か月ぶりにNZドルは上昇している。6か月ぶりの月足陽線となるか。もちろん外部要因(米利上げ観測後退、上海株の堅調)もNZドルを押し上げた。ただ国内の指標は強くない。2QのGDP、失業率小売売上、製造業PMIは冴えなかった。ただ増加する移民の需要で民間消費は伸びている。今年度の財政は黒字となった。10月29日に政策金利決定会合が開催される。

*南アランド「引き続き外部要因でランド高、今週はCPIと小売売上」

 引き続き、内部要因の改善はないが、米利上げ観測後退、中国株式市場上昇、原油高などで南アランドが上昇している。ABインベブのSABミラー買収で南アランドが買われた場面もあった。9月景況感指数は悪化した。2Q・GDPマイナス成長で年間成長率も下方修正されたが中銀総裁は景気後退はない、ランド安は物価上昇要因だと発言した。ただインフレ懸念を有する南ア中銀も経済の低成長で9月は据え置きとした。今年の大幅なランド安の輸出効果は中国景気減速での南アからの輸出減速や鉱産物価格の下落で相殺されている。VWでの米国排ガス問題で、プラチナ価格が下落したのも痛手である。財政赤字削減努力は続いているので格下げ圧力はやや低くなっている。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=(下ヒゲで反発ボリバン内へ戻す)
 
 8月24日のレンジを抜けない。8月24日-10月2日の上昇ラインを下抜いて下落も10月5日は下ヒゲを残し、16日の上昇となった。8月24日-10月2日の上昇ラインは今後も上値抵抗となろう。10月15日-16日の上昇ラインに沿えるか。10月13日-14日の下降ラインを上抜く。5日線下向き。ボリバン下限下抜きからバンド内へ戻している。
 週足は7月6日週-8月3日週の上昇ラインを下抜いてボリバン一時下限を下抜いた。長い下ヒゲでバンド内へは戻ってきた。先週もボリバン下限まで下落するも下ヒゲを残した。8月31日週-9月14日週の上昇ラインを下抜いた。9月21日週-10月5日週の下降ラインを上抜くかどうか。
月足は5月-8月の横ばいからやや下落。14年8月-10月の上昇ラインを下抜く。まだボリバン上位。2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインは維持しているが近づいてきている。
年足は陰転、陽転を繰り返しほぼ寄り引き同時。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ライ ンは下抜きそうで抜かなかった。まだ要注意。

*ユーロドル=(ボリバン上限の上抜きから小反落。10月6日-8日の上昇ラインを下抜く)

  10月6日-8日の上昇ラインを下抜く。ボリバン上限上抜きからは反落。8月5日-9月13日の上昇ラインがサポート。5日線下向く。10月15日-16日の下降ラインに沿う。
 週足は、ボリバン上限を上抜いたが反落。ただ中位で下げ止まる。8月24日週-9月14日週の下降ラインは上抜く。先週は上ヒゲを残す。8月3日週-9月21日週n上昇ラインがサポート。
 月足では1.10近辺でのもみあいが2月から続いていたが8月1.17まで上昇し上抜けしたようだったが上ヒゲを残し下げてきた。今月も1.15近辺へ一時上昇した。4月-8月の上昇ラインがサポート。14年7月-12月の下降ラインを上抜く。15年3月-4月の上昇ラインもサポート。
 年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。最後のサポートは2000年-2001年の上昇ラインだが今年はそこで一旦下げ止まった。

*ユーロ円=(ボリバン上下限の往復、今中位)

 10月9日-12日の下降ラインが上値抵抗。10月1日-15日の上昇ラインがサポート。ボリバン中位。5日線下向き。一目の雲の上限に絡む。
 週足は8月24日週-9月14日週の下降ラインを上抜く。先週もその下降ラインで下げ止まる。4月13日週-8月31日週の上昇ラインがサポート。3週連続陰線の後立ち上がるも先週また陰線。2週連続の下ヒゲ効果も短命。ボリバン中位より若干下。雲中。
 月足は14年12月-15年1月の下降ラインは上抜いた。14年12月-15年6月の下降ラインも上抜きそうだ。15年4月-15年9月の上昇ラインがサポート。ボリバン中位より若干下にあり。
 年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。今年は長い下ヒゲが出て陰線だが盛り返している。8年-14年の下降ラインが上値抵抗。

5.当局・円無常・需給「海外投資家は米長期債を買い越し=金利低下要因」

米財務省が10月16日に発表した対米証券投資統計によると、8月の海外投資家による米長期有価証券投資は204億ドルの買い越し。買い越しは7カ月連続で、7月の77億ドルから拡大。これも米金利が上昇しない要因。

6.ID為替「英財務省高官、中国人民元は」

英財務省高官は、中国人民元はIMFのSDR構成通貨に採用される確固たる根拠は存在するとの見方を示した。
財務省ブラディック氏は、IMFはさらに詳細を詰める必要があるとしながらも、個人的には採用に向けた確固たる根拠が存在していると考えていると述べた。人民元は投資に利用される通貨となり得るとの考えを示した。現在決済通貨として円を抜き世界4位、EBSの取引量では世界3位

7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「夕暮れ にっぽん丸出港」
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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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