野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

G20声明は? 次の焦点はFOMCと米中首脳会談

9/7(月)「G20声明は? 次の焦点はFOMCと米中首脳会談」
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総括「日 GDP 法人企業景気予測調査 貿易統計 NZ 政策金利 中 CPI、小売 鉱工業 豪 雇用、トルコ GDP、BOE政策金利」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「株と為替の違い」
ID為替「香港ドルペッグは」
リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
横浜湘南便り「それなりに満足」

ドル円=116-121 、ユーロ円=130-135 、ユーロドル=1.09-1.14

日経インデックス9月4日東京引け8月28日からの変化(2008年=100)円96.7強し、ドル124.7強し、ユーロ96.8弱し、ドルインデックスINNYBOT96.25強し、CRB196.7弱し、原油46.05強し、金1121弱し、DOW16102弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け148.95弱し IMM円投機筋9月1日 円-15555(前週比+23504)、ユーロ-67857(前週比-1779)

1.(今週の予定)  

7(月)日 景気動向指数・速報値 トロント休場、NY休場(レイバーデー)、独 鉱工業生産
8(火)日 国際収支、第2四半期GDP・二次速報 貿易統計 企業倒産 景気ウオッチャー調査 中 貿易収支 スイス 失業率 独 国際収支 ユーロ圏GDP・改定値 米 労働市場情勢指数
9(水)日 消費動向調査 英 貿易収支 鉱工業生産 加 住宅着工件数 メキシコ 消費者物価指数 加 中銀政策金利 EIA週間石油在庫統計
10(木)NZ 政策金利  日 機械受注 企業物価指数 中 消費者物価指数 生産者物価指数 豪 雇用統計 トルコ GDP スウェーデン 消費者物価指数 ノルウェー 消費者物価指数 BOE政策金利・議事録 米 新規失業保険申請件数
11(金)日 法人企業景気予測調査 スウェーデン 失業率 GDP 米 生産者物価指数 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
12(土)中 小売売上 鉱工業生産 

  (来週の予定)

14(月)スイス 小売売上 ユーロ圏鉱工業生産 
15(火) 日銀金融政策決定会合 RBA議事録 仏 消費者物価指数 トルコ 失業率 英 消費者物価 生産者物価 ユーロ圏 貿易収支
  独 ZEW景況感調査 ユーロ圏 ZEW景況感調査 米 小売売上 ニューヨーク連銀製造業景気指数 鉱工業生産
16(水) メキシコ休場(独立記念日) 英 雇用統計 南ア 小売売上 米 消費者物価 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
17(木)日 貿易統計 NZ GDP スイス中銀 政策金利 香港 失業率 英 小売売上 米 経常収支 住宅着工件数 建設許可件数
   失業保険申請件数 フィラデルフィア連銀景況指数 FOMC 
18(金) 日銀金融政策決定会合議事要旨(8月6日・7日分) 加 消費者物価   

2.総括 「日 GDP 法人企業景気予測調査 貿易統計  NZ 政策金利 中 CPI、小売 鉱工業 豪 雇用、トルコ GDP、BOE」

全体=G20が閉幕した。昨年のG20首脳会議では、構造改革などを通じて、域内全体の国内総生産(GDP)を今後5年間で従来見通しに比べ2%以上底上げする目標で合意していたが到底無理な状況となっている。従来見通しさえ達成できるのだろうか。その原因とされる2国、米国の利上げも、中国発の世界同時株下げも名指しされなかったが、やんわりと声明に記載された。如何に両国が良心的に反応できるかどうかが、市場の安定に影響するだろう。見方によっては、声明に具体性がなく失望したとなるが、それは今後の両国の対応次第である。G20でのいい意味でも悪い意味でもの主役の米中の9月24日、25日の首脳会談がより注目されるだろう。FOMCは17日である。

 G20での為替についての声明はやや変わったと思う。今回は「根底にあるファンダメンタルズを反映するため、より市場で決定される為替レートシステムと為替の柔軟性に移行し、為替レートの継続したファンダメンタルズからの乖離を避けるとの我々のコミットメントを再確認する。我々は、通貨の競争的な切り下げを回避し、あらゆる形態の保護主義に対抗する。」となっている。再確認なのでいつも通りと流してもいいのだが、具体的にこの文言が表記されたのは2013年モスクワG20以来である。その間の声明は「我々は、我々の以前の為替相場のコミットメントを再確認する」とまことに簡素で為替についてはあまり問題がないとされてきた。今回再確認で13年の声明が表記され、通貨安へは誘導しがたくなった。

*米ドル=「米2Q・GDP上方修正と中国株回復で再び利上げ観測高まる」

 米2Q・GDPが上方修正され、8月雇用統計の非農業部門雇用者数も予想は下回ったものの、6月、7月が上方修正され、まずまずのものとなった。その他、時折弱い指標も出るが、他国と比べれば強いことでドルが買われている。ただ利上げに向かうにはインフレがまだ低いままだ。ここで利上げをして他国に影響があれば、それが跳ね返って、さらにインフレの低下要因ともなりかねない。また少々の利上げ観測にも耐えられない米株も不安である。NYダウは年初来で9.65%の下げとなっている。ちなみに上海株は2.3%の下げ。インフレ低下、株安で利上げに踏み切るには、織り込み済みで兆候は出ているが今後も弊害は大きくなるだろう。またイエレン議長がジャクソンホール会合だけでなく、G20も欠席したのが気になっている。

*円=「通貨番付2位に躍進、首位に肉薄」

 円が強い。主要11通貨の年間通貨番付ではドルとポンドを抜いて2位に躍進した。また1月にスイス売り介入を突然中止して、急騰した首位スイスにも肉薄するようになった。8月までも上位に位置していたが、中国発の世界同時株安で円買戻しも入ったのだろう。背景には2012年から拡大の一途であった貿易赤字が縮小傾向にあることも円買いを誘った。もちろん、GPIFや機関投資家の外貨投資の円売りがある程度その流れを抑えている。日本の2Q・GDPは前期比マイナス成長となったが、日銀は今後のインフレが2%に近づくとして追加金融緩和の姿勢を見せていないことは、引き締めしているような空気にもなり円買いとなっている。今後、日本の円高・株安が進み消費増税が残るのでは個人の可処分所得も減少し、国内投資のみならず、海外投資にも積極的になれなくなってしまう。まだ損切りが損切りを呼ぶ加速度的円高にはなっていないが、アベノミクスのいいリズムが反転し始めているように思える。今週は国際収支、第2四半期GDP・二次速報 貿易統計、日銀短観と同内容の法人企業景気予測調査など重要指標の発表がある

*ユーロ=「ドラギ総裁のマイナス・インフレ発言。ギリシャ不安再燃か」

 ECBがユーロ圏の2017年までのインフレ率と経済成長率見通しを引き下げたことでユーロが弱含み推移している。ECBドラギ総裁は物価・成長見通しの下方修正の理由に挙げた新興国景気の減速と原油安について、今後状況がさらに悪化する可能性に市場は警戒感を示した。ドラギ総裁は資産買い入れプログラムは2016年9月末まで実施することを意図しているが、必要なら延長するとの考えも示した。さらにECBは必要なら利用可能な手段をすべて活用する。成長へのリスクは引き続き下向き、インフレ率は向こう数カ月マイナスの可能性 2016、17年には持ち直すだろうと続けた。
 またギリシャ問題だが当初の世論調査ではチプラス氏率いるSYRIZAが優勢であったが、先週はそれが逆転し、また混乱が起きる可能性も出ているので留意したい。今週はユーロ圏財務相会合が開催される。

*英ポンド=「来年1Qの利上げ予想に現実味なく弱い」

 今年は利上げ観測もあり堅調な展開であったが、カーニー英中銀総裁のインフレが当分は弱いとの見通しを示してから弱含み推移し通貨番付でも円やドルにやや引き離されている。またカーニー総裁は、中国経済鈍化で英インフレ率には一段の下押し圧力がかかる可能性はあるが、政策金利をいつ、どのように引き上げるかに関する英中銀のスタンスに変化はない、との見方を示した。英インフレ率はゼロ付近にあるものの、賃金の伸びが加速するなか、来年1Qの利上げ開始を予想している。 今週は政策決定会合があるが、国内要因、また海外要因も考慮し据え置きとなるだろう。

*人民元=「PMI依然冴えず、年金の株式投資は効果が出るか、今週も重要指標あり」

 財新PMIの悪化に続き、政府版の 8月製造業PMIや非製造業PMIも悪化した。急落した上海株については、年金基金が株式などの資産に2兆元の資金を投資し始めることが明らかになり今後が期待される。ただ先週末の米雇用統計発表後の株価の下落の影響を上海株市場がどう受けるかも注目したい。7月工業部門企業利益は、前年同月比2.9%減少した。今週も重要指標が多く、8月貿易収支で輸出の伸びに注目したい。また8月CPI、PPI、9月13日(日)には鉱工業生産や小売売上の発表もある。また依然中国は景気・株価・為替対策を続けている。固定資産投資の資本規制を緩和、銀行の預貸比率の緩和、人民元の先物売りを規制、利下げと預金準備率引き下げなどだ。またG20では人民元のSDR採用には賛同が得られた。

3.豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル「主要指標は悪化、今週は雇用統計」

 RBAは政策金利を予想通り2.0%で据え置いた。豪ドルは下落しており、商品安や主要貿易相手国である中国の見通し悪化の影響を和らげたとしている。スティーブンスRBA総裁は「入手可能な情報の大半は豪経済の緩やかな拡大が続いていることを示唆している。中国の動向との関連で、最近の株式市場の変動はかなり大きくなってきている」と述べた。ただ先週発表された主要指標は悪化した。2Q・GDPは前期比0.2%増と、2013年1Q以来の低い伸びとなった。予想は0.4%増であった。輸出の急減などが背景。国民可処分所得は前年比0.7%減少。また7月小売売上は前月比0.1%減となり、予想の0.4%増を下回った。2Q民間新規設備投資は、前期比4.0%減となり予想の2.5%減を超える落ち込みとなった。
これに加え中国の製造業PMIの悪化や上海株価の急落で、RBAの豪ドルのこれ以上の下落は望まないと示唆していたにもかかわらずさらに豪ドルは下落している。今週は8月雇用統計の発表があり、今年は雇用は力強い面もあるがこれだけ他の指標が悪化しているので大きくは望めないだろう。
2008年にRBAが豪ドル買い介入を行って豪ドルの下落を食い止めた0.6台に入ってきている。

*NZドル「今週政策金利決定、利下げ予想、買い介入した為替についてどう言及するか」

 今週の政策金利決定は0.25%引き下げ予想だが、住宅投資過熱とNZドルの7月買い介入をどう声明で織り込むかに注目したい。8月企業信頼感は悪化、2Q失業率、小売売上、2Q製造業PMIも冴えず。2Q・CPIが弱く、乳製品価格の続落があった。復興需要のあった建設業は伸び悩んでいる。イングリシュ財務相は、減速する中国経済がハードランディングした場合、NZはリセッションに直面するリスクが高まり、利下げや政府支出の拡大を余儀なくされる可能性があるとの見解を示した。リセッションのリスクは小さいが、中国のハードランディングでその可能性は高まるだろうと述べた。
 ただ8月半ばより乳製品価格は減産とロシア輸入拡大観測で下げ止まっている。今年NZドルは6月から大きく下げていたので、キー首相の発言は買戻しを誘発した(7月20日、過去1年間で25%下落したNZドルについて、下落のペースが予想より速かったと発言) ただ8月半ばで効力を失いつつある。来年度の財政は黒字化を目標としこれは格付け会社から評価されている。

*南アランド「ネネ財務相がお手上げ発言」

 中国・欧州景気減速を受け2Q・GDPはマイナスだがドル高・ランド安でインフレ懸念が残る。南アにとって暗い材料が続く。ネネ財務相は、資本フローや為替相場の大きな変動が、様々な課題を抱える同国経済のさらなる圧迫要因になっている。また、景気減速に反転の動きが出てくるのは中長期的な先になるだろう。南アフリカの成長加速が、大きな足かせに直面しているのは疑いようがない」と発言した。どうしようもなく時が過ぎゆくのを待つしかないといった感じである。8月企業信頼感指数が悪化し16年ぶりの低水準となった。アルセロールミタル、ロンミンやグレンコアが人員削減を計画している。その中で電力料金値上観測もあり、さらにインフレが上昇する懸念がある。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=(2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインに下げて近づいてきている)

 ボリバン上限から反落し一気に下限下抜きへ。8月24日の長い下ヒゲでバンド内へ戻すも、8月24日急落の日の高値を抜けず反落。8月20日-31日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位。5日線下向き。
 週足は7月6日週-8月3日週の上昇ラインを下抜いてボリバン一時下限を下抜いた。長い下ヒゲでバンド内へ戻ってきたが3週連続陰線。
月足は今月5月-8月の横ばいからやや下落。14年8月-10月の上昇ラインを下抜く。まだボリバン上位。2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインは維持しているが近づいてきている。
年足は陰転。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜きそうで抜かなかった。まだ要注意。

*ユーロドル=(最後のサポートは2000年-2001年の上昇ライン)

 8月24日に急騰しボリバン上限を上抜いたが、上ヒゲが効いて弱い。8月7日-19日の上昇ラインを下抜いた。8月24日-9月2日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位。一目の雲の上限に絡む。5日線下向き。
 週足は7月13日週-20日週の下降ライン、6月22日週-7月13日週の下降ライン、6月15日週-22日週の下降ラインを上抜いた。ボリバン上限を上抜いて上ヒゲを残してからは2週連続陰線。8月3日週-10日週の上昇ラインも危うい。ボリバン中位。 
月足では1.10近辺でのもみあいが2月から続いていたが8月やや上抜けしたようだったが上ヒゲを残し下げてきた。14年7月-12月の下降ラインを上抜くが15年4月-5月の上昇ラインは下抜く。8月の上昇もそのラインで抵抗された。15年3月-4月の上昇ラインがサポート。
年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。最後のサポートは2000年-2001年の上昇ラインだが今年はそこで一旦下げ止まった。

*ユーロ円=(ボリバン上限から一気に下限下抜きへ)

 8月19日-20日、8月5日-19日の上昇ライン、7月8日-8月5日の上昇ラインを下抜き、ボリバン上限から下限下抜きへ下落。4月14日-8月27日の上昇ラインも下抜き。一目の雲の下へも下落。8月25日-9月1日、9月3日-4日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
 週足は6週連続135円近辺で推移していたが上放れ139円近くまで上昇。しかし8月24日の中国発株下げでのリスク回避で円高となり8月10日週-17日週、7月6日週-20日週の上昇ラインを下抜き2週連続陰線でボリバン下位へ。8月24日週-31日週の下降ラインが上値抵抗。
月足は14年12月-15年1月の下降ラインは上抜いた。6月の上ヒゲで7月は陰線。4月-6月の上昇ラインは下抜き。14年12月-15年6月の下降ラインが上値抵抗。4月-7月の上昇ラインも下抜いた。ボリバン下位へ。
年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。今年は長い下ヒゲが出て陰線だが盛り返している8年-14年の下降ラインが上値抵抗。

5.当局・円無常・需給「株と為替の違い」

株はいくら上げても文句は言われないが、為替は上げても下げても他国から批判文句をを浴びる世界

6.ID為替「香港ドルペッグは」

香港ドル発券銀行のスタンダード・チャータード銀行の中国部門幹部は、香港ドルの米ドルに対するペッグ制を廃止すれば、市場安定のための重要なツールを失うことになるとの見方を示した。 中国株の大幅下落や人民元切り下げを受けた香港ドル高を背景に、香港がペッグ制を廃止するとの観測が投資家の間で高まっている。ペッグ制は、香港の投資家や企業の信頼感維持に「大きな価値」があると述べ、完璧な為替制度などどこにも存在しないが、結局のところペッグ制は香港の安定には適切だと思うと語った(ロイター)
(感想、ペッグを外すか、人民元との統合か)

7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「それなりに満足」

 今年はまだ何位に終わるかもしれないが、ファンはそれなりに満足しているだろう
とにかく投手陣の整備が一番。前期優勝で可能性は秘めていることがわかった。
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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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