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暴落の上海株の対策は、米は利上げ観測後退、資源通貨安続く、GPIF、ギリシャ緊縮政策にノー

7/6(月)「暴落の上海株の対策は、米は利上げ観測後退、資源通貨安続く、GPIF、ギリシャ緊縮政策にノー」
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総括「暴落の上海株の対策は、米は利上げ観測後退、資源通貨安続く、GPIF、ギリシャ緊縮政策にノー」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「大入り袋」
ID為替「先進国では初、ギリシャの延滞」
リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
横浜湘南便り「雨の江の島、高校野球部OB会」

ドル円=120-125 、ユーロ円=132-138 、ユーロドル=1.07-1.13

日経インデックス6月26日東京引け6月19日からの変化(2008年=100)円90.4強し、ドル119.3強し、ユーロ91.0弱し、ドルインデックスINNYBOT96.04強し、CRB224.55弱し、原油55.5弱し、金1168し、DOW17730弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け166.89弱し IMM円投機筋6月23日 円-87717(前週比-7053)、ユーロ-99306(前週比-9949)

1.(今週の予定)

6(月)日 景気動向指数 日銀支店長会議 日銀地域経済報告(さくらリポート) スイス 消費者物価指数 米 ISM非製造業景況指数
7(火)RBA政策金利 スイス 失業率 独 鉱工業生産 英 鉱工業生産 米 貿易収支 
8(水)日 国際収支 貿易統計 企業倒産、景気ウオッチャー調査  FOMC議事録(6月16・17日分)
9(木)日 機械受注 中 消費者物価指数 生産者物価指数 豪 雇用統計 独 貿易収支 経常収支 BOE政策金利 加 住宅着工件数
   米 新規失業保険申請件数 メキシコ 消費者物価指数
10(金)日 企業物価指数 消費動向調査 ノルウェー 消費者物価指数 英 貿易収支 加 雇用統計

(来週の予定)

13(月)中 貿易収支
14(火)スウェーデン 消費者物価指数 英 消費者物価指数 生産者物価指数 ユーロ圏 鉱工業生産 独 ZEW景況感調査 ユーロ圏 ZEW景況感調査 米 小売売上 
15(水)日銀金融政策決定会合 中 小売売上 鉱工業生産 GDP 仏 消費者物価指数 トルコ 失業率 英 雇用統計 南ア 小売売上
  米 ニューヨーク連銀製造業景気指数 生産者物価指数 鉱工業生産 加 中銀政策金利 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
16(木)NZ 消費者物価 ユーロ圏 貿易収支 欧州中銀金融政策 米 新規失業保険申請件数 NAHB住宅市場指数 フィラデルフィア連銀景況指数 対米証券投資
17(金)イスタンブール休場(砂糖祭) 加 消費者物価指数 米 消費者物価指数 住宅着工件数 建設許可件数 ミシガン大消費者信頼感指数

2.総括 「暴落の上海株の対策は、米は利上げ観測後退、資源通貨安続く、GPIF、ギリシャ緊縮政策にノー」

全体=「ギリシャ国民が緊縮政策にノー」

 ギリシャ国民投票は反対派が賛成派を上回った。シドニー市場の気配値で一時ドル円で121.72、ユーロドルが1.0980まで下落したようだ。
 先週はEU側のギリシャ支援拒否でドル円やクロス円相場は下窓を開けて東京市場は始まったが、週中はやや取り戻した。今朝も下窓を開けたが、東京はNY3連休明けゴトビ要因で外貨需要もあるのでテクニカルには戻すだろう。欧州が開始する午後2時頃から本格的な動きとなる。ギリシャ・チプラス首相、バルファキス財務相の雄たけび(喜んでいいのか、苦難の道はこれから、でも通貨をドラクマにしたほうがいいだろう)や欧州要人からの発言が続出し、落ち着かない相場となろう。
 本日は日銀支店長会議があり黒田総裁などの発言もあるが、「見守りたい」程度の発言に終わろう。
 ドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領は電話で会談し、ギリシャの国民投票の結果を討議するため、7月7日にユーロ圏首脳会議を開催すべきとの意見で一致した。両首脳は、国民投票の結果を尊重すべきとの認識でも一致した。G-7も関連した表明を出す模様。

*米ドル=「米経済指標も一喜一憂、今週はFOMC議事録」

 米経済指標も一喜一憂である。このところ住宅指標を中心に指標が改善していたが、6月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想を下回り、労働参加率が62.6%と、1970年代後半の水準まで低下したこと、時間あたり賃金は前月比横ばいとなり、前月の同+0.2%から伸びが縮小した。前年比でも+2.0%と、前月の同+2.3%から鈍化した。ドルは売られ、米金利は低下した。
 今週はFOMC議事録が公表されるが、利上げ観測が高まる内容があっても、6月の雇用統計の内容からは大きくは反応しないだろう。ドル相場に関する表現にも注意したい。また世界の今年の株価ではNYダウは低迷している。株下げで利上げ方向へ進むことがさらなるドル上げにはつながらない場面も多いのが米国への不安である。金融緩和で住宅価格だけが急騰し、総合的には成長が鈍化する同じ悩みを持つ豪やNZのように通貨高懸念を強めることもあろう。 

*円=リスク回避の円買いは限定的。GPIFの運用状況を見たい」

ドル円は黒田日銀総裁の円安けん制発言で125円から少し遠くなった。今年の1-5月貿易収支が昨年同期より約5兆円赤字が縮小しているが、円高とならないのはGPIFを中心とする外貨投資による円売りが円高を相殺してからだろう。
 そろそろ1-3月のGPIFの運用状況が公表される時期なので、円相場推移のより明解な説明がつけられる。

 本日は日銀支店長会議が開催される。すでに政府や日銀は「緩やかな景気回復」という認識を示しているので、公表される内容も似通ったものとなる。追加金融緩和は否定するだろう。支店長発言で円安けん制発言が出るかどうかに注目したい。ギリシャ問題については日本の債権が小さいことから直接の影響はないだろう。リスク回避の円買いも21世紀になってからは一時的にしか出ない。貿易黒字縮小、貿易赤字下ではそういう円買いも限定的となる。むしろ出遅れた円売りの出番となるだろう。


*ユーロ=「債務再編交渉の行方は?EUは支援拒否を続けるのか」

ユーロ圏はギリシャの国民投票の結果を討議するため、7月7日にユーロ圏首脳会議を開催する予定。独仏両首脳は、ギリシャ国民投票の結果を尊重すべきとの認識でも一致したとしている。またG-7はギリシャ国民投票を踏まえた声明をまとめていると、G7の政府当局者が明らかにした。G7財務相の声明が発表されるのは本日のようだ。一方ギリシャのチプラス首相は「ギリシャは債務再編の交渉を求める、実行可能な解決策に債務再編が必要、ギリシャは明日交渉のテーブルに戻る」と発言している。
 今週はユーロ圏では相場に大きく影響する指標はないだけに、今後の債務再編に向けた交渉に集中してみていきたい。日本もギリシャサムライ債の満期が7月14日にあるようだ。金額的には小さいが、デフォルトすると、他の債権もデフォルト(クロスデフォルトという)する可能性もあるので注意したい。
 ユーロ加盟の参加条件は厳しいものがあり、罰則条項もあったが退会条項がなかったのが大きな波紋となった。通貨調整も不能というのも問題である。

*英ポンド=「1Q・GDP上方修正もギリシャ不安でリスク回避の円買いあり」

 10週連続陽線のポンド円相場も11週目に短い陰線、そして先週も陰線となった。利上げ観測、ギリシャ不安でのユーロからの避難通貨として買われていたが、ギリシャ国民投票が近づくにつれ、欧州通貨からドルや円への避難も始まり下落した。利上げ観測のある英国だが、中銀エコノミストは「利上げを急がないように」と警告した。
 オズボーン英財務相は1QGDPが上方修正されたことを受け、英経済の回復力が5年前より高まったと指摘した。 英中銀のシャフィク副総裁は、最近の賃金関連指標は「非常に心強い」数字だと指摘し、国内の最も重要なインフレ押し上げ要因が上向き始めているとの見方を示した。同カンリフ副総裁は国内の生産性に改善の兆しが出ていると述べた。

一方英中銀チーフエコノミストのホールデン氏は、早期の利上げを回避するよう呼び掛けた。将来、利上げ同様、利下げを行う公算もあるとした。早期利上げ政策は、自滅的となる恐れがあると警告した。 最近の指標が賃金の伸びを示すなか、ポンド高が成長に及ぼす悪影響が賃金上昇に伴う効果を上回る恐れがあると指摘。ポンド相場が5月以降、3%上昇しており、今後2年間で国内インフレ率や成長率を押し下げると見通した。2年後のインフレ見通しには、このところの賃金動向よりも、為替相場が量的に重要となる可能性があると分析した。

*人民元=「株価急落に対策出始める、利下げ、年金の株投資解禁など、ただまだ効果がない」

 先週の上海総合指数は12%の下落となった。株価対策が出始めているが、まだ効果が出ていない。6月27日に人民銀行は利下げを行った。株の売り要因がまだ買い要因に勝っている。政府は財政出動、金融緩和 年金の株投資解禁などを打ち出しているが、信用取引規制、IPO需給悪化、金融緩和の小休止の影響が残っている。さて米中戦略経済対話は為替介入の停止、為替自由化を表明した。上海A株のMSC入り、人民元のSDR採用などもあり中国は人民元の国際化を示す中での株価急落である。中国版ベージュブックでは2Qの景気回復が予想されるようだ。5月小売売上や工業生産はほぼ予想通りとなっている。CPI,PPIは依然低下を続けている。


3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル「中銀の通貨高懸念続く、団子天井から2段階で下落、中国・株安響く」

先週はギリシャ支援拒否で世界同時株下げ、資源安で豪ドルも弱くなったが、今週はギリシャがEUの緊縮案拒否で
再び同じことが起きている(午前4時、気配値91.04-20)。
 NZとともに主要輸出品(豪は鉄鉱石)の下落ほど為替が下がっていないことに不満が政府や中銀にある。財政緊縮に向けた
予算案は格付け会社には好感されたが逆にIMFは財政を緩めて景気刺激を勧告されている。
中銀の豪ドル高懸念はかなり強いものとなっている。テクニカルでは6月続いた団子天井からの先週に続き、下げとなろう。
中銀は常々成長・インフレも弱いことを強調している。ただ雇用、GDPは改善している。一方小売、貿易収支、設備投資は悪化している。
利下げの懸念は住宅投資が過熱することである。大手企業の人員削減は続きトヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明しているが
まだ雇用の数字には表われていない。
 
*NZドル「再び利下げ観測、低インフレと乳製品下落で」

今月利下げ観測や年内さらに3回で0.75%下げて2.5%にする観測が出てきている。今年は主要9通貨で最弱通貨となっているが
中銀の通貨高懸念は消えていない。乳製品価格の下落に為替相場の下落がついていけないからだ。利下げ、GDP悪化とギリシャ不安でNZは下落している。次回政策金利決定は7月23日。NZ経済研究所の2017年の成長率予想は3%となっているが下方修正されるだろう。1QはCPI、PPIの低下、失業率の悪化と弱い数字が多かった。住宅投資過熱の抑制は金融政策以外のもので行われるので金融緩和の妨げにはならない。1Q雇用統計では賃金が伸び悩み、失業率は予想より悪化した。来年度の財政は黒字化を目標としているが、景気悪化では達成が後ずれするだろう。

*南アランド「ギリシャ国民投票の影響あり、資源価格軟調、利上げ観測あり」

 新興国としてギリシャ国民投票の影響を受ける。原油価格が軟調推移している。南アは原油輸入国で影響はないが、他の資源価格にも波及すると南アランド売りに繋がろう。いい材料は5月貿易収支が大幅改善、黒字となったこと。輸出が伸び、輸入が減少し内容も悪くはない。CPIはコア指数が高いために利上げ観測は残っている。現在5.75%。5月小売売上も予想を大きく上回った。電力料金値上観測もあり、さらにインフレが上昇する懸念がある。南アの格付けは6月現状維持とされた。15年度財政赤字目標が2.5%で14年の3.9%から改善したことが評価されている。ただ成長率はIMF・世銀は15年成長見通しを下方修正している。将来の話だがアフリカ大陸自由貿易圏の設立が計画されている。


4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=(下窓で推移、雲、ボリバン下限)

 先週は下窓を開けてスタート。ボリバン下限から一旦戻すも。7月2日の上ヒゲで下押しした。6月8日ー24日の下降ラインに沿っている。今朝はギリシャ国民投票で緊縮政策が否定され、円相場はリスク回避で買われドル円も下落しボリバン下限を下抜いたが、現在は(午前8時)はボリバン内に戻している。下限下抜く、雲の中にも一旦入った。6月30日-7月1日の上昇ラインを下抜いた。5月14日-6月30日の上昇ラインも下抜いた。4月30日-5月14日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。

週足は弱い。5月18日週-25日週、5月18日週-6月8日週の上昇ラインを下抜いた。6月8日週-22日週の下降ラインに沿っている。1月12日週-4月27日週の上昇ラインがサポート。
 月足は3月-4月の下降ラインを上抜きボリバン上限へ。6月は反落。14年8月-10月の上昇ラインは維持しているが接してきた。
 年足は陽転。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜きそうで抜かなかった。ただまだ要注意。

*ユーロドル=(連続下窓、連続ボリバン下限下抜き、年足上昇ライン支える)

6月29日はギリシャ支援拒否で下窓を開けるも上昇。ただその後は勢いがない。6月22日-29日の下降ラインが上値抵抗。しかし今朝は4月13日-5月27日の上昇ラインを下抜いて下窓を開けた。一時雲の下、ボリバン下限以下に下落した。6月30日-7月1日の下降ラインは上抜いたがそれが下値支持線となっている。5日線下向き。
週足は4週連続陽線であったが、5月25日週-6月1日週の上昇ラインを下抜いた。先週は下窓を開けたが陽線。ただ上ヒゲが長いことが今朝の下落となったのだろう。6月1日週-8日週、5月25日-6月1日週の上昇ラインは下抜いた。14年5月5日-6月30日の下降ラインが上値抵抗だがまだ遠い。1.20以上でないと上抜けない。
月足では4月に漸く9カ月連続陰線から10カ月ぶりに陽線となった。その後はギリシャの話があるが落ち着いている。1.10近辺でのもみあいが2月から続く。14年7月-12月の下降ラインを上抜く。
年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。最後のサポートは2000年-2001年の上昇ラインだが今年はそこで反発し少し下ヒゲを出している。

*ユーロ円=(6月22日-26日の下降ラインに沿う。4週連続の週足上ヒゲで下落)

6月12日-16日の上昇ラインを下抜き下落。先週はボリバン下限下抜くも週中戻したが、今朝は再び下窓でボリバン下限下抜きで始まる。6月22日-26日の下降ラインに沿う。長い4月14日-5月26日の上昇ラインも下抜いた。5日線下向き。雲の中には現時点で沈んでいない。
週足は連続下窓。4月13日週-20日週の上昇ラインを下抜き。ボリバンではまだ中位。4週連続の上ヒゲで下落。
月足10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。2月-3月、12月-1月の下降ラインは上抜いた。月のボリバンの下限で下げ止まり反発。4月-6月の上昇ラインは下抜き。
年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。ただ今年は長い下ヒゲが出て盛り返している。

5.当局・円無常・需給「大入り袋」

 日本は大幅税収増、日銀外貨準備の為替益、年金GPIF運用益、これだけ収益増なら国民に還元すべき。

6.ID為替「先進国では初、ギリシャの延滞」

 今までもIMF融資返済を遅延した国は聞いたことがなかった。世界初かと思っていたら、先進国としては初で、これまでも、ソマリア、スーダン、ジンバブエなど貧困国や低所得でのIMFへの返済遅延はあった。ギリシャのように一人当たりGDP2万5000ドルのような豊か(と思える)国の遅延は不思議だ。日本は3万8000ドル程度。
 
7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「雨の江の島、高校野球部OB会」

 もう海水浴は始まっていたが、雨で閑散。高校野球部OB会で藤沢へ。まもなく夏の大会。それと来年は創部70周年となる。
甲子園夏優勝1回、選抜出場2回。今年も目指すは甲子園

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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