野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

ギリシャ、中国利下げ、中東テロ、今週は米雇用、短観、GPIF運用状況は

6/29 月)「ギリシャ、中国利下げ、中東テロ、今週は米雇用、短観、GPIF運用状況は」yugurena333.JPG

総括「週末にギリシャ、中東、中国利下げ、自民党報道規制あり。今週は米雇用、短観、GPIF運用状況は」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「仙台G7」
ID為替「ギリシャ借金はいったい何に使っていたのだろう」
リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
横浜湘南便り「新山下 夕暮れ」

ドル円=120-125 、ユーロ円=135-140 、ユーロドル=1.08-1.13

日経インデックス6月26日東京引け6月19日からの変化(2008年=100)円89.7強し、ドル118.5強し、ユーロ91.2弱し、ドルインデックスINNYBOT95.4強し、CRB224.88強し、原油59.63強し、金1173弱し、DOW17946弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け167.8強し IMM円投機筋6月23日 円-87717(前週比-7053)、ユーロ-99306(前週比-9949)

1.(今週の予定)

29(月)AIIB設立協定署名式 日 鉱工業生産・速報 資金循環統計速報 香港 小売売上 独 消費者物価指数・速報 米 中古住宅販売成約
30(火)日 住宅着工戸数 NZ 住宅建設許可 仏 生産者物価指数 独 雇用統計 英 経常収支 GDP・確報値 ユーロ圏 失業率 消費者物価   指数・速報  南ア 貿易収支 加 GDP 米 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 シカゴ購買部協会景気指数 消費者信頼感指数
1(水)日 日銀短観 中 製造業購PMI 豪 住宅建設許可件数 中 HSBC製造業PMI改定値 スイス SVME購買部協会景気指数 英 製造業PMI
   米 チャレンジャー人員削減数 ECB理事会議事要旨 米 ADP雇用統計 建設支出 ISM製造業景況指数 米エネルギー省の石油在庫統計
2(木)日 マネタリーベース 豪 貿易収支 スウェーデン中銀政策金利 英 建設業PMI ユーロ圏 PPI、南ア BER消費者信頼感指数  米 非農    業部門雇用者数 失業率 新規失業保険申請件数 製造業新規受注
3(金)独立記念日の前日で米国市場休場
    豪 小売売上 中 HSBCサービス部門PMI トルコ CPI 英 サービス部門PMI ユーロ圏 小売売上 
5(日)ギリシャ国民投票

(来週の予定)

6(月)日 景気動向指数 スイス 消費者物価指数 米 ISM非製造業景況指数
7(火)RBA政策金利 スイス 失業率 独 鉱工業生産 英 鉱工業生産 米 貿易収支 
8(水)日 国際収支 FOMC議事録(6月16・17日分)
9(木)日 機械受注 中 消費者物価指数 生産者物価指数 豪 雇用統計 独 貿易収支 経常収支 BOE政策金利 加 住宅着工件数
   米 新規失業保険申請件数 メキシコ 消費者物価指数
10(金)ノルウェー 消費者物価指数 英 貿易収支 加 雇用統計

2.総括 「週末にギリシャ、中東、中国利下げ、自民党報道規制あり。今週は米雇用、短観、GPIF運用状況は」

全体=「ギリシャ、中東テロ、中国利下げ、自民党報道規制、さらに米雇用、短観、GPIFもあり」

*ギリシャ情勢はこの文を書いている間にも刻々と変化するかもしれない。

*ギリシャの議会は、財政緊縮策の賛否を問う国民投票を実施することを28日未明に可決した。一方、ユーロ圏19カ国は27日、ギリシャへの金融支援をめぐり緊急の財務相会合を開き、現行支援を延長せず、6月末で終了させることを決めた。支援継続の道を断たれたギリシャは、別の支援を得られなければ、デフォルトに陥る可能性が濃厚となった。
 ダイセルブルムユーログループ議長は、ギリシャが26日夜に一方的に交渉を打ち切ったことを明らかにした上で、「残念だが支援は30日で終了せざるを得ない」と述べた。ただ「さらに交渉するためのドアは開かれている」とも述べ、再交渉の可能性に含みを残した。これに対しギリシャのバルファキス財務相は「支援拒否はユーロ圏財務相会合の信頼を傷つける」と批判。一方で、「30日の最後の瞬間までギリシャ政府は戦い続ける」と語り、なお合意は可能だと楽観姿勢を崩さなかった。

*また週末には中国の人民銀行が利下げを行った。最近の中国株の暴落に配慮したものだろう。中東に目を移せば、チュニジア、クウェート、ソマリア そしてフランスでイスラム過激派による同時テロが起きた。

*今週はこれらに加え米国雇用統計、日銀短観や自民党の一部よる報道規制発言、そしてそろそろ発表されるGPIFの1-3月の運用実績なども注目したい。これだけいろいろあると、どの通貨に避難するかが問題となる。ドルかポンドか円か(ただ20世紀と違って円は避難通貨としては買われていない。20世紀は円は番付トップ、21世紀は主要9通貨中、8位である。円へのヘッジは短命だろう)

*米ドル=「指標順調でドル高、金利上昇、株価は弱い」

先週の米指標(住宅、GDP確報、耐久財、個人所得・支出など)はまずまずであった。米金利はそれにつれて上昇。ドルも全面高となった。ただ株価は金利上昇を嫌気して下落した。今週は金曜が独立記念日の振り替え休日で木曜日に雇用統計が発表される。最近の改善しつつある失業保険申請者数などからも見ても悪い数字は出ないだろうが、市場は予想をわずかに上下するだけで過剰反応するので、それにはデイトレではついていきたい。中長期では逆張りのチャンスも狙いたい。他の通貨では英国を除けば弱い材料が多く、それもドル買いを誘発する。注意すべきはFOMCのスタッフが声明以外でもドル高の悪影響について発言したりする時だろう。

*円=「不穏な海外情勢で円買いも。ただ本道は貿易とGPIF次第」

 政府・日銀は「緩やかな景気回復」という認識である。今週は日銀短観があるが、すでに発表された同内容の財務省法人企業景気予測調査でも
 まずまずの景況感を示したので、短観も同じ結果となるだろう。株価も順調すぎる上昇、緩やかな円安も続く。政府も日銀黒田総裁が円安けん制と取られない発言を訂正させた(?)ように、円高デフレの怖さは認識しているようなので、さらなる円安に対外的に配慮しても、急速な円高は株安にもつながり今までの努力を水泡に帰する可能性もあるので、望んでいないだろう。
 貿易赤字の大幅縮小による円高を避けさせているのはGPIFの円売りであるが、そろそろ1-3月の運用状況が発表されるので分析してみたいところだ。ギリシャや同時テロ、中国株急落など不穏な海外情勢でヘッジと円買いが入ってくる場面もあるだろうが、あくまでも貿易とGPIFの需給を中心にとらえていきたい。

*ユーロ=「ギリシャ6月30日支払期限、7月5日国民投票、債務は誰が負担?」

 ギリシャの問題はまだ流動的だがIMF、EU、ECBは融資延長を拒否した。これからはデフォルトの事務手続きとなるのだろう。元本の棄損は誰が負うのだろう。そのような想定はとっくに債権団が行っているだろう。資金が入ってこなくなるギリシャはどうなるのだろう。債権団の緊縮政策より厳しい状態を享受しなければならない。アルゼンチンのようにデフォルト後、世界経済の成長で債務返済ができることは、現在の低成長の世界では難しい。中国やロシアに頼るのだろうか。こういう事態をなったのは債権団に責任がある。ギリシャの残務処理が落ち着けばユーロは急騰し欧州のデフレ要因ともなろう。短期にはユーロ売り、中長期にはユーロ買いだろう。膨大な貿易黒字がギリシャが抜けてさらに増大する。
 若干だが改善の見込みが出てきた欧州経済もギリシャ問題でしばらく停滞するかもしれない。今週は消費者物価指数 ECB理事会議事要旨も注目したい。

*英ポンド=「対円で11週連続陽線ならず。ギリシャ問題での避難通貨としての買いは続く」

 11週連続陽線はならなかった。ただ先週はほぼ寄り引き同時とも言える僅かな値幅の陰線であった。米国指標改善での米金利上昇でポンドが対ドルで下落したからだ。今週はギリシャ問題で、対ユーロ中心にポンドが買われるだろう。6月初旬には0.73台まで上昇したユーロポンドが0.70割れとなるだろう。英国もそれほど強い経済指標、インフレ指標が出ていないが、英中銀が米国の後を追って利上げの示唆をする機会が多くなっている。
 その空気を織り込んでポンドは買い続けられており、今年は米ドルよりも強い。他に買いやすい通貨もないという積極的ではないポンド買いのような気もする。賃金は上昇しているがインフレはまだ低いままである。中銀は賃金の上昇から今後のインフレ見通しを引き上げているが。英国内の要因よりも、ユーロからの避難として買われている。

*人民元=「株価急落で利下げ実行、ただ急落させたのも政府・人民銀行」

 週末に人民銀行が利下げに踏み切った。景気減速に加え、株価が急落したことを配慮したのであろう。ただ株価を急落させたのも、信用取引規制強化、SHIBOR上昇を放置していた政府と中銀である。なかなか政府の居心地のいい株価に安定させるのは難しそうだ。為替のほうは対ドルで小幅の上昇を見せているが、ドル円も底堅いために、20円は割り込み19円70銭台まで落ち込んだがまた20円近くに戻している。米国に対して人民元の介入の減少を表明したが、実際の相場状況からは介入で対ドル相場を安定させていると言わざるをえない。
 6月29日はAIIB設立協定署名式がある。また設立過程では世銀から8人が協力したと言われている。AIIB、MSCIへの採用、SDRの構成通貨入りと人民元の国際化には積極的である。
 中国では主要な指標のHSBCの製造業などのPMIだが、この指標は廃止されるようだ。一部ではより政府の恣意的な指標の発表が多くなると言われている。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル「中銀の通貨高懸念続く、団子天井か」

 財政黒字化を目指す政府予算案は好感されたが逆にIMFは財政を緩めて景気刺激を勧告した。NZとともに主要輸出品(豪は鉄鉱石)の下落ほど為替が下がっていないことにRBAは不満を持っている。団子天井となるか。RBAは成長・インフレも弱いことを強調している。雇用、GDPは改善しているが、小売、貿易収支は悪化している。1Q設備投資も悪化。RBAはさらなる利下げ・豪ドル安を示唆。利下げの懸念は住宅投資が過熱することである。大手企業の人員削減は続く トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明したが、代替職への調整が進んでるのか雇用統計への影響は表われいない。
 今週はRBA総裁の講演がある。

*NZドル「NZ中銀執拗に牽制、NZドル高と乳製品下落を」

利下げ、GDP悪化でNZは下落したものの、NZ中銀はまたもやNZドル高けん制を行った。乳製品価格は50%以上下落するもNZドルは数%しか下落していないのが中銀の不満である。次回政策金利決定は7月23日。小売・不動産投資は強い。1Q経常収支はエネルギー輸入減少で黒字となった。5月貿易収支も黒字化した。中銀はオークランドの不動産投資過熱より低インフレ抑制を選んだ。今年のNZドルはユーロに抜かれ今年の通貨番付最下位となっている。NZ経済研究所の2017年の成長率予想は3%。1QはCPI、PPIの低下、失業率の悪化と弱い数字が多かった。対豪ドルとのパリティは、豪の政策金利据え置きや雇用統計改善でやや遠のいている。来年度の財政は黒字化を目標とする。

*南アランド「ギリシャ問題で連れ安か、インフレ懸念あり、上昇ライン下抜き」

 上昇を続けてきた南アランドも先週金曜は当面の上昇ラインを下抜いた。ギリシャ問題でのユーロ下落を受けて連れ安となるか。成長率見通しはIMFや世銀に下方修正されている。電力不足が成長率を抑制している。中銀はインフレ懸念を有しているのはコアCPIがインタゲ上限の6%を超えるとみているからである。5月CPIは予想を小幅上回った。6月の格付け見直しは各社現状維持となった。財務相が今後は財政赤字が縮小するとしたことを評価したとみられる。15年度財政赤字目標は2.5%で14年の3.9%から改善見込み。良い話としてはアフリカ大陸自由貿易圏の設立が計画されていることがある。GDP、失業率、HSBC製造業PMIは悪化している。公務員ストの恐れも例年通りある。ロシアや中国との結びつきは強い。原油は輸入国であり、原油下落の悪影響はない。今週は貿易収支の発表がある。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=(ヒゲの多く出る相場、翌日には生かせるが長続きしない)

 5月14日-18日の上昇ラインが崩れ、戻る時もあったがそのラインが上値抵抗となった。6月24日の上ヒゲで翌日下げれるも先週末は陽転。123.60以下で先週後半は下ヒゲ。5月14日-6月22日の上昇ラインがサポート。6月8日-24日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。ボリバン注意。
 週足は週のボリバンの上限を上抜いて上昇した後、5月18日週-25日週の上昇ラインを下抜いて連続陰線。ただ先週は6月8日週-15日週の下降ラインを上抜いて陽線。めまぐるしい。再びボリバン上限へ1月12日週-4月27日週の上昇ラインがサポート。
 月足は3月-4月の下降ラインを上抜きボリバン上限へ。今月はここまで僅かに陰線。上下ヒゲ長い。
14年8月-10月の上昇ラインは維持している。 
 年足は陽転。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜きそうで抜かなかった。ただまだ要注意。

*ユーロドル=(1.10での攻防5か月目)

 5月27日-6月1日の上昇ラインがは下抜く。先週金曜は陰線なるも、一旦上抜いた6月22日-23日の下降ラインで下げ止まる。4月13日-5月27日の上昇ラインがサポート。上値抵抗は6月18日-22日の下降ライン。ボリバン中位よりやや下。5日線下向く。
 週足は4週連続陽線であったが先週は陰線。6月1日週-8日週の上昇ラインは下抜き。5月25日-6月1日週の上昇ラインは維持。14年5月5日-6月30日の下降ラインが上値抵抗だがまだ遠い。1.20以上でないと上抜けない。
 月足では4月に漸く9カ月連続陰線から10カ月ぶりに陽線となった。5月は陽線で始まったが陰転した。今月はここまで陽線。1.10近辺でのもみあいが2月から続く。14年7月-12月の下降ラインを上抜く。
 年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。最後のサポートは2000年-2001年の上昇ラインだが今年はそこで反発し少し下ヒゲを出している。

*ユーロ円=(週足は4週連続で上ヒゲあり)

6月9日-10日の下降ラインを上抜くも6月12日-16日の上昇ラインを下抜き下落。ボリバン下限に近づいてきた。6月22日-23日の下降ラインに沿う。
長い4月14日-5月26日の上昇ラインも下抜いた。5日線下向き。
週足は4月13日週-20日週の上昇ラインをまだ維持しているが近づいてきた。
昨年12月8日週-29日週の下降ラインは上抜いてボリバン上限へ。上限上抜きは調整で戻す。4週連続で上ヒゲあり。。
月足10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。2月-3月、12月-1月の下降ラインは上抜いた。月のボリバンの下限で下げ止まり反発。5月も短いが陽線で終える。今月もここまで陽線だが上ヒゲ残す。
年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。ただ今年は長い下ヒゲが出て盛り返している。

5.当局・円無常・需給「仙台G-7」

  麻生太郎財務相は来年のG7財務相・中央銀行総裁会議を仙台市で開催することが決まったことを明らかにした。

6.ID為替「ギリシャ借金はいったい何に使っていたのだろう」

 「社会保障給付費」と「人件費」が利払い後歳出の7割を占める。年金給付水準が現役時代と大差なく他の先進諸国と比べて高いことがある。現在は引き上げたが年金受給開始年齢が早くて55歳前後であった。政権交代があるたびに公務員としての雇用を増やしてきたこと、公共部門の労働人口の約4分の1に相当する。

7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「新山下 夕暮れ」

 まだ釣り船屋さんも残っている新山下界隈。散歩、ジョギング、釣り人、観光、学校帰り。コクリコ坂の雰囲気あり
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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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