野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

FOMCドル高懸念と新年度の円買い需要

4/6(月)「FOMCドル高懸念と新年度の円買い需要」
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総括「FOMCドル高懸念と新年度の円買い需要」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「機械的な外債買い、外株買いは不安」
ID為替「為替とは即興のゲーム」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「畑の中で日本一」

ドル円=116-121 、ユーロ円=128 -1332 、ユーロドル=1.07-1.12

日経インデックス4月3日東京引け3月27日からの変化(2008年=100)円92.8弱し、ドル119同、ユーロ90.3弱し、ドルインデックスINNYBOT 96.77弱し、CRB 216.09強し、原油49.14強し、金1200強し、DOW17763.2強し、日経平均ドルベ-ス東京引け162.41強し、IMM円投機筋3月31日 円-23924(前週比+21981)、ユーロ-226560(前週比-5597)

1.(今週の予定)

6(月)日 景気動向指数 加 Ivey購買部協会指数 米 ISM非製造業景況指数 労働市場情勢指数(LMCI)
  休場=中国、香港、台湾、タイ、オーストラリア、ニュージーランド、英国、ドイツ
7(火)日 外貨準備 豪 小売売上 RBA政策金利 ユーロ圏 サービス業PMI確報 英 サービス業PMI ユーロ圏 生産者物価指数 米 JOLT労働調査
8(水)日 国際収支 貿易統計 日銀政策決定会合、 景気ウオッチャー調査 独 製造業受注 スイス 消費者物価指数 ユーロ圏 小売売上高 FOMC議事録 
9(木)日 金融経済月報  独 鉱工業生産 貿易収支 経常収支 英 貿易収支 BOE政策金利 米 新規失業保険申請件数  加 新築住宅価格指数 住宅建設許可 
10(金)中 生産者物価指数 消費者物価指数 スイス 失業率 ノルウエー消費者物価指数 英 鉱工業生産 加 住宅着工 失業率 雇用者数 米 輸入物価指数

(来週の予定)

13(月)日 機械受注 日銀金融政策決定会合議事要旨(3月16・17日分) 中 貿易収支
14(火)スウェーデン 消費者物価指数 英 消費者物価指数 生産者物価指数 ユーロ圏 鉱工業生産 米 小売売上 生産者物価指数
15(水)中 GDP 小売売上 鉱工業生産 仏 消費者物価指数 トルコ 失業率 ユーロ圏 貿易収支 南ア 小売売上 ECB理事会
   米 NY連銀製造業景気指数 米 鉱工業生産 加 中銀政策金利 米 NAHB住宅市場指数 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
   対米証券投資
16(木)豪 雇用統計 米 新規失業保険申請件数 住宅着工件数 建設許可件数 フィラデルフィア連銀景況指数
17(金)スイス 小売売上 英 雇用統計 加 小売売上 消費者物価指数 米 消費者物価指数 ミシガン大消費者信頼感指数・速報


2.総括 主要通貨 「FOMCドル高懸念と新年度の円買い需要」「日豪英の政策金利、FOMC議事録、LMCI、中国CPIなど」

*全体=3月18日のFOMC以降のドル高警戒発言以降、ドルが下落している。対円や対ユーロで3週間連続下落している。オバマ大統領やルーー財務長官もドル高を懸念しているわけではないが、ドル相場への発言が増えている。安倍首相は「われわれの政策は円を安くすることを目的としているのではない」としている。
 ちょうど季節の変わり目であり、日本の需給も「円高円安も彼岸まで」と私が言うように、新年度以降は夏までは輸入主導から輸出主導に変わりドル売りが出やすくなる季節となる。
 
*円=過去5年をみても4月、5月はドル円は上昇し難い。年度後半(10月-3月)とは違った流れとなっている。例年と異なるのは、年金、郵貯などが日本国債を売ってその資金で外債や外株を購入していることだ。ただそれが年初から続いているとしても、ここまでドルの上がりやすい1-3月でも大きなインパクトはなかった。毎日相場を見ていると夕刻にそれらしき動きが出るが、トレンドとならない。長期間続くわけでもなく、どこかで打ち止めとなるだろう。それより年金がいつも同じレベルでドル円を買うような芸のないことをしていいのかと思う。私ならそんなポジションの取り方はしない。年金は他人のポジションではないので気になる。

 日銀は政策決定会合を開催する。原油安などによる物価下落について、「一時的な現象」との見方を維持しており、早期の追加金融緩和には慎重な姿勢を変えてない。米国の流れで株安が進む中で日銀が何もやらないと、ドル円が会合をきっかけに売られる場面も出てくるだろう。ただ日銀が追加緩和政策をとっても、上半期は影響しないのは、黒田バズーカ第一段が4月に出てドルが上がったのは1カ月だけで
その夏には円高となった。バズーカ第二段は晩秋に出たので円売り需要と相まって急激に円安が進んだのである。 

*米ドル=米雇用統計が悪化した。また米主要企業500社の2015年1Q決算は、予想では前年同期比2.8%の減益である。減益となれば金融危機後の09年3Q以来となる。原油安でエネルギー関連企業が苦戦、ドル高が輸出企業に逆風となる。米株も弱く、米金利も低下している。その中で多くのFRB地区連銀総裁達が利上げを正当化する発言を繰り返すのは株安を加速させるだろう。また当局のドル高懸念や、懸念せずともルー財務長官やオバマ大統領がドル相場に言及することはドル高抑制の兆しであろう。1998年も同じようであり、最初は懸念発言、140円台で実弾ドル売り介入することとなり110円までドルは2カ月で急落したことがある。FOMC議事録の中味にも注目したい。指標としてはISM非製造業景況指数や労働市場情勢指数(LMCI)などがある。

*ユーロ=対ドルで3週間連続上昇している。9か月連続でユーロが下落してきたが、今月はユーロ高スタートとなっている。景気指標の小さな改善が続いている。ECBの量的緩和策はまだまだ続くのだが、指標改善こそ救いの神だ。ギリシャ問題は今週4月9日に資金が枯渇することとなっている。ギリシャの改革案に合意して新規融資が出るかどうか。あるいは先延ばしなどの代替案が出るかどうか。需給的にはユーロ売りポジションが出来ており、米国指標悪化もあり現在は買い戻されている途中である。

*英ポンド=今週の政策金利も据え置きとなるだろう。BOEは来年まで利上げを先送りして、景気回復が着実に根を下ろすとともに物価が上向く事態を待つ、との予想が増えている。インフレ低下とポンド高でBOEの慎重姿勢が強まっている。予想物価上昇率の下振れリスクが完全に沈静化するまで利上げは延期されよう。
 また下院選挙は5月7日に開催される。「二大政党制」の代名詞だった保守、労働両党の支持率が意識の多様化を背景に低下する中、新興政党や地域政党も巻き込んだ激しい選挙戦が展開されている。争点の一つがEUとの関係だ。EU域内であれば原則居住は自由なため、東欧から移民が急増。そのため、英国民にはEUへの不信感が強い。EU離脱を主張する英国独立党はが躍進している。キャメロン首相は「選挙で勝利した場合、17年末までにEU離脱の是非を問う国民投票を行う」と約束。労働党は「国民投票を実施すれば、投資熱を冷ます」などと批判している。
 
*人民元=上海総合指数の急騰は今週も続き、年初来の上昇率は19%を越え首位の独DAXの22%上昇に近付いてきた。景気は想定通り減速しているが立て続けに大型プロジェクト、財政支出を打ち出している。AIIBやその他の中国主導の国際機関の設立や人民元のSDR構成通貨への格上げ、自由貿易区の拡大と積極策もとられ、追加金融緩和期待もでている。年初来弱含んでいた人民元も介入を通じて強含んできている。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル=NZドルに追いつかれパリティーも目の前に迫っている。今週は政策金利の決定がある。今年は2月は予想を裏切って利下げ、3月は予想を裏切って据え置きとなった。さて今回は市場はさらに利下げ確率を高めて75%となっている。ただエコノミストの予想は、それほど利下げに傾いておらず、27人のうち7人だけが利下げを予想している(ブルームバーグ調べ)。

先週始め時点での予想は以下の通りだが、利下げの要因は変わっていない。ただ市場での利下げ織り込みが高まったということである

「にわかにRBAの利下げ見通しが強まってきている。市場では4月7日の利下げを66%織り込んでいる。豪ドルはFOMCでのドル高けん制発言で一旦戻したが、RBA利下げ見通しが強まり下げ始めている。

鉄鉱石価格が下落し始めたこと、成長見通しが下方修正されていること、企業信頼感指数が弱いことが背景にある。中国景気減速で豪からの輸出の減少も想定される。もちろんインフレの低下もあるが、このあたりは原油価格の下落が一時的かどうかを判断するのが難しいだろう。雇用がそれほど悪化していないことは前回据え置きとなった理由の一つであるが、それを上回る利下げ要因も増えてきている。鉱業部門主導の成長からの移行は容易ではないということだろう。

 前回のRBA議事録では「平均を下回る成長ペースとなっている経済を支援するため追加利下げが必要となる可能性がある。成長とインフレをめぐる現在の見通しに基づき、金融政策の一段の緩和が適切となる可能性が生じるかもしれない」となっている。懸念は利下げが住宅価格高騰に繋がることだろう。あと一つは豪ドルの下げが続いていることでこれ以上の豪ドル下落が必要なのだろうかも議論されるだろう」


*NZドル=対ドル、対円で弱いが対豪ドルで史上最高値をつけている。NZ景気自体は底堅い。ただ年初から下げ止まっていた乳製品価格が最近2回のオークションで下落し、これはNZドルの売り要因となろう。FOMCでのドル高けん制はNZドルを少し回復させている。また中国各種PMI改善はNZドルの下支えとなっている。住宅投資、個人消費、移民増、旅行者増により景気の底堅さが続き、4Q・GDPも改善した。
 インフレがターゲット以下で推移しているが、住宅価格の過熱は続き、思いきって利下げ出来ない。NZ中銀が再び不動産規制を強化しようとしている。NZ中銀総裁は「現状の対ドル相場に満足している」と発言しているが、イングリッシュ財務相はNZドル高懸念を示唆した。
 4Q失業率は悪化するも、内容は改善し、国内景気自体には大きな懸念はない。

*南アランド=年初来通貨番付でスイス、円、米ドルに続き4位と健闘している。原油輸入国であるので資源国でありながら、カナダほどの売り要因とはなっていない。昨年で賃金ストが一旦終了したので、その分の生産の戻しはある。政策金利は予想通り据え置かれた。CPIは低下しているがコアはまだ5.8%あるからだ。2015年GDP成長率は2.2%の見通し。南アランドはインフレリスクに支えられている。
 インフラ整備はまだ不十分で電力大手のエスコム社が格下げされている。
4Q・GDPは前回、予想ともに上回ったが政府の2015年の成長見通しは下方修正された。中銀のインフレ見通しも下方修正されている。


4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=年足で再び陰線となった。3月26日-30日の上昇ラインを下抜いている。3月10日-17日の下降ラインが上値抵抗。1月16日-3月26日がサポート。ボリバン下限が近い。新年度の円高で雲の中、下へ突入するか。雲の下に落ちれば2014年の7月以来だが、もちろんそれも新年度の円買いが影響した。機械的に買い続ける年金軍団がドルを買い支えることが出来るのか、我々の年金だけに大事に扱って欲しい。5日線は先週金曜で下向く。ボリバン下限。週足は3連続陰線となった。「円高円安も彼岸まで」という例年の実需の需給を表している。月足は11月-12月、10月-11月の上昇ラインを下抜いている。14年8月-9月の上昇ラインがサポート。14年10月-15年2月の上昇ラインは下抜いた。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜くのではないか。
*ユーロドル=ボリバン下限から上位まで反発してきた。3月26日-30日、2月26日-3月26日の下降ラインを上抜いた。3月13日-4月1日の上昇ライン、4月2日-3日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。週足は3連続陽線。3月2日週-9日週の下降ライン、2月23日週-3月2日週の下降ラインを上抜いた。週のボリバン下限からは小反発。前回触れた12月15日週-2月23日週の下降ラインも上抜いた。4月月足は陽線スタート。まだ始まったばかりだが。3月は久々に下ヒゲを出して4月相場の上昇の影響している。1月-3月の下降ラインを上抜いた。陽線になれば10カ月ぶり。月のボリバン下限下抜きからバンド内に戻ってきた。年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。ただ昨年は下ヒゲのないいわゆる坊主であったが今年は漸く下ヒゲが出てきた。

*ユーロ円=4月1日に逆カブセ的な十字線が出て反転。4月2日-3日、3月13日-4月1日の上昇ラインがサポート。3月26日-31日の下降ラインを上抜く。ボリバン中位より上。5日線上向き。週足は12月8日週のボリバン上限上抜きから下落し下限に達し反発。4週連続陰線の後は4連続陽線となっていたが1月26日週-2月2日週の上昇ラインを下抜き再びボリバン下限に。その後は3週間横ばいの後、2月23日週-3月2日週の下降ラインを上抜いた。月足は3カ月連続陽線でボリバン上限へ達した後、10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。ボリバン下限に達して反発。2月は上ヒゲを残し3月の下げに繋がった。3月は逆に下ヒゲを出して4月の上げに繋がっている。1月ー2月の下降ラインは上抜いている。12月-1月の下降ラインが上値抵抗。年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。

5.当局・円無常・需給「機械的な外債買い、外株買いは不安」

 いくら国策と言っても、年金、郵貯、かんぽ、生保が揃って同じような相場水準で、同じような債券・株価で資産を命じられたところまで機械的に増大させて大丈夫なのだろうか。私も長年外債・外株投信。FXを行っているが、これほど集中して同じポジションを持つことはない。損金になれば、また同じように損切るのだろうか。長期投資だから、損切らばいとすれば、それは運用ではない。ディーラーなどは不要だ。時給1000円くらいのアルバイトに任せればいい。 

6.ID為替「為替とは即興のゲーム」

  デイトレは即興とアドリブだろう。そして 付け加えるならば、分析などせずすぐ忘れること。
 もちろん基礎的勉強は相場と関係なく日々行って良き即興ディール、アドリブが出る力にして欲しい 

7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「畑の中で日本一」

 横浜の拙宅の裏山は広大な畑が続く農業地域、そこに子供らの野球の練習場がある。日本一だそうだ。 会長はロッテ、中日、巨人で活躍した前田幸長氏、監督、コーチも元プロ野球選手。
*都筑中央ボーイズ http://tsuzuki-chuoboys.com/player/
*都筑ジャイアンツ http://tsuzukigiants.blog46.fc2.com/

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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