野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

イエレン議長もドル高警戒、さあ新年度為替

3/30(月)「イエレン議長もドル高警戒、さあ新年度為替」

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総括「年度末為替、短観、米雇用、ルー長官中国訪問、ギリシャ財政再建計画提出」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「年度末為替とは」
ID為替「為替の原則 (金利差狙いか変動狙いか)」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「沼津港から富士」

ドル円=116-121 、ユーロ円=127 -132 、ユーロドル=1.07-1.12

日経インデックス3月27日東京引け3月20日からの変化(2008年=100)円93.4強し、ドル119弱し、ユーロ90.8強し、ドルインデックスINNYBOT 97.29弱し、CRB 215.16強し、原48.87強し、金1199強し、DOW17712.66弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け161.78弱、IMM円投機筋3月24日 円-45905(前週比+2149)、ユーロ-220963(前週比-27189)

1.(今週の予定)

30(月)日 鉱工業生産 貿易統計(3月上旬)、独 消費者物価指数 米 個人所得支出 米 PCEデフレーター 中古住宅販売
31(火)NZ 住宅建設許可 日 住宅着工 自動車生産・輸出 仏 生産者物価指数 トルコ GDP 独 雇用統計 香港 小売売上 英 経常収支  GDP確報 ユーロ圏 失業率 消費者物価 南ア 貿易収支 加 GDP 米 S&P/ケース・シラー住宅価格 シカゴ購買部協会景気指数 消費者信頼感指数
1(水)日 日銀短観 豪 住宅建設許可 中 製造業PMI  日 日銀半期展望レポート ユーロ圏 製造業PMI確報 英 製造    業PMI 米 ADP民間雇用者数 ISM製造業景況指数 建設支出 
2(木)日 企業物価見通し 生活意識に関するアンケート調査 豪 貿易収支  英 建設業PMI ECB理事会議事要旨 加 貿易収支 米 貿易収支 新規失業保険申請件数 製造業受注 
3(金) ・ニュージーランド、オーストラリア、台湾、香港、フィリピン、シンガポール、インドネシア、インド、ドイツ、英国、ブラジル市場が休場、聖金曜日で米国は株式、商品市場が休場。債券市場は短縮取引 中 HSBCサービス業PMI 米 非農業部門雇用者数 失業率  平均時給 週平均労働時間  労働参加率

(来週の予定)

6(月)加 Ivey購買部協会指数 米 ISM非製造業景況指数 労働市場情勢指数(LMCI)
7(火)豪 小売売上高 RBA政策金利 ユーロ圏 ユーロ圏 サービス業PMI確報 英 サービス業PMI ユーロ圏 生産者物価指数
   米 JOLT労働調査
8(水)日 国際収支  独 製造業受注 スイス 消費者物価指数 ユーロ圏 小売売上高 FOMC議事録 
9(木)豪 新規雇用者数 失業率  独 鉱工業生産 貿易収支 経常収支 英 貿易収支 BOE政策金利 米 新規失業保険申請件数
    加 新築住宅価格指数 住宅建設許可 
10(金)中 生産者物価指数 消費者物価指数 スイス 失業率 英 鉱工業生産 加 住宅着工 失業率 雇用者数 米 輸入物価指数

2.総括 主要通貨「年度末為替、短観、米雇用、ルー長官中国訪問、ギリシャ財政再建計画提出」

*全体=前回、今年の通貨番付で米ドルがスイスに抜かれ2位となったとしたが、先週はさらに円にも抜かれ3位となった。一連のFOMCのドル高警戒発言は続き、先週末はイエレンFRB議長が「ドル高が輸出の重しとなる可能性」と述べた。年初からクロス円は円高推移が継続しているが、ここでドル円も円高となれば、日本企業や投資家の投資家の採算悪化にも繋がってくるだろう。円安・株高要因がなければ日本の回復はあり得ない。

*円=今週は3月31日の年度末決算という特殊要因の売買がある。相場の流れとは関係ないが、決算の仲値決定時には大玉が飛び交いボラティリティーが一時的に高まるかもしれない。翌4月1日は日銀短観がある。既に同内容の調査である財務省の法人企業景気予測調査では前回より景況感が悪化している。ところが短観の事前予想は前回より改善するとなっている。微妙なところだが、良ければ日銀の追加緩和期待が遠のき円買いが出てくるだろう。悪くとも、現在の株価の流れではリスク回避の動きの円高になる可能性も高い。4月に入れば、輸出業者も新年度でドル売りを加速し始める。例年5月には円高となることが多いのも、その需給効果が出てくるからであろう。
 資本面では月末、月初と数多くの外貨投信の払い込みがある。個人がさらに投信を買う余裕があるかどうかをチェックできる。
また最近続いている機関投資家の外債・外株投資絡みの円売りにも気をつけたい。毎日夕刻ごろから活発化することが多い。米株が下落傾向にあるなか機械的に買い続けることには疑問が残る。我々の大事な年金である。損失が出た時の責任の取り方はどうでもいいが、ヘッジ方法などは想定してもらいたい。年金運用のパフォーマンスが悪化して、再び消費増税となるのは避けたい。 

*米ドル=ゼロ金利解除の正当性を主張する米地区連銀総裁達の発言が続くが、米国指標の改善がついていっていないだけに米株の上昇もなく、NYダウは年初来マイナス圏となった。ナスダックはまだ3%程度の上昇だが、20%超の独株、10%超の日中株と比べると見劣りがある。雇用だけは少しずつ改善している。今週は3月雇用統計の発表がある。FRBがゼロ金利解除を示唆しても、米国金利は指標の弱さやインフレ低下により反応して低下している。FOMC自らもGDP成長率見通しを昨年12月の2.6~3.0%から2.3~2.7%に下方修正、インフレ率(食料などを除くコア指数)見通しは昨年12月の1.5~1.8%から1.3~1.4%に引き下げる中での利上げ示唆は市場に迷いをもたらすだろう。先週発表された4Q・GDPは再び下方修正された。

*ユーロ=ユーロドルは下げ止まっている。米国のドル高警戒とユーロ圏の経済指標の若干ながらも改善の兆しがあるからだ。
 さてギリシャ問題では本日3月30日に「経済改革の約束をどう履行するかについての計画」をEUに提出する。ギリシャは改革をどう進めるかを示さない限り、銀行支援資金も他の救済資金も受け取ることができなくなる。 必要な経済改革を実施するとギリシャが債権団を納得させられるかどうかが判明する。ギリシャが計画を提出した後は、復活祭の連休に入る前に債権団やユーロ圏財務省の当局者が同計画書を吟味することになる。 今週の欧州は雇用統計、消費者物価指数とECB理事会の議事要旨の発表がある。

*英ポンド=カーニーBOE総裁は「エネルギー価格の低下により英国のインフレ率は極めて低い水準にとどまっているものの、次の政策変更は利上げになる可能性が高い」との見解を明らかにした。 またブロードベントBOE副総裁は「英国では過去数カ月間インフレ率が低下しているものの、長期にわたるデフレに陥る公算は小さい。インフレ率は2016年初めにベース効果によって前年比で大きく押し上げられる。食料とエネルギー価格が来年再び急落しない限り、総合インフレ率はかなり大幅に上昇する見込みだ。景気後退をもたらす事態は想定しにくい。原油価格の下落により可処分所得が増加しており、消費が活性化される公算が大きいとし、賃金は上昇しはじめ小売売上高も増加している」と説明した。 ただ中銀の要人二人の発言でもポンドは大きく上昇しなかった。ポンドが強いとすれば、弱いユーロの対価として買われていることが大きな要因であろう。ある意味他力本願であり、ユーロの景気指標が改善するとユーロポンド相場が上昇しポンドが弱含んでいる。

*人民元=上海総合指数の上昇は続く。年初来の上昇率は日経を上回った。習近平主席は、「ボアオ・アジアフォーラム」でかつての陸と海のシルクロード沿いに巨大経済圏を構築する「一帯一路」構想を通じ、新たな経済秩序を主導する姿勢を鮮明にした。また週末には豪とデンマークが「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」への参加を申請し、「創設メンバー」は40カ国を越えた。中国の勢力拡大が株価にも良い方向へ、また一時売られた人民元を回復させている。米ルー財務長官は3月28日から31日までの予定で中国を訪問し、30日に中国政府要人と会談する。中国政府高官と、米国、中国、世界経済について話し合うとなている。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル=自力ではないが、政策金利を据え置いた後、FOMCがあり、米ドル高に警戒感が出て豪ドルを持ち上げた。ただRBA議事録やスティーブンスRBA総裁の経済に対しての慎重な見方変わらず。またRBAは豪ドル高を依然懸念している。雇用統計はやや改善。政策金利は2.25%で据え置かれたが5月に再利下げの予想が強い。企業景況感指数は弱い。NZほどの景気の強さはない。中国主導のAIIBに参加を決定した。財政収支悪化で格下げ懸念あり。アボット首相は党内不信任案を退けるも不安な状況が続く。政府・RBAともに2014年成長見通しを引き下げ
大手企業の人員削減は続きトヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明している。財政赤字は増加で黒字目標を達成できない

*NZドル=4Q・GDPは改善している。NZ株価指数は過去最高値をつける。豪との景況感格差があり、豪の金利がNZの半分になる予想もでてきや。ミルク汚染問題があったが、環境テロと思われ実害はなかった。NZ中銀が住宅価格高騰を抑制する為、再び不動産規制を強化しようとしている。中銀総裁は「現在の対ドル相場に満足している」と発言した。1Qインフレ期待は前回より低下し利上げ観測を後退させている。雇用は改善。景気回復の要因の一つに移民の増加がある。個人消費は堅調である。

*南アランド=先週の政策金利は予想通り据え置かれた。CPIは低下しているがコアはまだ5.8%あるからだ。南アフリカ中銀クガニャゴ総裁は政策金利決定会合後の会見で「南アフリカの2015年GDP成長率は2.2%の見通し。南アランドはインフレリスクに支えられているが依然として不安定」と述べた。インフラ整備はまだ不十分で電力大手のエスコム社が格下げされている。再び賃金ストの懸念が出てきている。1月製造業生産は弱かった。4Q・GDPは前回、予想ともに上回ったが政府の2015年の成長見通しは下方修正された。中銀のインフレ見通しも下方修正されている。4Q・失業率は改善したが水準は高すぎる。南アは原油の輸入国であり原油安は経済にメリット。ただ全体的な資源価格下落が南アにも押し寄せてきている。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=陰線が増えてきている。3月26日は長い下ヒゲとなったが、3月23日-24日の下降ラインを上抜けなかった。3月10日-17日の下降ラインも上値抵抗。ボリバン下限下抜きからは反発している。5日線下向き。3月18日-20日の上昇ライン、1月16日-2月6日の上昇ラインを下抜いた。週足は2月2日週-23日週の上昇ラインを下抜いた。3月16日週-23日週の下降ラインが出来るかどうか。月足は11月-12月、10月-11月の上昇ラインを下抜いている。14年8月-9月の上昇ライン、14年10月-15年2月の上昇ラインがサポート。14年12月-15年2月の下降ラインを上抜いていたが、今月は上ヒゲが長くなってきた。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜くのではないか。

*ユーロドル=ボリバン下限から中位まで反発してきた。2月26日-3月4日の下降ラインを上抜いた。3月16日-19日の上昇ラインは下抜くも、3月16日-20日の上昇ラインはかろうじて維持か。12月16日-2月26日の下降ラインを上抜きそうだ。5日線は上向き。
週足は先々週が4週間ぶりに陽線。先週も短いながら陽線。3月2日週-9日週の下降ライン、2月23日週-3月2日週の下降ラインを上抜いた。週のボリバン下限からは小反発。12月15日週-2月23日週の下降ラインが上値抵抗だが近付いている。月足は8連続陰線となったが。3月もここまで陰線だが漸くそれなりに長い下ヒゲが出てきている。ただまだボリバン下限を大きく下抜いている。14年12月-15年1月、14年7月-12月、14年5月-7月の各下降ラインが上値抵抗。15年1月-2月の下降ラインは陰線ながらも上抜いている。年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。ただ昨年は下ヒゲのないいわゆる坊主であったが今年は漸く下ヒゲが出てきた。

*ユーロ円=3月5日-10日の下降ラインを上抜き、3月16日-19日の上昇ラインに沿っていたが先週は下抜ける。2月26日-3月18日の下降ラインは一旦上抜ける。5日線は下向いた。ボリバン中位よりやや下に位置する。週足は12月8日週のボリバン上限上抜きから下落し下限に達し反発。4週連続陰線の後は4連続陽線となっていたが1月26日週-2月2日週の上昇ラインを下抜き再びボリバン下限に。先々週は4週間ぶりの陽線。2月23日週-3月2日週の下降ラインを上抜いたが先週は陰線に終わる。月足は3カ月連続陽線でボリバン上限へ達した後、10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。ボリバン下限に達して反発。2月は上ヒゲを残し3月の下げに繋がった。1月ー2月の下降ラインは上抜いている。12月-1月の下降ラインが上値抵抗。年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。

5.当局・円無常・需給「年度末為替とは」

 明日3月31日は年度末決算に絡む取引が朝の公示仲値決定時に集中する。それらはファンダメンタルズに関係のない取引である。年度末までに延ばしてきた海外向け送金(円売り)がある。また海外拠点からの利益の日本への送金(円買い)もある。M&A、出資金などの特殊取引の決済をこの日に行う企業もあるだろう。決算に関わる取引と年度末という区切りのいい日を決済日に選んだ取引が出てくる。
 
6.ID為替「為替の原則 (金利差狙いか変動狙いか)」

 為替変動で儲けようとしているのか、金利差で儲けようとするのかハッキリと決めてポジションを持ってもらいたい。
 スワップ金利差狙いで、為替変動で元金をなくすのはもってのほかである。金利を得るためには元本をなくしては金利がつかなくなる。
 金利差と為替益と両方儲かることもあるが、それはラッキーと思わないといけない 

 デイトレは変動幅を狙うので何度も頻繁に売買すればいい。金利差狙いの取引で売買するのは、決定的なヘッジ売りをする時だけで
年に数回で十分であるが、変動狙いは売買しないと儲からないので、金利差などを考えずに、需給、チャート、ニュース、当局の発言で売買したい。
 最近は変動が少なくて収益チャンスが少ないというが、為替は株や、商品と比べれば元々変動幅は少ない。しかし、同じ値段の間を何度も行ったり来たりするので、のべの動きは大きい。
 変動狙いは集中力が必要で、金利差狙いは時間が必要である。

7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「沼津港から富士」

   沼津港から富士。沼津港には新鮮な魚を食べさせてくれるお店がたくさんある。
   http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kankou/taberu/numazukou/

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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