野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

日銀、財務省に変化の兆しか?

2/16(月)「日銀、財務省に変化の兆しか?」

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総括「日本三大イベント、リパトリ VS 機関投資家円売りそろい踏み、RBA・BOE・FOMC議事録、欧ZEW」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「日銀の追加緩和後退観測」
ID為替「財務省が大臣の円安発言削除」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「赤灯台」


ドル円=115-120 、ユーロ円=133-138 、ユーロドル=1.11-1.16

日経インデックス2月13日東京引け2月6日からの変化(2008年=100)円93.0弱し、ドル117.4強し、ユーロ95.4弱し、ドルインデックスINNYBOT94.16弱し、CRB229.19強し、原油52.78強し、金1227.1弱し、DOW18019.35強し、日経平均ドルベ-ス東京引け150.97強し、IMM円投機筋2月10日 円-55124(前週比+4447)、ユーロ-194641(前週比+1668)

1.(今週の予定)

16(月)日 GDP速報 NZ 小売売上高 トルコ失業率 トロント休場(ファミリーデー) NY休場 (プレジデンツデー)
17(火) RBA議事録 香港 失業率 中 新築住宅価格 スウェーデン 消費者物価指数 英 消費者物価指数 生産者物価指数 独 ZEW景況感調査  ユーロ圏 ZEW景況感調査 米 ニューヨーク連銀製造業景気指数 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
18(水) 日銀金融政策決定会合 家計調査 上海休場(旧正月) 南ア 消費者物価指数 BOE議事録 英 雇用統計 南ア 小売売上高
  米 住宅着工件数 生産者物価指数 建設許可件数 鉱工業生産 FOMC議事録(1月27・28日分)
19(木)NZ 生産者物価 通関ベース貿易収支 金融経済月報 香港、上海休場(旧正月) スイス貿易収支 仏 消費者物価指数 米 新規失業保険申請件数 フィラデルフィア連銀景況指数 ユーロ圏 消費者信頼感・速報
20(金)香港、上海休場(旧正月) 独 生産者物価指数 仏 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 独 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 ユーロ圏 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 英 小売売上 加 小売売上
第4四半期メキシコGDP

(来週の予定)

23(月) 日銀議事要旨(1月20日・21日分)、 上海休場(旧正月)、香港 消費者物価 独 IFO景況指数 米 中古住宅販売 
24(火) 上海休場(旧正月)独 GDP・確報 南ア GDP トルコ中銀政策金利 米 ケース・シラー住宅価格 消費者信頼感 
   リッチモンド連銀製造業
25(水)中 HSBC製造業PMI・速報 香港 GDP 米 新築住宅販売 
26(木)NZ 貿易収支 香港 貿易収支 独 雇用統計 南ア 生産者物価 米 新規失業保険 消費者物価 耐久財受注
   加 消費者物価 米 住宅価格
27(金)NZ 住宅建設許可 日 失業率 消費者物価 鉱工業生産・速報 仏 生産者物価 スウェーデン GDP ノルウェー 失業率
   英GDP・改定値 南ア 貿易収支 独 消費者物価 米 GDP・改定値 シカゴ購買部協会景気指数 中古住宅販売成約 ミシガン大消費者信頼感指数・確報

2.総括 主要通貨「日本三大イベント、リパトリ VS 機関投資家円売りそろい踏み、RBA・BOE・FOMC議事録、欧ZEW」

 円相場は季節的なものとしているが、今年もその展開。昨年1月は円高、2月第1週はドル高となっていたが、今年も同様の展開となっている。1月の円高を2月、3月でやや戻すのだが年初来からの円高から転換するほどの戻しでもない。

 貿易赤字の縮小で円安のペースが落ちている。先週末では円は通貨の強さで2位。サプライズ的な金融政策をとったスイスフランを除けば実質1位である。円買いの対抗はGPIF、ゆうちょ、生保などの円売りが入っているからだが、相場の大きな流れからいうと円売りのタイミングがずれている(遅い)気もする。大きな組織なので外貨投資を増加させる結論が出るまでに時間がかかったのだろう。日本の巨大機関投資家が一斉に円売りをするのだが、長期間持続するものではない。また雰囲気が変わってくると円売りを中止したり、逆に売りだすので期待しすぎてはいけない。彼らの思惑通りに相場が動くならば240円から75円の円高はなかった筈である。やはり貿易収支動向を見極めてポジションをとっていきたい。

 今週の日本は4Q・GDP、日銀政策決定会合、貿易統計という重要イベントが3つある。貿易収支が相場を決めるのだが、後述するように
日銀や財務省の金融緩和や円安への考えに変化があるような報道もある。おそらく経済界の一部から円安継続への不満も出て役所も少しは考慮しているのであろう。日銀は今回は政策現状維持だろうが、追加緩和や為替相場への黒田総裁の発言も注視したい。4Q・GDPは漸く2期連続マイナス成長から抜け出せそうな予想となっている。

 米国はFOMC議事録の発表がある。懸念の雇用が内容も改善しており、年半ばの利上げ論も地区連銀総裁からも高まっている。ただCPIが1%割れとなっていることもあり、それを生み出している原油価格の動きが注目されよう。企業決算は良好だが4Q・GDPの減速、他の指標もマチマチであり、貿易赤字の拡大もあり、ドルが一方向の上昇することはないだろう。

 ロシア・ウクライナ停戦合意やEU財務相会議でのギリシャ問題進展への期待感でユーロが買われドルが売られる場面も多い。ロシアやギリシャなどの問題国の株価はかなり強いことは驚くべきことである。
 16日(月)はEU財務相会議でギリシャ問題が議論される。指標ではZEW景況感調査がある。先週の欧州4Q・GDPは予想を上回った。ギリシャ総選挙後はユーロはしっかりしているし、株価も強く、ギリシャ債券が売られても他の欧州周辺国債券が売られていないのは2012年ノギリシャ危機とは違う。もっとも2012年のギリシャ危機も、「崩壊、崩壊」と日本が騒ぎだすようになった時は債券も為替も底であった。
 エコノミストと違って投資家は「機を見るに敏」でなければならない。 
 
英国はBOE議事録、CPI、雇用などの重要指標の発表がある。先週は四半期インフレ報告があった。カーニー中銀総裁は、「インフレは2015年の多くの期間をゼロ近辺で推移」と発言した。報告では「インフレ率が2%の目標超えるのは3年後と予想、2016年の経済成長率はプラス2.9%、2017年はプラス2.7%を予想、インフレ率を2年以内に2%に戻す政策設定へ」といった見解が示されている。年初来ではユーロが売られていることもあり、対価としてポンドが買われしっかりしている。ただボリバン上限を越えて小休止。

 中国は景気減速を示す数字が多いが、「新常態」という高度成長を目指さず中程度の成長を目指すということで大胆な景気刺激策は取られていない。政府の思惑通りの景気減速かもしれない。最近は資金供給をさかんに行っているが金利の低下にはつながっていない。株式市場では信用取引の検査を強化するなどバブルを抑えようともしている。7%成長の国が1%程度の物価上昇であることは驚きである。ただ貿易黒字がさらに膨大となってきたことで米国から批判を浴びる可能性は残っている。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル=1月雇用統計は失業率、新規雇用者ともに予想より悪化した。これまでは景気減速にもかかわらず3カ月連続で予想より改善するポジティブサプライズとなっていた。RBAスティーブンス総裁は、「長期にわたり低成長が続く。政策緩和の効果が従来と比べ薄くなっている可能性がある」と発言した。またRBAは依然豪ドル高懸念を有している。アボット首相は党内不信任案を退けたが、地方選挙では与党の敗戦が続き支持率も低下している。鉄鉱石価格は依然下落している。中国の輸入が減少していることは豪には悪材料だ。
政府RBAともに2014年成長見通し、インフレ見通しを引き下げている。大手企業の人員削減は続き、トヨタやGM、フォードは工場撤退を表明
。財政赤字は景気減速で黒字目標を達成できず。ボリバン下限から反発も20日線に達せず、2月5日-10日の上昇ラインを下抜ける


*NZドル=政策金利はCPIの低下で据え置きが続いている。NZは指標の発表が少ないので暫くは重要指標の発表がない。次の焦点は3月12日の政策金利決定がある。最新のNZ中銀の声明では昨年の利上げ示唆から、利上げも利下げにも柔軟な対応をするに変更。4Q失業率は悪化するも、内容は改善。昨年大きく下落した乳製品価格は下げ止まっている。移民増加で住宅が不足している。4Q・CPIは前年比+0.8%となりインフレターゲット下限の1.0%を下回った。求人広告は増加しており雇用はひっ迫感あり。NZ中銀はNZドル高懸念を有する。豪ドルに同様ボリバン下限から反発、豪ドルと違って20日線を突破したのは、豪より経済指標がCPIを除けば強いからだろう。

*南アランド=4Q・失業率は小幅改善した。南アは原油の輸入国であり原油安は経済にメリット。南ア産出の鉱産物は価格は下がっていない。CPIが低下傾向にあり、タカ派総裁となったが政策金利は据え置かれている。2015年成長率は下方修正されている。最近の問題は電力不足 計画停電もあるだろう。ズマ大統領が訪中し経済協力の深化をはかっている。財政は緊縮気味である。ムーディーズは南ア国債を格下げした。狭いボリバンを何度も往復している。先週は下限から反発。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=1月14日-16日のボリバン下限下抜きから2月11日のボリバン上限上抜きを経て小反落している。2月6日-10日の下降ラインを下抜いた。2月12日-13日の下降ラインがあるがこれはちょっと急なので調整があるかもしれない。1月16日-2月6日の上昇ラインがサポート。
12月8日-2月11日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位よりやや上。5日線は先週金曜に下向く。 週足は先週カブセ的に終わる。1月12日週-2月2日週の上昇ラインがサポート。月足は6連続陽線であったが、1月は陰線で終わった。11月-12月、10月-11月の上昇ラインを下抜いている。8月-9月の上昇ラインがサポート。12月-1月の下降ラインが上値抵抗。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜きそうだ。

*ユーロドル=ギリシャ総選挙後は大きく上げているわけではないが下げ止まっている。12月16日-31日の下降ラインを上抜く。一旦下抜いた1月26日-2月3日の上昇ラインやボリバン上限が上値抵抗。1月26日-2月11日の上昇ラインがサポート。5日線は上向き。ボリバン中位。
週足は6週連続陰線のあとなんとか3週連続陽線。1月12日週-19日週の下降ライン、12月15日週-12月29日週の下降ラインを上抜く。まだ週のボリバンの下位。月足は7連続陰線となった。今月は僅かに陽線でスタート。年足は昨年12年-13年の上昇ラインを下抜いてから弱い。

*ユーロ円=ギリシャの選挙を終えてからはジリ高。1月26日のボリバン下限下抜きより上限近くへ反発。先週後半2日間は陰線だがまだ5日線は上向き。2月10日-11日の上昇ラインを下抜いている。1月26日-2月5日の上昇ラインがサポート。12月29日-12月30日の下降ラインを上抜いた。週足は12月8日週のボリバン上限上抜きから下落し下限に達し反発。4週連続陰線の後は3連続陽線。12月29日週-1月5日週の下降ラインを上抜く。月足は3カ月連続陽線でボリバン上限へ達した後、10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。ボリバン下限に近い。年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。

5.当局・円無常・需給「日銀の追加緩和後退観測」

 2月12日には日銀内部で一段の追加緩和は国内経済にとって逆効果になるとの声があがっているという一部報道がドル円の売りのきっかけとなった。原油安により消費者物価だけはさえない動きとなる可能性が高いが、日銀内では、ここで追加緩和を行えば、さらなる円安を引き起こし、回復しつつある消費マインドに水を差すなど悪影響の方が大きい、との声が上がり始めているとのこと。日銀幹部の一部で、為替相場に対する考え方に変化が生じている可能性もあるという観測らしい。

 
6.ID為替「財務省が大臣の円安発言削除」

 1月20日の閣議後会見で、麻生財務相は原油価格の下落についての記者からの質問に、「金利安、円安、原油安は基本的に日本のように資源を輸入している国にとって、原油安は極めて大きな影響、商売する上で金利安も極めて大きな影響だし、輸出を考えても円安はいいこと、基本的にはいいこと」と発言していた。しかし概要では、「金利安、原油安」とのみ表記され、円安が2カ所とも削除されている。
財務省広報室は大臣などの記者会見については、その概要をホームページに掲載しており、その際に正確性などの観点から、適宜、実際の発言を一部修正して掲載している、と説明している(ブルームバーグ)。

 
7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」

 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「赤灯台」

 明治29年に完成し100年を超える長い間、横浜港内の安全を守り続けている。円相場よりは少し歴史は短い。明治29年完成。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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