野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

予想通り円高株安でスタート、昨年もそうだったが今年は少し違う

1/15(月)「予想通り円高株安でスタート、昨年もそうだったが今年は少し違う」

 今朝は年初来のドル円の下落が一服。昨日はボリバン下限下抜きの下ヒゲで終わり、本日はゴトビで輸入の買いが入った。ECBの債券購入計画に対し、EU司法裁判所が合法としたこと、原油が反発したこともリスク選好となり米小売売上悪化でのドル円の下げを取り戻している。ドル円はボリンジャーバンドの上限・下限を行ったり来たりする。バンドの上抜き、下抜きは逆張りも可である。

さて2015年は円安株高の予想が多いようだが、やや上昇のリズムは鈍っている。ドル円、日経平均、NYダウの直近の月足上昇ライン、年足上昇ラインを下抜いたり、下抜けそうだからだ。
そのようなテクニカルから、まだ2015年は始まったばかりだが、ここ2年の世界的なリスク選好の流れに変化の兆しが出ているのではないかと思う様になっている。今年はここまで円全面高である。ただドルは昨年のように全面高ではない。米ドル欧州通貨には強いが、資源通貨には弱くなる場面も見かけられる。また世界の主要株価も今年はここまでマイナス圏となっている。昨年同様に1月は円高株安だが、今年は前回までも述べたようにテクニカルと需給(日本の貿易赤字縮小)でやや違う展開となっている。2四半期連続でGDPマイナス成長でリスク選好の勢いのなくなった円は買い戻されている。

 米ドルがやや伸び悩んでいるのは、米国12月雇用統計で平均時給が前月比で0.2%減の24.57ドルと、比較可能な06年以降で最大の落ち込みとなったことがある。また原油価格下落もあってインフレの上昇も見込めず、多くの地区連銀総裁が「利上げを急がず」の発言をするようになった。米国長期金利も昨年同様低下傾向にある。昨日の小売売上も悪化したが年末から冴えない指標も多い。

 米国利上げ観測が後退すると、相対的に高い資源国通貨の買い戻しが入り、米ドルは下落しよう。ただロシアの景気減速、ギリシャの政局問題があるユ-ロに対してはまだ上昇している。22日のECB理事会、25日のギリシャ総選挙は注目したい。
 
 欧州はファンダメンタルズはまだ低調である。自らとったとはいえロシアへの経済制裁への打撃が独を中心に大きい。ギリシャ政局は経済的にはロシアより軽微だろうが欧州へのセンチメントを弱くしている。膨大な貿易黒字でユーロ下落のスピードを弱めていることはある。ギリシャ総選挙で野党勝利となった場合では野党党首はユーロ圏離脱は表明していないが、債務条件の改善交渉は示唆しており、正常な状態へ戻るには長い時間を要するだろう。

 そのユーロより弱いのが英ポンドである。先週は11月鉱工業生産が弱かったことに加え、昨年12月は製造業、建設業、サービス業のいずれのPMIも弱くなった。また5月の総選挙で保守党が勝利した場合にEU離脱問題への国民投票が行われる可能性があることも影を落としている。英国への移民問題の不満からのEU離脱は経済的な打撃となろう。
 
 さて中国だが、経済成長は減速と言われながらどの国も追いつけない7%程度が2015年の予想である。中国貿易に頼る国は多い。12月CPIは1.5%と低く追加金融緩和期待が膨らみ株価は底堅い。2014年の上海総合指数は52%上昇した(15年の年初はここまで若干の下落)。さらに中国政府の自由貿易区の拡大、シルクロード基金の設立、ASEANとの結びつきを強める「一帯一路」政策などの財政支出が功を奏している。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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