野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

原油安と日本、ドル円週足新値8手で売られる、ユーロドル月足下降ライン上抜けか

    12/15(月)「原油安と日本、ドル円週足新値8手で売られる、ユーロドル月足下降ライン上抜けか」

輸入平成鉱物性うち貿易輸出輸入
兆円 燃料原油収支  
2000年12年85115241
2001年13年9574942
2002年14年85105242
2003年15年95105544
2004年16年116126149
2005年17年15996657
2006年18年191287567
2007年19年2013118473
2008年20年281628179
2009年21年14835451
2010年22年17976761
2011年23年2211-36668
2012年24年2412-76471
2013年25年2714-117081
2014年26年     
2015年27年     
       
       
14年上半期 147   

総括「原油安と日本、ギリシャ、FOMC、日銀政策決定会合など」 
その他通貨「原油安で資源国通貨弱い」
テクニカル「ドル円週足新値8手で売られる、ユーロドル月足下降ライン上抜けか、主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「ヘッジ売り、決済増やし、キャッシュ比率高める」
ID為替「製造業が海外移転する理由の変遷」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「横浜海上散歩」

ドル円=115-120 、ユーロ円=145-150 、ユーロドル=1.22-1.27

日経インデックス12月12日東京引け12月5日からの変化(2008年=100)円90.6強し、ドル112.6強し、ユーロ99.6強し、ドルインデックスINNYBOT88.34弱し、CRB243.75弱し、原油57.81弱し、金1222.5強し、DOW17280.83弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け146.24弱し、IMM円投機筋12月9日 円-104136(前週比+7024)、ユーロ-136912(前週比+22367)

1.(今週の予定) 

15(月) 日銀短観 トルコ 失業率 米 NY連銀製造業景気指数 鉱工業生産 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
16(火)  RBA議事録 中 HSBC製造業PMI・速報 スウェーデン中銀政策金利 英 生産者物価指数 消費者物価指数 独 ZEW景況感調査 ユーロ圏 ZEW景況感調査 貿易収支 米 建設許可件数 米住宅着工件数
17(水)日 貿易統計 資金循環統計 英 雇用統計 BOE議事録 米 消費者物価指数 FOMC政策金利
18(木)NZ GDP 中 主要70都市住宅価格 スイス 貿易収支 香港 失業率 独 IFO景況指数 英 小売売上 米 新規失業保険申請件数 フィラデルフィア連銀景況指数
19(金) 日銀金融政策決定会合 マネタリーベース 独 生産者物価指数 ノルウェー 失業率 加 小売売上 消費者物価指数
     メキシコ中銀政策金利

(来週の予定)

22(月)米 中古住宅販売件数 ユーロ圏 消費者信頼感・速報
23(火) 東京休場(天皇誕生日) 仏 GDP・確報値 生産者物価指数 香港 消費者物価指数 英 GDP・確報値 加 GDP 米GDP・確報
 耐久財受注 住宅価格指数 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値 PCEデフレーター 個人支出 個人所得 新築住宅販売件数
 リッチモンド連銀製造業指数
24(水)  香港、フランクフルト休場(クリスマスイブ)トルコ政策金利 米 新規失業保険申請件数
25(木) ウェリントン、シドニー、香港、ロンドン、フランクフルト、パリ、チューリッヒ、南ア、トロント、NY休場(クリスマスデー)
26(金)日 失業率 消費者物価指数 鉱工業生産・速報 ウェリントン、シドニー、ロンドン、トロント休場(ボクシングデー)
香港、フランクフルト、パリ休場(クリスマスホリデー) チューリッヒ休場(聖ステファノの日) 南ア休場 (善意の日)

2.総括 主要通貨「原油安と日本、ギリシャ、FOMC、日銀政策決定会合など」
 
 衆院選挙では自民公明与党が圧勝した。得票数を見ていると各小選挙区で自民党が過半数を得ているわけではない。野党絶望でもない。ただアベノミクスが議席数では国民の信任を受けたということで、政府はこれまでの経済政策を踏襲するだろう。当初は株高、円安が進むかもしれないが、冷静に見ると、2Q、3Qとマイナス成長が続いていることもあり、株高がそのまま進むとは思えない。4Q内閣府・財務省の法人企業景気予測調査では前回より景況感が悪化した。本日の日銀短観も同様の内容となろう。株高が進まないと円相場も円高に振れることがある。

 貿易収支は今年も昨年より赤字が拡大しそうなので円安要因であるが、10月は輸出が伸び始めたこと、また原油安の影響も少しずつ輸入額を減額させることとなる。原油の輸入は長期的な契約もあり、現在の価格が下落しても即座に輸入額が減少するわけでもない。時間が必要だ。ただ貿易赤字が黒字に転換するほどの下落となれば、円相場も円安からの反転の可能性もある。
現在の日本の鉱物性燃料の輸入額と原油輸入額を表にまとめてみた。100ドルから60ドルへと価格が下落すれば、机上の計算では赤字がなくなることとなる。再び貿易黒字となればアベノミクスや金融緩和でも一辺倒の円安とはならない。

 今週は日本の11月貿易統計の発表もある。輸出入の増減、品目別のチェックも行いたい。日銀政策決定会合もあるが、やはり原油価格の下落がインフレ上昇を抑えるということが議論されよう。

 さて先週末のNYは大幅株下げとなった。原油株主導での下落である。FOMCがあるが、最近の雇用統計は平均賃金も上昇し、低金利を「相当な期間」を維持する文言が削除されてもいいが、全体的な物価の落ち着きに原油安が加わると、削除を急ぐ必要もないだろう。先週金曜は米株下げにもかからずドル円が上昇したのは、株価の損失補てんのためのドル買いも出ているのだろう。

 ユーロはギリシャの大統領選挙とそれに続く可能性のある総選挙での与党の弱体化、野党の勢力が増せば債務問題に冷水が浴びせられる。ただこのような混乱は過去にも何度もあり乗り越えてきているし、ユーロも売られていない。パニックにならないようにしたい。その他欧州はZEW景況感指数、独IFO景況指数の発表がある。
 
 中国景気は減速しているが、中国政府にとっては想定内のことだろう。先週は一時株価が当局の担保規制強化で急落し、資源国通貨を下落させたが、中国株自体はその後回復し、年初来でも38%高となっており、世界主要株価の上昇率ではトップである。積極的な財政政策、景気刺激策、大胆な金融緩和は行わないが、小出しの政策は継続されており株価には好影響を与えている。

3.その他通貨「資源国通貨」

 12月に入ってからは資源通貨が弱い。豪ドル円が-3.08%、NZドル円が-0.82%、ランド円が-4.57%と下落している。原油価格の下落、それに伴う他の資源価格の下落が影響している。資源といっても農産物が中心のNZドルはその下げが小さいが、乳製品価格は年初来50%下落しているので、NZ当局としては、まだ下げたいところであろう。

*豪ドル=鉱山ブームのピークが過ぎ、雇用もまだ不安定、インフレが落ち着いており、民間調査機関からは利下げ予想も出ている。ただRBAは現状の金融政策が適切としている(RBAは政策金利を16カ月連続据え置き)。またRBAは豪ドルは最近下落しているが歴史的にはまだ高いとしている。RBA総裁は対ドルで0.75米ドルが望ましいとしている。11月雇用統計は改善したが、パートの伸びが大きく、正規雇用は伸び悩んでいる。鉄鉱石価格の下落は続くが中国向け輸出は伸びている。政府は2014年成長見通しを引き下げているが、2-3%の成長を見込んでいる。RBAは日銀の金融緩和は豪への資金流入、豪ドルの上昇を招くとした。住宅投資はまだ過熱気味である
大手企業の人員削減は続き、トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明している。財政赤字は増加で黒字目標を達成できないが、現状では格付けは最上級で維持されている。

*NZドルは今週3Q・GDPの発表がある。中銀は住宅価格を抑えるために利上げを示唆している。乳製品、原油価格の低下でインフレも低下
しているが、雇用はひっ迫感がある。NZ中銀はNZドル高懸念を有する。来年の財政黒字化は難しい(乳製品下落、世界的な低インフレで)。中国からの投資も堅調、移民の流入も続く。8月はNZ売り介入を行ったが9月以降は商業ベースの小額にとどまっている。

*南アランドは3Q経常赤字が拡大し下落している。また電力不足があり、計画停電が予定されている。CPIはここ3カ月インフレターゲット内に落ち着いている。原油価格急落による資源国通貨の下落が南アにも及んでいる。10月小売売上は回復。ズマ大統領が訪中し経済協力の深化をはかっている。3Q・GDPは漸く長期鉱山スト終了でやや持ち直した。財政は緊縮的であり、新中銀総裁はタカ派である。ムーディーズは南ア国債を格下げした。14年成長見通しは下方修正されている。

4.テクニカル「ドル円週足新値8手で売られる、ユーロドル月足下降ライン上抜けか、主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=12月8日(月)にカブセ線が出て、11月27日-28日の上昇ラインを下抜いた。10月15日-28日の上昇ラインがサポート。12月8日-9日の下降ラインに沿っている。ボリバン中位。5日線下向き。週足は7週連続陽線。「新値八手は利食い」との言い伝えもあるが、先週は下落した。11月3日週-10日週の上昇ラインは下抜いた。10月20日週-27日週、10月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。週のボリバン上限から反落。月足は5カ月連続陽線。月のボリバンの上限はまだ越えている。10月の長い下ヒゲが11月の上昇を生んだ。今月は最初上昇するも先週は寄り引き同時に。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿っている。

*ユーロドル=12月4日-5日の下降ラインを上抜けた。さらに11月19日-21日の下降ラインも上抜けた。12月8日-9日の上昇ラインに沿っている。ボリバン下限で膠着した後に上放れた。ボリバン中位、5日線上向き、一目の雲の下。週足は10月27日-11月3日週の下降ラインは上抜いたが、10月20日-27日の上昇ラインは上抜けず、先週も抵抗した。11月3日週-10日週の上昇ラインを下抜いたまま。月足は5カ月連続陰線。今月は最初下げたが寄り引き同時まで戻している。月のボリバン下限を下抜いたが戻してきた。7月-8月の下降ラインを12月上抜けるかがポイント。年足は12年-13年の上昇ラインを下抜いている。

*ユーロ円=小競り合い。11月24日-12月3日の上昇ラインは下抜いたが、12月8日-9日の下降ラインは上抜いて今週となる。10月16日-23日の上昇ラインがサポート。狭いボリバンの中位にある。狭すぎるので拡大していくだろう。5日線は下向き。12月11日-12日の上昇ラインを維持できるか。週足は11月3日週-10日週の上昇ラインを下抜く。10月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。月足は3カ月連続陽線でボリバン上限へ。今月は寄り引き同時。年足は08年-10年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿う。

5.当局・円無常・需給「ヘッジ売り、決済増やし、キャッシュ比率高める」

  既に長期円売りポジションを3割程度、ヘッジ売りをしているとお伝えしたが、先週は10年来保有しているFXの円売りポジション(豪、NZ、南アランド)、最近保有していたトルコ、人民元も決済した。外債はそのままmだが、ドル円でヘッジ売り、他の外債はヘッジ売り検討中である。日本株や外株はそのままであるが、これもヘッジ検討中である。

 きっかけは年初来の原油下落と最近のOPEC生産維持による原油のさらなる下落で上述した通りである。

6.ID為替「製造業が海外移転する理由の変遷」

・プラザ合意前は日本の貿易黒字が激増し、米国では日本の黒字批判が高まった。輸出ではなく現地生産が始まった
・プラザ合意以降の急激な円高で製造業は海外へ移転
・2000年前後からは日本の高い人件費や税金を避けるために海外へ移転

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「横浜海上散歩」

①ベイブリッジ方面、②米軍基地に停泊する貨物船、③みなとみらい方面

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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