野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

晩秋の急な円安達成。穏やかな冬の円安

     12/1(月)「晩秋の急な円安達成。穏やかな冬の円安へ」

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総括「晩秋の急な円安達成。穏やかな冬の円安へ」 
その他通貨「原油など資源価格が下落で対ドルでは弱い資源国通貨、ただ円がさらに弱く対円ではこじっかり」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「GPIFも収益増、円安株高債券高」
ID為替「11月初旬は再び貿易赤字拡」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「線路・道路は続くよ、どこまでも」

ドル円=116-121、ユーロ円=145-150、ユーロドル=1.22-1.27

日経インデックス11月28日東京引け11月21日からの変化(2008年=100)円90.強し、ドル110.1強し、ユーロ97.2強し、ドルインデックスINNYBOT88.23弱し、CRB254.37弱し、原油66.15弱し、金1167.38弱し、DOW17828.24強し、日経平均ドルベ-ス東京引け147.40強し、IMM円投機筋11月18日 円-92454(前週比-9891)、ユーロ-168730(前週比-4837)

1.(今週の予定) 

1(月)日 法人企業統計調査、中 製造業PMI HSBC製造業PMI、スイス SVME購買部PMI、英 製造業PMI、米 ISM製造業景況指数
2(火)日 マネタリーベース 豪 住宅着工、経常収支 RBA政策金利、英 建設業PMI ユーロ圏 PPI、米 建設支出
3(水)豪 GDP、中 HSBCサービス業PMI、 非製造業PMI、スイス GDP 英 サービス業PMI ユーロ圏 小売売上 GDP改定値 米 ADP雇用統計 非農業部門労働生産性・改定値 カナダ中銀 政策金利 米 ISM非製造業景況指数 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
4(木)豪 小売売上 貿易収支 BOE政策金利、米 チャレンジャー社人員削減数  ECB政策金利 米 新規失業保険申請件数
5(金)日 景気先行指数 独 製造業新規受注 加 貿易収支 雇用統計 米 雇用統計 貿易収支 製造業新規受注

(来週の予定)

8(月)日 国際収支 中 貿易収支 独 鉱工業生産 スイス 小売売上 消費者物価指数 加 住宅着工 米 労働市場情勢指数
9(火)スイス 失業率 独 国際収支 英 鉱工業生産 メキシコ 消費者物価指数
10(水)中 消費者物価指数 南ア 消費者物価指数 トルコ GDP ノルウェー 消費者物価指数 英 貿易収支 
11(木)NZ中銀政策金利、日 機械受注 豪 雇用統計 独 消費者物価指数・確報 仏 消費者物価指数 スイス中銀 政策金利 スウ  ェーデン消費者物価指数 南ア 生産者物価指数 米 小売売上 新規失業保険申請件数
12(金)中 小売売上 鉱工業生産 ユーロ圏 鉱工業生産 米 生産者物価指数 ミシガン大消費者信頼感指数 

2.総括 主要通貨「晩秋の急な円安達成。穏やかな冬の円安へ」

 今朝は豪ドルが売られた。NZドルも連れ安。スイスで金保有を20%に増やすことを義務付ける法案が国民投票で否決され、産金国である豪の豪ドルが売られた。ただ同じ産金国の南アはそれほど売られていない。金産出国の1位は中国、2位は米国である。また豪ビクトリア州で、労働党が保守連合を倒し政権交代を成し遂げたことも影響している。

 さて円は想定通り、「晩秋の円安」を今年も達成した。12月は11月ほどの円安になる傾向はない。ドル円の12月は過去マチマチの動き。また12月第一週は、上げ下げあっても週を通じては大きく動かないのがここ5年の動きである。
 日本の注目は衆院選挙である。アベノミクス信任投票となるが基本的には貿易赤字が続く限り中長期的な円安トレンドは変わらないが、短期的には与党の議席獲得数で少々動くのだろう。絶対安定多数を取ることが出来るのか、あるいは過半数をとることが出来るのか。また本日の法人企業統計の設備投資の伸びにも注目したい。

 米国は今週は雇用統計を軸にベージュブックやISM製造業・非製造業景況指数などの発表がある。非農業部門雇用者数は11月の新規失業保険申請者数がやや増加しているのが気がかりである。米株価は長期金利の低下、原油価格の下落があり、先週は3Q・GDPが上方修正されたが他の指標(住宅、ミシガン指数、シカゴPMIなど)に力強さは見られず大きくは伸びなかった。原油価格の下落や他の資源価格の下落で米ドルは資源通貨には強いが、ユーロ圏の指標で独IFO指数など若干良い兆候を示すものがあり対ユーロでは下落している。

 ユ-ロ圏では今週は政策金利の決定がある。ドラギ総裁は量的緩和を示唆したが、今回は様子見で現状維持となるだろう。経済指標では
独の3Q・GDPがリセッションを免れたこと、ZEW景況感指数、独IFOが改善したことで若干だがユーロが戻している。ただ低インフレ状態は続いている。英国も政策金利決定があり、インフレ懸念が強まっているもまだ利上げをするほどの景況感の強さはなく現状維持となろう。

 中国は利下げや香港-上海株式相互乗り入れがあり、上海株価指数は力強く、年初来20%以上の上昇を示している。経済成長よりもまずは構造改革を進める習国家主席だが、小出しの規制緩和などは続いている。利下げに踏み切ったのは小売り、工業生産、製造業PMIが弱かったことと低インフレが続いているからだろう。来年の政府成長率見通しは今月の中央工作会議で決定されると見られている。

ブリスベーンG-20では、G20全体のGDPの水準を2018年までに2%以上引き上げるための「ブリスベーン行動計画」が発表された。
前回G-20も同じ計画があった。これを受けて、もちろん自国の都合もあるが、日銀の追加緩和、ECBの量的緩和、中国の利下げがあり、利上げの一番手にある米国や英国の金融政策の方向転換がゆっくりと進むものと思われる。

3.その他通貨「原油など資源価格が下落で対ドルでは弱い資源国通貨、ただ円がさらに弱く対円ではこじっかり」

*豪ドル=今後の金融政策への見方はマチマチで、資源産業の低迷から抜け出せずさらなる利下げへ向かう見方と、長期間続いている金融緩和で住宅投資が過熱し2015年後半に利上げの可能性が出てくるという見方がある。ただ年初来40%の鉄鉱石の下落、またLNG下落を誘導する原油価格の下落、今朝の金投資に関するスイス国民投票の否決での金の下落という売り材料は続いている。その中でも小売や設備投資は上向いているので今週の政策金利決定会会合では現状維持と見られている。インフレは落ち着いている。また今週は3Q・GDPの発表にも注目したい。

*NZドル=上述の豪ドルが弱含むことで対価としてNZドルが買われる場面も見られる。また最近はNZ中銀のNZドル売り介入も行われていないのも下げ渋る要因である。ただインフレは低下傾向にあるので政策金利は暫く維持されるだろう。小売、雇用、NBNZ企業信頼感、住宅などは強い。中国からの投資は堅調、移民増加が景気を押し上げている。来年の財政黒字化は難しい(乳製品下落、世界的な低インフレで)。中銀は常にNZドルの下落を望んでいる。

*南アランド=3Q・GDPは長期的な鉱山ストが終了したことも前期より回復した。またCPIは9月、10月と連続でインフレターゲットの6.0%&を下回り全体的には以前より良い状況となっている。財政は緊縮であり、新中銀総裁はタカ派で急成長となるような政策はとられないだろう。南アランドは、今年は例年に比べ堅調で主要9通貨の4位に位置している。ただムーディーズなどは成長見通し下方修正もあり南ア国債を格下げしている。世界中が低金利の中で南アも低下しているとはいえ6%台の国債には魅力があるようで海外からの資金流入が経常赤字で下でも南アランドを支えている。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=11月20日(木)に上ヒゲを出してからは伸びなかったが、11月25日-26日の下降ラインを上抜いて週末上昇した。ただ年初来高値の118.96は上抜けず。10月28日-29日、10月15日-28日の上昇ラインがサポート。ボリバン上位、上限まではまだ若干余地がある。現在の上限は119.48。5日線は先週末に上向く。週足は6週連続陽線。11月3日週-10日週、10月20日週-27日週、10月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。ボリバン上限に沿う。月足は5カ月連続陽線。月のボリバンの上限は越えている。10月の長い下ヒゲが11月の上昇を生んだ。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿っている。

*ユーロドル=下げ止まり鍋底のような形となっていたが、11月18日-19日の下降ラインを下抜け、ボリバン下限近くに下落して漸く反発いた。11月24日-25日の上昇ラインに沿って上昇も11月19日-21日の下降ラインに抵抗され下落。狭いボリバンの中位より若干下に位置している。5日線は上向き。週足は10月27日-11月3日週の下降ラインは上抜いたが、10月20日-27日の上昇ラインは上抜けず、先週は再び陰線となった。11月3日週-10日週の上昇ラインを下抜くが先週は陽線。月足は5カ月連続陰線。11月は一時陽転したが陰線に転じた。月のボリバン下限を下抜いた。5月のボリバン上限からの下落は終わらなかった。ただ7月-8月の下降ラインを12月上抜くかがポイント。年足は12年-13年の上昇ラインを下抜いている。

*ユーロ円=ドル円同様に11月20日に上ヒゲを残し、11月18日-19日の上昇ラインを下抜いて下落した。11月11日-13日の上昇ラインも下抜いた。10月23日-30日、10月16日-23日の上昇ラインがサポート。11月24日-26日の上昇ラインは下抜いて今週の上値抵抗となる。まだボリバン上位。5日線はまだ上向く。週足は5連続陽線で週のボリバン上限を超えていたが先々週はほぼ寄り引き同時、上ヒゲも長くなった。一旦下押すも11月3日週-10日週の上昇ラインは維持。10月20日週-27日週、10月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。月足は3カ月連続陽線でボリバン上限へ。年足は08年-10年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿う。

5.当局・円無常・需給「GPIFも収益増、円安株高債券高」

 GPIFの3Qの運用実績は、国内の株式市場で株価が堅調に推移したことなどから、およそ3兆6000億円の黒字となり、運用する積立金の総額は130兆円を超えた。積立金の市場運用の収益は3兆6223億円、率にすると2.87%の黒字。
内訳は、国内債券が3152億円、国内株式が1兆2892億円、外国債券が8108億円、外国株式が1兆1779億円の黒字になった。これにより、運用する積立金の総額は130兆8846億円になった。

6.ID為替「11月初旬は再び貿易赤字拡大」

 前回は10月貿易収支で前年同月と比べ約3900億円赤字が縮小したこと、輸出の伸びが輸入を7%近く上回ったことを書いたが、11月初旬は再び赤字額が前年同期比、拡大した。輸出が5.4%縮小、輸入が8.4%拡大し、赤字額は4929億円となり、前年同期比の2234億円の赤字から拡大した。

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大c 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「線路・道路は続くよ、どこまでも」

 ①②東名と横羽線を結ぶ道路工事、③東横線が新横浜と直結し、相鉄線へ

 あったら便利になるだろうが、なくても不自由は感じない。政府はお金がないというが、こういう工事を見ているとお金が有り余っている気がする。また株式時価総額と対外純資産で軽く300兆円の資産が増加し、そのうち政府関連部門の資産増も大きい。そういうお金を年金などに回せばいいと思うが、実際は回さず、消費増税だけにこだわり結局は景気を悪化させてしまっている。

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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