野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

貿易収支を見ていれば相場は間違えない理由

「貿易為替は全体の3,4割あるので、これを掴めば為替は間違えない」

貿易収支を見ていれば相場は間違えない理由」
「金利、トピック、事件、そアベノミクス、他の大騒ぎの材料はあまり関係がない」

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*貿易収支に関わる為替取引の割合は数%で貿易を追っても意味がないという学者もいるがとんでもない。

 出来高に為替変動に関係のなスワップが7割も入っているからで、実際に貿易収支の割合は3割以上である。この「以上」という意味も重要で5割が実質かもしれない。銀行の為替のディーリングルームにいれば4,5割が実感ではないだろうか


*日本の貿易は年間輸出が70兆円、輸入は80兆円、合計で150兆円、約1.5兆ドルである
  1日では約63億ドルの貿易に関わる為替取引が出る

*東京市場の外為取引のうち、1日の出来高は1989億ドルとなっている。このうち顧客取引は二重計上となるのでそれを除くと1371億ドルとなる。

この時点で全体と貿易取引の割合を比較すると、それぞれ3.2%、4.7%となり「貿易為替では為替はわからない、為替は投機に支配されている」となる。 ただ銀行のディーリングルームには投機筋だらけではけっしてない。むしろ探すのが大変なくらい少ない。

*出来高1371億ドルのうちスワップが1012億ドルで、これは為替の変動とはまったく関係がない。したがって為替に関係する取引は313億ドルとなる。これで63/313億となり、貿易に占める割合は20.1%となる。

*通貨別にはインターバンクでの取引、実際の貿易取引はドル(円)が6割、貿易ではドル(円)の出来高6.5割であるので 割合は42/187となり22.5%となる。

*ここまででも実際の貿易収支の占める割合が3,4%から20%以上に増大した。ただこれはまだ実感と比べると少ない気がする。

*銀行では例えばA銀行にT自動車が1千万ドル売ってくると、インターバンク市場でカバーしB銀行に1千万ドル、あるいはそれより少ない金額を売る。B銀行はさらにC銀行に全部、一部を売るかもしれない。これも投機と言えばそれまでだが、正確にはT自動車の1千万ドルの流れで出た同質のものである。投機ではなく、実需のキャッチボールである。それがインターバンク出来高の水増しとなる。もちろん、輸出為替と輸入為替が同時にマリーするケースもあるがそれは稀である。


*したがって貿易取引のインターバンク市場に占める割合は20%以上、50%にはいかないだろうが305から40%はあるだろう。

 シェアーが30%もあれば、相場の流れをつくることが出来る。他の顧客玉は生保、証券、買収などの資本玉である。投機筋の取引は少ない。ヘッジファンドも参加してくるが、それほど頻繁にでてくるわけでもない。やはり相場が上がろうが、下がろうが、コンスタントに出てくるのは貿易為替である。投機筋のように、相場が自分の思惑と違った方向にいけば静かになって取引を手控えることはない。

 相場が投機筋で支配されているというのは、まったくの空想である。支配しているのは貿易と一部資本(中長期的な)である。


*事実、日本は明治から戦争までの貿易赤字時代は1円から4円への4倍の円安、戦後は貿易黒字なので360円から75円までの円高、東日本大震災をきっかけに貿易赤字となってからは円安が続く。今後も赤字が続く限り円安となる。どこかで止まる値ごろ感はない。赤字なら円安がどこまでも続く。黒字になれば円高に転じる。アベノミクスや金利動向とは関係しない。
 値ごろ感なら円高時代でも200円で止まっていた筈だ。値ごろ感はない、実需のギャップだけが相場を決める。

*米国は貿易赤字なので長期のドル安が続いてる。ドイツは膨大な貿易黒字でマルク高、ユーロになっても、全体で黒字なので、やはりユーロ高で、ユーロ安は一気にはいかない。

*貿易黒字時代はつっこんでドルを売っても、戻り売りでも、ずっと持っていれば儲かった。貿易赤字時代は逆である。

*川内原発の再稼働が決定したが、すべてが稼働して、燃料輸入コストが下がればまた貿易黒字になる可能性はあるが、為替の問題ではなく、日本のコスト高でなかなか海外へ行った企業は戻ってこないので、輸出が大きく増えることはないだろう

*中国はかつての日本の貿易黒字以上に巨大になっているので、もっと人民元高になる筈だ。ただ中国も日本の円高デフレを見ているので 徐々に徐々にしか元高を許容していない。

(*注 米国は実需のない市場で、いわゆる投機筋が占めるが、彼らは大きくても、小さくても 売ったら買う、買ったら売るので、中長期的な相場とは関係がない。別に米国がなにをしようと、ドル円相場は結局、日本の実需のギャップに沿った動きとなる

**細かい日々のデイトレはアクセクやりましょう。私もやっています。でもそれを持ち越していくとなると貿易為替と季節のリーズ&ラグスが参考になります**

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 P.S.
金利部分は相場形成よりも収益に関係する要素で長期になればなるほど影響が大きくなるでしょう。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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