野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

真夏から円安の晩秋へ

     8/25(月)「真夏から円安の晩秋へ」 

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総括「今年のここまでの通貨番付とその動き。1位から5位」 
その他通貨「
今年のここまでの通貨番付とその動き。6位から9位
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「」
ID為替「生活が低下」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「山手の夏を散歩」

ドル円=101-106、ユーロ円=135-140、ユーロドル=1.30-1.35

日経インデックス8月22日東京引け8月15日からの変化(2008年=100)円98.5弱し、ドル104.3強し、ユーロ95.5弱し、ドルインデックスINNYBOT82.31強し、CRB288.67弱し、原油93.65弱し、金1280.2弱し、DOW17001.22強し、日経平均ドルベ-ス東京引け149.85強し、IMM円投機筋8月19日 円-87271(前週比-6174)、ユーロ-138825(前週比-12808)
  
1.(今週の予定)  

25(月) ロンドン休場(サマー・バンクホリデー) 独 IFO景況指数 香港 貿易収支 米 新築住宅販売件数
26(火)NZ 貿易収支 南ア GDP 米 耐久財受注 住宅価格指数 ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数 リッチモンド連銀製造業指数
27(水)    
28(木)中 工業企業利益 独 雇用統計 香港 小売売上 南ア 生産者物価指数 独 消費者物価指数 米 GDP・改定値 新規失業保険申請件数 中古住宅販売
29(金)日 失業率 消費者物価指数 鉱工業生産 為替平衡操作 NZ 住宅建設許可 仏 生産者物価指数 欧 消費者物価指数 失業率 南ア 貿易収支  加 GDP 米 個人所得 PCEデフレーター シカゴ購買部協会景気指数 ミシガン大消費者信頼感指数・確報値

(来週の予定)

1(月)日法人企業統計調査 中 政府版製造業PMI HSBC製造業PMI改定値 独 GDP改定値 スイス SVME購買部協会景気指数   英  製造業PMI 
2(火)日  マネタリーベース  毎日勤労統計 豪 住宅建設許可件数 経常収支 RBA政策金利 スイス GDP 英 建設業PMI ユーロ圏 生産者物価指数 米 建設支出  ISM製造業景況指数 
3(水)豪 GDP 英 サービス部門PMI ユーロ圏 GDP改定値 小売売上 米  製造業新規受注 カナダ 政策金利 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
4(木)日銀金融政策決定会合、豪 小売売上  貿易収支 独 製造業新規受注  英 政策金利 米 チャレンジャー人員削減数   ECB政策金利  米 ADP雇用統計  貿易収支  新規失業保険申請件数  非農業部門労働生産性・改定値 カナダ 貿易収支  ISM非製造業景況指数 
5(金)日 景気先行指数 独  鉱工業生産  仏 消費者信頼感指数 カナダ 新規雇用者数 失業率 労働生産性指数  米 失業率   非農業部門雇用者数 カナダ Ivey購買部協会指数

2.総括 主要通貨「今年のここまでの通貨番付とその動き。1位から5位」

 今年の主要9通貨番付では8月22日付けで、1位豪ドル(円との差は2.96%)、2位NZドル(0.73%)、3位円、4位ポンド(-1.29%)、5位米ドル(-1.34%)、6位南アランド(-3.0%)、7位スイス(-3.64%)、8位カナダ(-4.28%)、9位ユーロ(-5.0%)となっている。
昨年は1年を通じて円安で対ドル、ユーロ、NZ、スイスなどでは20%以上の円安となっていたので、今年は変動の少ない動きとなっている。 ウクライナ紛争など海外情勢の緊迫、FRB、BOE、ECBなどの金融政策の行方、豪RBA、NZ中銀などの通貨高懸念、日本の消費増税など騒がれるニュースもあったが、せいぜい5%内での動きは、日々の銀行のTTSとTTBの差にすぎないくらい小さなものとなっている。
 この小さな変動ながら、それなりにニュース、需給、ファンダメンタルズ、当局の意向を反映して動いている。

首位争いをしているオセアニアの豪やNZは成長率は、2%から3%台、財政状況も良好、それでも両国ともに財政規律を緩めない。NZは財政黒字化もまもなく達成する。ともに輸出先第一位は中国であり、豪は鉄鉱石、NZは乳製品が主要輸出産品。中国景気の影響を大きく受けるようになっているし、中国からの資本流入は活発であり移民も多い。豪は鉱山ブ-ムのピークが過ぎ、トヨタ始め主要自動車メーカーが生産を中止したこともあり、当局の通貨高懸念は強く、また雇用の不安も出ている。NZは2011年2月の大震災からの復興で強く景気回復してきたが、やや一服、雇用の伸び悩み感もあり年内利上げ観測が後退している。
 両国の中銀ともに通貨高懸念を有し、介入の示唆もしているので、一時的に下落することはあるが、他国比ファンダメンタルズ、財政状況が良好、また金利も高いことで海外からの資金が流入し、通貨もすぐに戻す展開となっている。今年はここまで円より強い両通貨であり、今後もこの基調を大きく変えることはないだろう。また通貨高懸念は対米ドルについてであるので、豪ドルが対円で年初来高値を更新してもRBAからは特にコメントは出ていない。

 3位の円は例年通り上半期は輸出先行の時期なので円高推移しているが、貿易赤字国となったこともあり、その円の上げ幅はいつになく小さい。また2008年以来の7月、8月連続陽線になりそうだ。需給的に円安になりやすい晩秋に繋がっていくだろう。2Q・GDPが1Q比‐6.8%となり消費の大きな落ち込みが見られている。日銀は想定内というが、8%消費増税に加えて便乗値上げも多い。賃上げが追いつかない物価高である。公共事業などで追い込みをしているが、10%への増税を国民に納得させるには追加金融緩和や景気刺激策が必要だろう。小幅だが株安円高では消費者の財布の紐は緩まない。

 4位は英国ポンド。昨年来インフレの上昇と雇用の改善で利上げ観測が出て上昇してきたが、カーニー総裁の賃金の伸び悩みで利上げに否定的な発言が出て7月、8月は上昇を止めていた。しかし最新のBOE議事録では利上げに賛成する委員がでてきたことや、カーニー総裁は先週、一転、「実質賃金が持続的に上がっていくと確信しなければならないが、利上げ実際にそうなることを待つ必要はない」と発言し下げ止まった。いずれ利上げ方向へ向かうだろうが、その前にスコットランドの独立を問う住民投票という波乱要因がある。貿易赤字の国だけに下げ始めると実需の需給も付いてくることからくなる。

5位は米ドル。昨年来、量的緩和の縮小、さらにゼロ金利の解除で米ドルが上昇する見方が多かったが、それほど強くはない。ちょうど番付の真ん中。シェールガス革命での貿易赤字縮小はあるが、まだまだ膨大な貿易赤字がドルの続伸は阻むのだろう。ゼロ金利解除については
地区連銀総裁達は、早めの解除の意見を持つものが多いが、イエレン議長はやはり英国同様に賃金上昇を待ちたいようである。

3.その他通貨「今年のここまでの通貨番付とその動き。6位から9位」

6位は南ア。低成長と高い失業率に対し、インフレターゲットを越える6%台のインフレで金融政策のかじ取りが難しい。また鉱山ストが長引き成長率を抑制してきた。格付けも引き下げられて良い話はないのだが、通貨は意外とこじっかりとしている。一気に利上げに走らず小出しの利上げだけを行う南ア中銀の慎重な政策が好感されて海外からの資金流入が続いている。株価指数も年初来10%以上の上昇を続けている。ただ貿易収支は赤字なので資本の逆流には注意を要する。また南ア政府もエボラ熱の防疫体制を強固なものにしようとしているが、感染があれば一時的であれ通貨の下落を招くだろう。

7位はスイス、最下位のユーロと半ば連動しているので、ここまで弱くなっている。スイス中銀は対ユーロで1.20よりスイスを上昇させない決意があるが、ファンダメンタルズ格差があり、介入うで抑えなければ自然と再び1.20へ近付いてくるだろう。

8位はカナダ、資源国でありながら、低成長と雇用も安定せず売りこまれている。インフレは徐々に上昇してきているが低成長なるがゆえに利上げにいくまでは時間がかかろう。

 9位最下位はユーロである。景気減速、低インフレにウクライナ問題で売りこまれている。5月のドラギ総裁の低インフレ抑制のために何でもやる、との発言以来ユーロは下落している。マイナス金利も導入、一時は30%以上あったギリシャ金利は5%台に、他の南欧金利も2%から3%へ低下、独金利は1%を割り込んでいる。ドラギ総裁はインフレの観点から為替相場も重視している。ただ最下位といえども、この程度の下落幅で留まっているのは膨大な貿易黒字によるものだろう。
 
4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

ドル円=8月8日の長い下ヒゲ相場も8月15日に波高し線が出て一服したが、19日には波高し線の高値102.70を上抜け、7月30日-8月1日の下降ラインを上抜いた。20日の大陽線でボリバン上限を上抜けて上昇速度を緩めているが104.19をつけている。19日-20日、8日-15日などかなり急な上昇ラインがサポート。緩やかな上昇ラインは7月18日-8月8日のライン。5日線上向き、一目の雲のはるか上。
 週足は7月28日週-8月4日週の下降ラインを上抜け大陽線となっている。週のボリバンの上限も大きく上抜いている。7月21日週-8月4日週の上昇ラインや8月4日週-11日週の上昇ラインがサポート。月足は2月-3月の上昇ラインを下抜いたが4月-5月の下降ラインを上抜いた。、またちょっと長いが98年8月と07年6月の下降ラインを上抜けようとトライしている。104.50あたりがポイント。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

*ユーロドル=8月6日から18日のもみ合いを下抜けて下落。8月6日-12日の上昇ラインを下抜いてボリバン下限に沿って下落。8月18日-19日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。7月16日-22日の下降ラインがサポート。週足は3週連続で下ヒゲが長かったがただなかなか陽線になれなかったと前回書いたが、そこを下抜く。週のボリバンの下限を下抜いている。7月14日週-21日週の下降ラインがサポート。5月5日週-6月30日週の下降ラインが上値抵抗。月足はボリバン上限から下落継続。6月の下ヒゲが効かず、7月は下落。13年7月-14年2月の上昇ライン、13年9月-14年2月の上昇ライン、12年7月-13年7月の上昇ラインを下抜く。14年5月-7月の下降ラインが上値抵抗。年足は12年-13年の上昇ラインに沿っているが、そのラインを下抜いている。

*ユーロ円=ドル円同様に8月8日に長い下ヒゲを出し上昇し始め、先週金曜に上ヒゲを出して上昇一服。8月13日-15日の上昇ラインを下抜けることなく上昇。8月21日に8月8日の上ヒゲの高値を上抜く。7月3日-8月1日の下降ラインも上抜く。先週末はボリバン上限に達して反落。19日-20日の下降ラインも下抜いて今週に入る。12日-19日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足はほぼ横ばいが5週続く。ユーロドルが売られても、ドル円も同じように買われているからだろう。5月5日週-6月30日週の下降ラインを上抜いている。週のボリバンの下限から反発。8月4日週は週足でも下ヒゲを残した。月足は2月ー3月の上昇ライン下抜き、まだ4月-5月の下降ラインが上値抵抗。4か月連続陰線で今月はここまで寄り引き同時。年足は08年-10年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿う。たた今年はここまで陰線。

5.当局・円無常・需給「引締め観測、中立、緩和観測、通貨高懸念、通貨懸念」

*引締め観測=米、英、南ア
*中立=豪、NZ、加、日本
*緩和観測=ユーロ圏(スイス)
*通貨高懸念=豪、NZ、ユーロ
*通貨懸念=南ア
 

6.ID為替「生活が低下」

 前回は消費税8%は便乗値上げもあり実質13.7%、10%になれば実質15.8%の消費者負担になると書いたが、それが数字にも表れてきている。内閣府が行った「国民生活に関する世論調査」によると、去年と比べて生活が向上したと感じるかどうか尋ねたところ、「向上している」が6%、「低下している」が20.9%、「同じようなもの」が72.9%。「向上している」と答えた人は、去年の調査より1ポイント余り増えた一方、「低下している」と答えた人も、去年の調査より4ポイント余り増え、6年ぶりに前の年を上回った。

内閣府は「国民の景気回復への実感は高まってきているが、4月の消費税率の引き上げに伴って消費行動が慎重になり、負担感も高まったのではないか」としている。

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大 50―超円高-100―円高
-150-普通円-200―円安-250-超円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白くしく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「山手の夏を散歩」

 暑い。ただ山手に上るには元町中華街の駅からエレベーターとエスカレーターがあるので助かる。上がったところがアメリカ山で外国人墓地に続く。
 
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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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