野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

短期は紛争相場、中期は季節需給で例年通り、ボリバン通り

   8/11(月)「短期は紛争相場、中期は季節需給で例年通り、ボリバン通り」 

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総括「短期は紛争相場、中期は季節需給で例年通り、ボリバン通り」 
その他通貨「豪。NZの問題点、意外に静かな南ア」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「日本で紛争があるの?」
ID為替「本邦7月上中旬の貿易統計」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「仲秋の巨大月餅 無料配布」

ドル円=100-105、ユーロ円=135-140、ユーロドル=1.32-1.37

日経インデックス8月8日東京引け7月25日からの変化(2008年=100)円100.4強し、ドル104.4強し、ユーロ95.9同、ドルインデックスINNYBOT81.4強し、CRB292.43弱し、原油97.65弱し、金1311強し、DOW16553.93強し、日経平均ドルベ-ス東京引け145.36弱し、IMM円投機筋8月5日 円-95399(前週比-22330)、ユーロ-128747(前週比-20672)
  
1.(今週の予定)  

11(月)日 マネーストック 第3次産業活動指数、金融経済月報、消費動向調査 スイス 小売売上 加 住宅着工件数
12(火)日 企業物価指数 独 ZEW景況感調査 ユーロ圏 ZEW景況感調査 米 財政収支
13(水) 日銀議事要旨 日 2Q・GDP・一次速報 中 小売売上、工業生産 固定資産投資 不動産投資 仏 消費者物価指数 英 雇用統計 ユーロ圏 鉱工業生産 BOE四半期インフレレポート 南ア 小売売上 米 小売売上
14(木)日 機械受注 NZ 小売売上 仏GDP・速報値 独GDP・速報値 ユーロ圏 消費者物価指数・速報 ユーロ圏GDP・速報値   米 新規失業保険申請件数
15(金)香港 GDP 英GDP・改定値 米 NY連銀製造業景気指数 生産者物価指数 対米証券投資 鉱工業生産 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

(来週の予定)

18(月)香港 失業率 ユーロ圏 貿易収支 米 NAHB住宅市場指数
19(火)NZ 生産者物価 英 消費者物価指数 生産者物価指数 米 住宅着工 消費者物価指数 建設許可 
20(水)日 通関ベース貿易収支 独 生産者物価指数 南ア 消費者物価指数 BOE議事録 米FOMC議事録(7月29・30日)
21(木)スイス 貿易収支 独 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 ユーロ圏 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報  英 小売売上 香港 消費者物価指数 米 新規失業保険申請件数 フィラデルフィア連銀景況指数 中古住宅販売 ユーロ圏 消費者信頼感・速報
22(金)加 小売売上 消費者物価指数
 
2.総括 主要通貨「短期は紛争相場、中期は季節需給で例年通り、ボリバン通り」

 オバマ大統領のイラク空爆承認でドル円が下落、その後はロシアがウクライナとの国境付近で実施していた軍事演習を終了したことでドル円は戻した。異なる地域の紛争での反応で相場が上下した。ディーラー達はあまり詳細を気にせず、その時のムードで売買する。
 リスク回避での円買いとも言われるが、日経平均は一連の国際情勢の悪化で最も下落している。日本が信頼されているわけではない。ムードでの動きはともかく、需給的にはまだもう少し先行きはまだ円買いが続く季節だが、円高になりやすい上半期もあと1カ月半程度で終わる。その後は再び円ジリ安の展開となろう。またドル円や多くのクロス円はボリバンの上限、下限をきっちり守っている。行き過ぎると反発が速い。

 先週は予想通り、4中銀(RBA、BOE、ECB、BOJ)が政策金利を据え置いた。ECBが大胆な金融緩和策をとっているが今回はその効果を見極めるということもあり、現状維持とした。他の中銀も政策を変更するほどの物価変動はなかったということだろう。また先週は豪の指標が多かった(金利、小売、貿易、雇用)が雇用が悪化した。

 今週は日欧GDP、欧のZEW、中国の小売売上、工業生産、英の雇用とインフレ報告、米の小売、鉱工業生産、ミシガン大景況感指数などを軸に展開する。

 米国は先週もISM非製造業、新規失業保険申請者数が改善した。米国発の株価下落のように見えるが米国株は週間では上昇した。2Q・GDPは予想を大きく上回り、雇用統計はで雇用者数増加が予想を下回ったがまずまずの景気回復が続いている。世界の警察官だけに、各国紛争などでリスクはあるが、米国経済の根幹を揺るがすものではないので、大きなリスク報道があってドルが売られたり、リスク回避する行動にでても一時的なものに終わるだろう。それは昔から変わらないことである。米ドルが長期的に上がるかどうかは、貿易赤字の縮小ペース次第だがそれは大きくは進んでいない。だからこそ米ドルは通貨番付の首位に立たず、中位に甘んじている。

 欧州は長引く景気低迷とウクライナ問題で株価が年初来マイナス圏となっている。まだ日経の下落ほど大きくはないが株価も下落している。マイナス金利や量的緩和の効果がまだ出ていないのだろう。今週のZEW景況感指数や2Q・GDPが注目であるが、いずれも前回よりは悪化する予想となっている。ただ大きく下落しないのは、かつての日本のように貿易黒字が膨大だからだ。

 英国は中銀総裁の賃金上昇が見られないという発言から利上げ観測が後退しジリ安推移が続いている。貿易赤字国であることもあり、実需面からのポンド売りも引かない。先週はユーロより弱かった今週は雇用統計とインフレ報告に注目したい。

 日本は政府・日銀ともに景気回復と順調な物価上昇の判断を継続している。日銀黒田総裁は輸出の弱さに言及したが、7月中旬までの貿易統計では輸出は前年比4.7%伸びている。ただそれでも日経平均が下落、円高が進んでいるのは、フレッシュな政策が出てこないからであり、賃金上昇はあっても消費増税で相殺されてリスク資産投資の勢いがなくなっているのだろう。晩秋に向けて円安が見込まれる時期に向けて、さらに消費増税も計画されていることもあり、積極的な政策が打ち出されるだろう。年金がより株価本位制(GPIF)に向かうなら政策も出していかねばならない。今週は消費増税で減速すると予想される2Q・GDPの発表がある。

 中国の株価は先週世界の株価が下落する中で上昇した。2Q・GDPや製造業PMIの改善があり、また7月貿易収支は輸出に大幅増加で黒字が拡大した。中国の景気回復が顕著になれば、やや停滞している豪、NZなどへも好影響を与えるだろう。今週は小売売上、工業生産 固定資産投資、不動産投資の指標が発表される。

3.その他通貨「豪。NZの問題点、意外に静かな南ア」

 豪の先週は「政策金利、小売、貿易、雇用統計」の発表がある豪週間であった。インフレはターゲットの上限に達しているが、中銀は今後は2-3%で推移という落ち着いた見通しを持っていることもあり予想通り据え置きとなった。不安要因の雇用は新規雇用者数、失業率ともに悪化したことで、豪ドルは下落した。雇用悪化は統計のサンプル集団の変更によるものとの声もあるが表面的な数字で市場は豪ドルを売った。鉱山業の落ち込みを住宅産業の伸びで相殺出来ず、今年の成長率見通しは下方修正され、トヨタ始め米自動車の工場閉鎖は雇用を不安にさせている。一時、94円を割ったが、週末のウクライナ緊張緩和で長い下ヒゲを出して巻き戻している。2Q・GDPの改善や輸出増の中国の外部要因がどれだけ豪ドルを引き上げることが出来るか。RBAは常々豪ドル高懸念を有しているので、最近の豪ドルの下落は歓迎されるだろう。ただ下げたといっても今年の通貨番付ではまだ首位である。

 NZは、消費者物価上昇が落ち着いてきたことや、2Q失業率は大幅改善したが就業者数の伸びが予想を下回ったこと、乳製品価格が続落していることで売られ、通貨番付の2位の地位を円に奪われた。豪RBA同様に、NZ中銀も強い通貨高懸念があるのでこの動きは歓迎されている。日本円が夏の季節的な円買い需給となっていることもNZドル円を押し下げた。8月19日には政府の経済見通し、9月11日の政策金利決定、9月20日に総選挙がある。今週は小売売上の発表がある。

 南アは金属労組のストも終了し賃金が上昇しインフレ懸念はまだ残る。そうなると海外勢から債券が売られランドもやや下落している。またウクライナ、イラク紛争やアルゼンチン債務問題も南アランドに影を落としている。小幅であるが年内利上げの可能性は残っている。

相場的には他の多くのクロス円同様にボリンジャーバンドの上限、下限をきっちり往復している。上限、下限を破ると、すぐに修正する動きがある。今週は小売売上の発表がある。
 
4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

ドル円=7月末から下旬ヒゲの多い相場が続く。先週後半3日は下ヒゲ、上ヒゲ、下ヒゲと続くが終値はほぼ3日とも同じであった。8月11日月曜は金曜の下ヒゲとゴトビ要因で上昇が予想されるが8月5日-6日、6日-7日の下降ラインが上値抵抗。下値は5月21日-7月10日の上昇ラインがサポート、その下はボリバン下限となる。5日線下向き。週足はボリバン上限から反落、現在はほぼボリバンの中位にいる。月足は2月-3月の上昇ラインを下抜いたが4月-5月の下降ラインを上抜いた。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

*ユーロドル=ボリバン下限で小動き。先週水曜、木曜は下ヒゲを残し上昇。7月14日-15日の下降ラインを上抜き、小幅上昇するも下落、その後下落するもその下降ラインでサポートされた。8月1日-4日の下降ラインを上抜いている。7月1日-8日の下降ラインが上値抵抗。5日線はまだ下向き。 
 週足はここ2週連続で下ヒゲが長い。週のボリバンの下限にある。下げは一服している。7月14日週-21日週の下降ラインを上抜けるか。その上は5月5日週-6月30日週の下降ラインが控えている。月足はボリバン上限から下落継続も8月は陽線スタート。6月の下ヒゲが効かず、7月は下落。13年7月-14年2月の上昇ライン、13年9月-14年2月の上昇ライン、12年7月-13年7月の上昇ラインを下抜く。年足は12年-13年の上昇ラインに沿っているが、そのラインまで下落してきている。

*ユーロ円=先週は下落が続いたが、週末に長い下ヒゲを出して上昇圧力も示した。8月5日-7日の下降ラインを上抜きそうだ。ボリバン下限下抜きから小反発。5日線はまだ下向き。一目の雲の下での推移が長い(5月14日以来)。7月3日-8月1日の下降ラインが上値抵抗。 
 週のボリバンの下限から反発。先週は週足でも下ヒゲを残した。
月足は2月ー3月の上昇ライン下抜き、まだ4月-5月の下降ラインが上値抵抗。年足は08年-10年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿う。

5.当局・円無常・需給「日本で紛争があるの?」

 先週は日経は世界中の株価指数の中では大きく下落したものの一つである。空爆や国境紛争の緊張、デフォルト問題は日本で起きたようだ。リスク回避の円買いなどと安心してはいけない 
 
6.ID為替「本邦7月上中旬の貿易統計」

 黒田中銀総裁は輸出の弱さを示唆したが、7月上中旬の貿易統計は輸出が伸びている。貿易赤字も縮小している。

平成26年 7月上中旬分貿易統計(速報)
 (単位:百万円,%)
 
   26年7月上中旬 25年7月上中旬  伸率

輸 出 3,902,538    3,728,269     4.7%
輸 入 4,426,155    4,554,596     -2.8%
差 引 △523,617    △826,327    -36.6%  

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大 50―超円高-100―円高
-150-普通円-200―円安-250-超円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白くしく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「仲秋の巨大月餅 無料配布」

 今年の仲秋は9月8日。重慶飯店の直径1メートル、重さ60キロの月餅。中には黒あんと満月に見立てたアヒルの塩漬け黄身が入る。
当日は、11時30分から1階ロビーで巨大月餅を切り分け、先着300人に無料配布する。今年で21回目。
 

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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