野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

米GDP、FOMC、雇用と英GDPを軸にした展開

  7/28(月)「米GDP、FOMC、雇用と英GDPを軸にした展開」 

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総括「米GDP、FOMC、雇用と英GDPを軸にした展開」 
その他通貨「豪、NZは通貨高懸念、南アは通貨安懸念」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「7月上旬貿易統計の発表は7月30日」
ID為替「原発再稼働なら円高デフレ不況へ逆戻り」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「朝靄」

ドル円=99-104、ユーロ円=134-139、ユーロドル=1.32-1.37

日経インデックス7月25日東京引け7月11日からの変化(2008年=100)円100.1弱し、ドル103.1同、ユーロ95.7弱し、ドルインデックスINNYBOT81.04強し、CRB298.34強し、原油102.09弱し、金1303.3弱し、DOW16960.57弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け151.86強し、IMM円投機筋7月22日 円-53916(前週比+9032)、ユーロ-88823(前週比-25977)
  
1.(今週の予定)  

28(月)米 中古住宅販売契約
29(火)日 失業率 商業販売統計速報 南ア 失業率 米 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数
30(水)日 鉱工業生産・速報 貿易統計 NZ 住宅建設許可 独 消費者物価指数 米 ADP全国雇用者数 GDP・速報値 FOMC
31(木)日 外国為替平衡操作 豪 住宅建設許可 仏 生産者物価指数 独 雇用統計 香港 小売売上 ユーロ圏 失業率 消費者物価指数 南ア 生産者物価指数 貿易収支 加 GDP 米 新規失業保険申請件数 シカゴ購買部協会景気指数 米企業人員削減数(チャレンジャー社)、四半期雇用コスト指数
1(金)中 製造業PMI HSBC製造業PMI改定値 豪 生産者物価指数 ユーロ圏 製造業PMI確報値  英 製造業PMI 中銀四半期インフレ報告 米 非農業部門雇用者数 失業率  個人所得 個人支出 PCEコア・デフレータ ミシガン大学消費者信頼感指数確報 ISM製造業景況指数 建設支出

2.総括 主要通貨「米GDP、FOMC、雇用と英GDPを軸にした展開」

 米国GDP、FOMC、雇用統計を軸に展開する。2Q・GDPは寒波の影響を受けて前期比年率で-2.9%であった1Qから予想は+3.0%、FOMCでは最近の米株の伸び悩みはあっても米国景気は大きな落ち込みはないので、債券買い入れ額は予定通り350億ドルから250億ドルに減額されるだろう。イエレン議長の会見が注目だが、前回の議会証言から情勢も変わっていないことから「インフレ率はなお当局の目標を下回っていることから、金融緩和を推し進める必要がある」、「労働市場の改善が予想より速いペースで続いた場合は、利上げは現在想定しているよりも早期に、そして速いペースで行われる公算が大きい」とするだろう。低水準の労働参加率や賃金の伸び悩みに言及するだろう。
 ただユーロ圏よりもしっかりとした歩みを見せているだけに織り込み期間はドル高で推移しよう。

 今週は米国2、5、7年債の入札があるが、ウクライナ、中東リスク回避で買われれば、年初来続くQE3縮小でも金利低下となる。これと貿易赤字があり米ドルは年初の予想通り強いわけではない。

 欧州は、マイナス金利導入やTLTROの資金が南欧債へ回る観測、弱い景気指標、低インフレで金利が低下し、またドラギ総裁もユーロ相場が物価に関して重要だと発言したことから ユーロは年初来、通貨番付で最下位となっている。とは言っても、対ドルで2%、対円で5%程度の下落は大きくはない。膨大な貿易黒字がユーロ売り圧力を相殺している。
 ユーロの為替については、ドラギ総裁を始め、仏、イタリア勢はユーロ安を望んでいるが、独連銀筋は、為替に頼る経済に否定的、為替相場を目標にしないと発言している。今週は雇用や消費者物価の発表がある。

 英国は利上げ観測で買われていたものの、カーニー総裁の時期に関して不透明な発言や労働賃金が上昇しないことで、上昇を鈍らせていたが先週発表の2Q・GDPはリーマンショック前を越える大きさとなり、再び買いが入ってくるだろう。対ドルでボリンジャーバンド下限割れ、対円でもボリバン下限近くなので打診買いをしても良いころかと思っている。今週は中銀四半期インフレ報告がある。 

日本は月末となる。5年連続7月の月足は陰線であったが、今年はここまで小幅だが陽線となっている。貿易赤字が7月の季節需給の習性まで覆すことが出来るかどうかは注目している。また7月月末の日は過去5年連続で日足も陰線である。31日には投信が多く設定されているが、個人のお金が回ってくれば、久々に円安となることが出来るだろう。日本人に本当に可処分所得が増加しているかどうかを試す日となる。

 黒田日銀総裁を始め石田、木内両日銀審議委員の講演があるが、これまで同様の「物価は順調に上昇している、景気は回復している」と言うだろうが、円高・株安が続き回復の勢いはない。消費増税の負担はある。ま全国財務局長会議も予定されている。

 中国は2Q・GDPや製造業PMIの改善、資金吸収オペの停止、不動産購入規制緩和などで景気減速から立ち直っている。大経済団体を引き連れての国家主席や首相の訪欧や訪中南米も景気を活気づかせるだろう。今週は製造業PMIの発表がある。

 今週の決算では欧州の主要銀行と米企業決算がある。ウクライナや中東の緊張は大きく世界経済に影響を与えないものの、長引きそうだ。

3.その他通貨「豪、NZは通貨高懸念、南アは通貨安懸念」

 豪ドルはRBA総裁の強い豪ドル高懸念で96円から94円まで下落したが、2Q・CPIがインフレターゲット上限の前年比3%となり、若干だが出ていた利下げ観測を後退させ96円に一時戻った。ただまだ鉱山業のピークを過ぎ他産業へのシフトが出来ていないので雇用不安は残り、小売売上も悪化している。貿易収支も鉄鉱石価格の下落で悪化している。景気減速傾向から回復の兆しのある中国経済が豪に好影響を与えるかどうか。住宅建設は改善している。今後は工場撤退宣言をしたトヨタ、GM、フォードなどの雇用はどうなるか、また緊縮財政を表明したアボット政権が代替の景気対策を打ち出せるかどうか。炭素税の廃止はその一環か。チャート的には7月18日-22日の上昇ラインを下抜き、弱含むか

 NZドルは政策金利据え置き決定後に中銀総裁が豪RBA総裁同様に強いNZドル高懸念を表明し下落、7月24日には6月12日の上窓開けに対照的な下窓を開けて下落した。首位を保っていた年間通貨番付は豪ドルに抜かれ2位に転落した。
 2Q・CPIは予想をわずかに下回ったことで今後の利上げペースは緩慢になることが予想される。主要輸出品の乳製品価格が大きく下落していることが当局のNZドル高懸念に繋がっているが、量的には中国の大量輸入があり、貿易黒字を8か月連続で維持している。次の政策金利決定は9月11日で時間があるので経済指標と中国動向を精査していくしかない。

 南アランドはインフレ懸念と成長減速のジレンマがある中で苦渋の0.25%利上げを選んだ。通常の政策金利の変化は0.5%単位であったが、2000年以来の小さい0.25%幅となった。世銀、IMFは成長見通しを引き下げ、相次いで格下げされている中で株価指数は史上最高値を更新した。ただ5か月に渡った白金鉱山スト終結すると、すぐに7月1日より金属労組がストに入っている。マーカス中銀総裁は景気減速もリセッション入りは否定している。中銀は介入はしないが政府とともにアランド安にする警戒感は表明している。それが功を奏してか、南アランドは7月は主要9通貨で一番強くなっている。
 
4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

ドル円=ボリバン下限から順調に反発し、ボリバン上限に近づいてきてる。7月18日-23日の上昇ラインから急な7月24日-25日の上昇ラインができているがここは急なので下抜けも気をつけたい。7月7日-16日の一度上抜いた下降ラインもサポートとなろう。6月4日-7月3日の下降ラインは完全に上抜けていない。雲の下限近くまで上昇。5日線上向き。
 週足は陰陽繰り返してきていたが、先週で久々の連続陽線となり強さを示した。少し長い週足では13年8月5日-10月7日週の上昇ラインと14年1月6日週-3月31日週の下降ラインとの三角持ち合いとなっている。月足も2月-3月の上昇ラインを下抜いたが4月-5月の下降ラインを上抜いた。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

*ユーロドル=7月7日-10日の上昇ライン、6月5日-16日の上昇ラインを下抜いた。7月15日-16日の下降ラインを上抜くも上がらず。7月14日-15日、10日-14日の下降ラインが上値抵抗。5日線は下向き。ボリバン下限に張り付いたまま。ドラギ総裁始め、南欧の当局者のユーロ高懸念は成功している。目立った陽線、下降ラインの上抜け、ボリバンを大きく下回るなどの上昇のきっかけがない。
 週足は6月16日-23日の上昇ラインを、6月30日週の上ヒゲで下抜いた。5月5日週-6月30日週の下降ラインが上値抵抗。週のボリバンの下限にある。月足はボリバン上限から下落継続。6月の下ヒゲが効かず、7月は下落。13年7月-14年2月の上昇ライン、13年9月-14年2月の上昇ラインを下抜く。12年7月-13年7月の上昇ラインがサポート。年足は12年-13年の上昇ラインに沿っているが、そのラインまで下落してきている。

*ユーロ円=7月16日-17日の下降ラインを上抜いてからは小動き。7月22日-23日の下降ラインも上抜き横ばい。7月3日-15日の下降ラインが上値抵抗。7月24日-25日の上昇ラインができるか。これを下抜ければ、またボリバン下限が下のポイントとなる。5日線は下向き。 週足は5月5日週-6月9日週の下降ラインを一時上抜いたが再びラインの下へ戻る。6月16日週-23日週の上昇ラインも下抜く。7月14日週-21日週、7月7日週-14日週の下降ラインが上値抵抗。週のボリバンの下限にある。月足は2月ー3月の上昇ライン下抜き、まだ4月-5月の下降ラインが上値抵抗。年足は08年-10年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿う。

5.当局・円無常・需給「7月上旬貿易統計の発表は7月30日」

 今週は7月30日に7月上旬貿易統計が発表される。財務省は毎月上旬、上中旬の貿易統計を発表しているが、あまり世間では認知されていない。貿易収支の傾向が為替相場に大きく影響するので注視したい。また、比較対象として前月比を取り上げている予想も多いが、貿易は季節的な要因が多いので、やはり比較するものは前年同期比であろう。ちなみに2013年7月上旬は5904億円の貿易赤字、輸出が+17.4%、輸入が+25.6%で、赤字が59.2%拡大していた(前年同期比)

6.ID為替「原発再稼働なら円高デフレ不況へ逆戻り」

 ここ2年の景気回復は円安の影響にほかならない。製造業の手取りの増加、対外純資産増加での可処分所得増加、株高に繋がった。
不幸な東日本大震災を起因とするエネルギー需要の増加で貿易赤字となり円安を生み出した。意図した政策でない円安でもたらされた景気回復を大事にするにはもう二度と円高デフレに戻さないことだろう。原発再稼働の是非はともかく、国内需要が乏しく、国内高コスト体質の日本は、円相場の安定から円安方向へのコントロールを維持しないといけない。TPPなどを含めバランスよく輸入できる貿易体制にしないと、元に戻ってしまう。

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大 50―超円高-100―円高
-150-普通円-200―円安-250-超円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白くしく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「朝靄」

 横浜港の朝靄、今日も猛暑が始まる

 

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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