野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

わかれば落ち着くのが相場、わかれば騒ぐのは解説

    7/21(月)「わかれば落ち着くのが相場、わかれば騒ぐのは解説」 

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総括「わかれば落ち着くのが相場、わかれば騒ぐのは解説」 
需給「個人のFXポジション」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常「頭にチャート」
ID為替「中国GDPが伸びる要因」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「横浜は霧笛」

ドル円=99-104、ユーロ円=135-140、ユーロドル=1.33-1.37

日経インデックス7月11日東京引け7月4日からの変化(2008年=100)円100.9強し、ドル103.1強し、ユーロ96.2強し、ドルインデックスINNYBOT80.53強し、CRB297.42強し、原油103.13強し、金1309.4弱し、DOW17100.18強し、日経平均ドルベ-ス東京引け150.15強し、IMM円投機筋7月15日 円-62948(前週比+3427)、ユーロ-62846(前週比-3581)
  
1.(今週の予定)  

21(月) 東京休場(海の日)、独 生産者物価指数 香港 消費者物価指数
22(火)スイス 貿易収支 米 消費者物価指数 住宅価格指数 リッチモンド連銀製造業指数 中古住宅販売件数
23(水)豪 消費者物価 南ア 消費者物価指数 BOE議事録 加 小売売上 ユーロ圏消費者信頼感・速報 
24(木)NZ 政策金利 貿易収支 日 貿易統計 中 HSBC製造業PMI、 独 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 ユーロ圏 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 英 小売売上 香港 貿易収支   米 新規失業保険申請件数 新築住宅販売件数
25(金)日 消費者物価指数 企業向けサービス価格指数 独 IFO景況指数 英 GDP・速報値 米 耐久財受注

(来週の予定)

28(月)米 中古住宅販売契約
29(火)日 失業率 南ア 失業率 米 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数
30(水)日 鉱工業生産・速報 NZ 住宅建設許可 独 消費者物価指数 米 ADP全国雇用者数 米GDP・速報値 FOMC
31(木)日 外国為替平衡操作 豪 住宅建設許可 仏 生産者物価指数 独 雇用統計 香港 小売売上 ユーロ圏 失業率 南ア 生産者物価指数 貿易収支 加 GDP 米 新規失業保険申請件数 シカゴ購買部協会景気指数
1(金)中 製造業PMI 豪 生産者物価指数 中 HSBC製造業PMI確報 ユーロ圏 製造業PMI確報値  英 製造業PMI 中銀四半 期インフレ報告 米 非農業部門雇用者数 失業率  個人所得 個人支出 PCEコア・デフレータ ミシガン大学消費者信頼感指数確報 ISM製造業景況指数 建設支出 
 
2.総括「わかれば落ち着くのが相場、わかれば騒ぐのは解説」

 夏だから、上半期だから仕方がないのか、円高と株安が継続している。政府日銀がいくら「物価は順調に上昇している、景気は回復している」と言おうと、円高・株安が続けば回復の実感はない。結局消費増税だけ残ると可処分所得は減少する。さらに10%への消費増税が控えている。需給的に円安になりやすい秋以降に抜本的な対策を打ち出さないと、景気減速が始まるだろう。ただ財政出動よりお金がかからない円安への誘導が一番効率的である。最近の日銀名古屋支店長の「円安はこれ以上不要である」との発言や、原発再稼働への動きは円安基調から外れるものである。日本国民は20年以上、円高・デフレ不況に慣れっこであるので不満は出てこないだろうが、アジアでの競争力は確実に落ちていくだろう。

 さて先週もいわゆる「ショック」と呼べる事件があった。ポルトガルの銀行の信用不安問題、ウクライナでのマレーシア民間機撃墜などである。まだ何が起こっているのかはっきりとしない時は相場は下落するが、解明し始めると相場は戻す。それは日々起こる「小さなショッ」クから「リーマンショック」なども同じだ。ただ解明して事態が分かり始めると、注意しなければならないことがある。既に損害金額などがわかり、対処、救済する計画が出始めると、新聞の報道が「危機」を呷りたてる。格付け会社が格下げを行う。これで底値で買うことに水を差されることや、逆にもう一度売り込んでしまうことがある。ギリシャ危機などは、EU、ECB、IMFが債務返済計画を進めている時に一斉に格付け会社が格下げをし、日本のエコノミストは「ユーロ崩壊」と書き立てた。報道や格付けは確実なことがわかってから対処するのが仕事の性質だ。だから時間的には、実際に起きていることよりずれる。遅れた報道などでディーラーは動いてはいけない。今後もいくらでも「ショック」、「危機」は起きてくる。絶好の買い場をみすみす失うことは避けたい。ディラーの仕事はもやもやとした期待や不安で動くことだ。

 さてユーロはマイナス金利導入、TLTRO(銀行への資金供給)の思惑、ポルトガルの銀行の信用不安、マレーシア機撃墜事件で下落している。今年の通貨番付で南アランドに抜かれ最下位に落ちた。ただこれだけのニュースで年間で円に対して5%程度の下落である。それはユーロの貿易黒字でのユーロ買いも出ているからだろう。ドラギ総裁を始め、フランスやイタリアからはユーロ高懸念が聞こえる。一方ドイツからは「通貨を利用して競争力を強化するべきではない、強い通貨を持つことには多くのメリットがある」(ショイブレ独財務相)という意見もあり一方向へユーロ高へ進むことにはブレーキもかかるだろう。今週はユーロ圏消費者信頼感指数、PMI製造業、サービス業や独のIFO景況指数の発表がある。

 米国・英国ともに景気回復感はあるが、どちらも労働賃金の伸びがない雇用の改善なので、利上げにまで踏み込むことに時間を要するようだ。ともに利上げは2015年第一四半期以降になるという見方が出ている。ただ米国は膨大な貿易赤字を抱えているだけに、ドルがすんなりと上昇することはない(今年はここまで通貨番付5位)。米国は今週多くの主要企業が決算を発表する。英国は今週、2Q・GDPの発表がある。利上げ議論を加速させる数字となるかどうか(予想は前年比+3.1%)と強い。カーニー英中銀総裁の発言がある。

 今週は日米豪南アがCPIを発表する。政策金利決定に影響するものであり、注目したい。先週予想より下回ったCPIが発表されNZドルが下落したNZは政策金利を決定する。2QCPIが落ち着いてきているので利上げの必要もないと思うが、中銀は前回も住宅価格がさらに上昇することを見込んで予防的に利上げを行った。今回引き上げてもその後の年内は据え置きとなる見方が多い。豪は2Q・CPIの発表がある。予想が前年比+3.0%とインフレターゲットの上限なのでこれを越えれば、RBAスティーブンス総裁の豪ドル高懸念で下げた相場が反発しよう。今週もまたRBA総裁の講演がある。

 南アは先週政策金利を0.25%引き上げた。南アの0.25%の金利変動は珍しい。通常は0.5%を上下させる。苦渋の選択だったのだろう。今週はCPIの発表。依然インフレ懸念とスト長期化による景気減速のジレンマがある。

3.需給「個人のFXポジション」

 7月に入ってからは個人のドル円の需給では損切りの売りが圧倒的多かったが、先週末では、それが少し減少している。また若干であるが損切り買いも出てきている。7月のドル円はここまで寄り引き同時である。円高はドル円よりもクロス円で起きている。クロス円はこここまですべて陰線となっている。マイナス金利を導入、TLTROの執行観測、ポルトガルの銀行の信用不安、ウクライナでのマレーシア民間機撃墜事件、イスラエルのガザ地区侵攻などが、ユーロを押し下げ、他の通貨も押し下げらている。NZのCPIの落ち着き、執拗な豪RBAの豪ドル高懸念、南アストの長期化なども影響している。ただ7月が円高になりやすいのは例年通りである。
 
4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=ボリバン下限を下抜いたり、下限に接すれば反発する。上限にいくことは最近は少ないが、上限に接すれば反落している。7月10日も下限抜きから10日-11日の上昇ラインが出来ていたが、17日に撃墜事件で一気に下抜き、ボリバン下限へ、先週金曜はそこから小反発。5日線は上向く。17日-18日、16日-17日、7日-16日、3日-4日の下降ラインが上に並んでいる。5月21日-7月11日の上昇ラインがサポート。

 週足は陰陽繰り返してきていたが、先週もかろうじて陽線で、その陰陽ルールを守った。少し長い週足では13年8月5日-10月7日週の上昇ラインと14年1月6日週-3月31日週の下降ラインとの三角持ち合いとなっている。月足も2月-3月の上昇ラインを下抜いたが4月-5月の下降ラインを上抜いた。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

*ユーロドル=7月7日-10日の上昇ライン、6月5日-16日の上昇ラインを下抜いた。7月15日-16日の下降ラインを上抜くも、まだ上がらず。ただ下げは一服している。14日-15日、10日-14日の下降ラインが上値抵抗。先週末の長い下ヒゲで反発出来るかどうか。5日線は下向き。ドラギ総裁始め、南欧の当局者のユーロ高懸念は成功している。

 週足は6月16日-23日の上昇ラインを、6月30日週の上ヒゲで下抜いた。5月5日週-6月30日週の下降ラインが上値抵抗。週のボリバンの下位にある。月足はボリバン上限から下落継続。6月の下ヒゲが効かず、7月は下落スタート。13年7月-14年2月の上昇ライン、13年9月-14年2月の上昇ラインを下抜く。12年7月-13年7月の上昇ラインがサポート。年足は12年-13年の上昇ラインに沿っているが、そのラインまで下落してきている

*ユーロ円=ドル円、ユーロドルと同じ下げ方。7月16日-17日の下降ラインは7月21日に上抜いてオープンしそうだ。その上にはまだ15日-16日、3日-15日、5月8日-7月3日の下降ラインが上値抵抗で残る。下値は6月16日ー7月18日の下降ラインがサポート。5日線は下向き、ボリバン下限。 

週足は5月5日週-6月9日週の下降ラインを一時上抜いたが再びラインの下へ戻る。6月16日週-23日週の上昇ラインも下抜く。月足は2月ー3月の上昇ライン下抜き、まだ4月-5月の下降ラインが上値抵抗。年足は08年-10年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿う。

5.当局・円無常「頭にチャート」

 将棋のプロが頭中に将棋盤を浮かべて先を読んでいくように、ディーラーもPCに向かっていなくとも頭にチャートを描いて先々を読んでいきたい。それくらい相場に密着していきたい。

6.ID為替「中国GDPが伸びる要因」

以前から言われていたことだが、中国当局は、GDPの算出方法の見直しで研究開発(R&D)向けの支出を含める方針。来年から実施する可能性がある。算出方法変更が伸び率に及ぼす影響は限定的で、1%ポイント未満にとどまる見通しだ。

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大 50―超円高-100―円高
-150-普通円-200―円安-250-超円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白くしく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「横浜と言えば霧笛」

 横浜と言えば霧笛、ベイスターズもこのところ無敵(引き分けを挟んで5連勝)

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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