野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

あくまで投機の調整。引き金は政府の景気対策の一服。リパトリ不安、日本株最弱。新興国通貨安はいいこともある

  1/27(月)「あくまで投機の調整。引き金は政府の景気対策の一服。リパトリ不安、日本株最弱。新興国通貨安はいいこともある

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総括「あくまで投機の調整。引き金は政府の景気対策の一服。リパトリ不安、日本株最弱。新興国通貨安はいいこともある」 
需給「月末の特徴」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常「相場観の無い玉がトレンドをつくり」
ID為替「今週の決算とリパトリ」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「春よ、まだ見ぬ春、迷い立ち止まる時」

  ドル円=99-104 、ユーロ円=137-142

 日経インデックス1月24日東京引け1月22日からの変化(2008年=100)円99.2強し、ドル104.5強し、ユーロ97.6強し、ドルインデックスIN NYBOT80.46弱し、CRB282.54強し、原油96.64弱し、金1264.3強し、DOW15879.11弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け150.45弱し、IMM円投 機筋1月21日 円-114961(前週比+3105)、ユーロ-3772(前週比-13018)

1.(今週の予定)

27(月)シドニー休場(オーストラリアデー)日 貿易統計、日銀議事要旨(12月19日・20日分)、  香港 貿易収支 独 IFO景況指数 小売売上 米 新築住宅販売件数
28(火)日 企業向けサービス価格指数 インド中銀政策金利 英GDP・速報 米 耐久財受注 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数 リッチモンド連銀製造業指数
29(水) 南ア中銀政策金利 FOMC 
30(木)RBNZ政策金利 NZ 住宅建設許可 日 貿易統計 商業販売統計速報 03年7~12月開催の日銀金融政策決定会合議事録 独 雇用統計 南ア 生産者物価指数 独 消費者物価指数・速報 米 GDP・速報値 新規失業保険申請件数 中古住宅販売制約
31(金)NZ 貿易収支 日 失業率 消費者物価指数 家計調査 鉱工業生産・速報 住宅着工 外国為替市場平衡操作  中 HSBC製造業PMI改定値 仏 生産者物価指数 南ア 貿易収支 ユーロ圏 失業率 消費者物価指数速報 加 GDP 米 個人所得 個人支出 PCEデフレーター シカゴ購買部協会景気指数 ミシガン大消費者信頼感指数・確報値 (韓国、中国、台湾、香港、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア市場が休場)

(来週の予定)

3(月)   香港・中国本土休場(旧正月)豪 住宅建設許可件数 スイス PMI製造業 英 PMI製造業 豪 生産者物価指数 米 ISM製造業景況指数
4(火)日 マネタリーベース  RBAキャッシュターゲット 香港 小売売上 英 PMI建設業 ユーロ圏 生産者物価指数 
5(水)NZ 失業率 英 PMIサービス業 ユーロ圏 小売売上 米 ADP全国雇用者数 ISM非製造業景況指数
6(木) ウェリントン休場(ワイタンギデー) 豪 貿易収支 小売売上 スイス 貿易収支 BOE政策金利 ECB政策金利 米 単位労働費用 非農業部門労働生産性 新規失業保険申請件数 貿易収支
7(金)日 景気動向指数・速報 RBA四半期金融政策報告 独 貿易収支 経常収支 スイス 小売売上 英 貿易収支 鉱工業生産 独鉱工業生産 加 雇用統計 米 雇用統計

2.総括「あくま投機の調整。引き金は政府の景気対策の一服。日本買い?日本株は最弱。新興国通貨安はいいこともある」

 年初来ここまでの動きは昨年の同期間と比べればまったく逆だ。為替は昨年のほぼ全面円安から全面円高となっている。世界の昨年の株は全面高であったが、今年はここまでは全面安で特に日本株が安い。ただ円相場も株価もその水準は去年の今頃と比べれば円安株高である(以下2013年と2014年の表を比べて頂きたい)。

 何が起きているかというと調整である。パニックのような大きな事が起きているわけではない。調整の円高である。
日本は為替でいえば、銀行の財務省へのポジション報告が廃止されたこと、ルー米財務長官から円安けん制発言が出たこと、日銀の異次元緩和は継続されているが、さらなる緩和は打ち出されないこと、政府当局は順調(増税?)に物価が上昇しているので、政策の一服があるが、一服は相場の安定をもたらすのではなく、一服すれば利食いに入ってくるのが自然だろう。また日銀が金融機関にドル供給を取りやめることも一服感をもたらしている。

 米国はQE3の縮小でドルが上昇している。米ドルはここまで円に次いで強い。また一旦10年債が3%、30年債が4%という節目に達したことで米債購入の需要が高まってドル買いも出ている。

 欧州は昨年と状況はそれほど変わらないがECBにさらなる金融緩和観測があることで、QE3縮小と相まってドル高ユーロ安となっている。
英国は利上げ観測も少しあるが、ユーロと米ドルの関係にフォローしている。

 中国は7%程度の成長を続ける限りそれ以上の景気刺激策はとらない。1998年のアジア通貨危機の後、世界の牽引車になってような役割は果たさない。中国に頼る資源国は、中国への輸出の伸びはあろうが劇的な伸びはない。先週のように中国の指標(HSBC製造業PMI)が弱含めば影響は大きくなる。景気刺激策ともなる一人っ子政策の緩和は始まったがすぐに効果が出るものではない。ただ13億6千万人の人口を狙って中国への投資は続いていく。

 オセアニアは利上げ観測のNZドルと雇用不安のために利下げ観測が出ている豪ドルとは差がついている。GM、フォードなどの豪撤退理由として豪ドル高を上げているのでRBAなども神経質になっている。ただNZとともにインフレがやや高まってきたのでかじ取りは難しい。今のところは物価より雇用を重視しているようだ。

 南アはトルコ、ブラジルなどの新興国での通貨下落(QE3縮小や中国のPMI悪化によるもの)でランドが下落している。4月の総選挙でもANCが安定過半数を獲得できるかどうかも不安である。プラチナ鉱山のストも始まっている。カナダは最近の雇用など経済指標が弱く、インフレも低下気味で売られている。

 ではどこまで調整が続くかというと、2月からのリパトリの円買いがあれば夏の円高まで長引くかもしれない。日本は年内の消費税10%を目指して、道路工事を中心の公共事業でなんとかGDPを引き上げようとしている。ただこれで借金が増え、株価の下落も続けば、消費増税だけされて、国民の可処分所得は減る一方となる。従来の自民党型政治に復活してしまう。円安・株高での景気回復に背を向けるとそのツケは大きく、いずれ国民の不満が高まり、再び異次元的な為替や金融政策を再びとることとなる。いやそれを狙っているかのような気もする。
 貿易赤字が続く限り、円安のトレンドは変わらないが、投機的な円売りの調整円買いはまだ続こう。

 新興国の通貨の下落だが、アジア通貨危機とは異なる。当時はアルゼンチンやタイなど米ドルと連動している国が多く、米ドル高についていけず、輸出不振による景気悪化となったが、現在はほぼ変動相場となっている。通貨下落は新興国に悪いことではない。外貨債務のコストが高くなるが、それはIMFなどの協調融資に頼ることとなる。
 心配なのは新興国のパニックで日本買いと言われているが、日本株が主要国ではもっとも売られていることだ。 


(2014年1月)

 2013年2014年  
 12月31日1月24日
原油98.4296.64-1.78 -1.81
1202.31264.362.00 5.16
CRB280.17282.542.37 0.85
JGB0.7350.625-0.11 -14.97
米10年債金利3.0342.72-0.31 -10.35
米30年債金利3.9733.636-0.34 -8.48
NYDJ16576.6615879.11-697.55 -4.21
ナスダック4176.594128.17-48.42 -1.16
上海総合2115.982054.39-61.59 -2.91
FTSE6749.096663.74-85.35 -1.26
DAX9552.169392.02-160.14 -1.68
日経16291.3115391.56-899.75 -5.52
     
 2013年2014年  
 12月31日1月24日
ドル円105.29102.28-3.01 -2.86
ユーロ円144.84139.89-4.95 -3.42
ポンド円174.43168.74-5.69 -3.26
カナダ円99.1292.32-6.80 -6.86
豪ドル円93.9888.86-5.12 -5.45
NZドル円86.6584.13-2.52 -2.91
スイス円117.97114.3-3.67 -3.11
ランド円109.21-0.79 -7.90


(2013年1月)

月・年2012年2013年  
 12月31日1月25日
原油91.82 95.884.06 4.42
1675.80 1656.6-19.20 -1.15
CRB295.01 299.314.30 1.46
JGB0.7950.725-0.07 -8.81
米10年債金利1.76 1.9540.19 10.96
米30年債金利2.95 3.1370.19 6.30
NYDJ13104.14 13895.98791.84 6.04
ナスダック3019.51 3149.71130.20 4.31
上海総合2269.13 2291.322.17 0.98
FTSE5897.81 6284.45386.64 6.56
DAX7612.39 7857.97245.58 3.23
日経10395.18 10926.65531.47 5.11
     
 2012年2013年
 12月31日1月25日  
ドル円86.7690.94.14 4.77
ユーロ円114.43122.347.91 6.91
ポンド円140.85143.672.82 2.00
カナダ円87.4290.312.89 3.31
豪ドル円90.1694.764.60 5.10
NZドル円71.8576.114.26 5.93
スイス円94.7398.113.38 3.57
ランド円10.2310.15-0.08 -0.78

3.需給「月末の特徴」

 月末なので外貨投信は入っているが、それほど多くはない。昨年も円安で評価益はもちろん上昇したが、残高的には増えていない。個人は新規投資に消極的だ。今週は月末なので後場の輸出のドル売りにも気をつけたい。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=1月10日-16日の下降ラインを一瞬上抜いたが、逆に1月21日-22日の上昇ライン、1月13日-14日の上昇ラインを下抜き、ボリバン下限も下抜いた。5日線は下向き。薄商いの月曜のシドニー市場ではさらに円高に触れようが、ゴトビであり、8時以降はドル売りに気をつけたい。1月23日-24日の下降ラインに沿う。一目の雲に入ったばかり。雲下限は100.80あたり。週足は11月11日週-18日週の上昇ラインを下抜いた。1月6日週-20日週の下降ラインが上値抵抗。まだ週のボリバン上位。下げ余地はある。月足も昨年11月-12月の上昇ラインを下抜いた。年足は陰線スタート。

*ユーロドル=12月27日の長い上ヒゲが効いている。その12月27日-31日の下降ラインは一旦上抜いたが、1月9日-10日の上昇ラインを下抜いて下降。しかし12月27日-1月14日の下降ラインを上抜いて急進した。もちろんまだ12月27日の高値の1.3893まではまだある。なだらかな1月20日-21日の上昇ラインがある。ボリバンは半ばよりやや上、雲の上に出ている。5日線は上向き。週足は11月4日週-11日週の上昇ラインを下抜いている。12月23日週-30日週の下降ラインは上抜いた。月足は13年7月-9月の上昇ラインを下抜いたが今月は下ヒゲを出し始めている。年足は陰線スタート。

*ユーロ円=3連続陽線、1月20日の下ヒゲで盛り返していたが1月20日-22日の上昇ラインを下抜いた。12月27日-31日の下降ラインが上値抵抗となった。5日線下向き、ボリバン下限、雲の上限。週足は7週連続陽線から4週連続陰線で12月23日週-30日週の下降ラインが出来ている。月足も昨年11月-12月の上昇ラインを下抜きそうである。年足は陰線スタート。

5.当局・円無常「相場観の無い玉がトレンドをつくり」

 相場は相場観の無い玉(実需)でトレンドをつくり、そのトレンドに乗った投機筋の損切りで調整する

6.ID為替「今週の決算とリパトリ」

 今週は日本企業の決算発表が多い。海外部門の収益が増加していれば、例年よりもリパトリの円買いも増えるだろう。2月半ばより円買いをし始める企業も出てくるだろう。3月に入れば、一旦静かになり、あとは3月31日の年度末仲値に円買い玉が集中するだろう。
 
7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」

日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大 50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「春よ、まだ見ぬ春、迷い立ち止まる時」

 河津桜祭りは2月5日から3月10日。去年と一昨年は1か月くらい開花が遅れました。ただ咲けば1カ月はもちます。菜の花も綺麗です。
 開花情報はここで(http://www.kawazuzakura.net/

 
 

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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