野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

金融各市場の年初の逆襲は継続するのか

 1/13(月)「金融各市場の年初の逆襲は継続するのか」

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総括「金融各市場の年初の逆襲は継続するのか」 
需給「絶対に成功させないといけないNISA」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常「米国の雇用が悪いのか、予想が悪いのか」
ID為替「外貨準備の民間運用で重要なこと」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「あべのハルカス」

  ドル円=101-106、ユーロ円=140-145

 日経インデックス1月10日東京引け12月6日からの変化(2008年=100)円97.6弱し、ドル103.8強し、ユーロ97.0弱し、ドルインデックスIN NYBOT80.63強し、CRB275.42弱し、原油92.72弱し、金1246.9強し、DOW16437.05強し、日経平均ドルベ-ス東京引け151.6強し、IMM円投 機筋1月7日 円-128868(前週比+6360)、ユーロ+14498(前週比-16091)

1.(今週の予定)

13(月) 東京休場(成人の日)
14(火)日 国際収支 貿易統計 景気ウオッチャー調査 仏 消費者物価指数 英 生産者物価指数 消費者物価指数 ユーロ圏 鉱工業生産 米 小売売上
15(水)スイス 小売売上 ユーロ圏 貿易収支 南ア 小売売上 米 NY連銀製造業景気指数 生産者物価指数 ベージュブック  ブラジル中銀政策金利
16(木)日 機械受注 第3次産業活動指数 日銀支店長会議 豪 雇用統計 ECB月例報告 ユーロ圏 消費者物価指数・確報 米 消費者物価指数 新規失業保険申請件数 対米証券投資 フィラデルフィア連銀景況指数 NAHB住宅市場指数 バーナンキ議長
17(金)英 小売売上 米 住宅着工件数 建設許可件数 鉱工業生産 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

(来週の予定)

20(月)  NY休場(キング牧師誕生日)、独 生産者物価指数 香港 失業率 
21(火)NZ 消費者物価 香港 消費者物価指数 独 ZEW景況感調査 ユーロ圏ZEW景況感調査
22(水) 日銀金融政策決定会合 豪 消費者物価 南ア 消費者物価指数 英 雇用統計 BOE議事録 加 中銀政策金利
23(木) 独 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 ユーロ圏 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 加 小売売上 米 新規失業保険申請件数 住宅価格指数 中古住宅販売件数
24(金)加 消費者物価指数

2.総括「金融各市場の年初の逆襲」

 年初の動きは円高・株安・金利低下・金高・原油安である。昨年とはまったく逆の動き。昨年の年初は円安・株高・金利上昇・金安・原油高安でその流れが5月-9月は一旦停滞したが概ね1年間継続した。今年の年初の流れが1年継続するならば日本のみならず世界的に景気が思わしくなくなるので心配である。

 また為替でもう少し詳しく言えば、昨年の強い通貨であったユーロ、スイス、ポンドが弱い。昨年弱かった豪ドルは対ドルで上昇し健闘している。米ドルは強くもないし弱くもない。貿易収支の改善で米ドルの独歩安は避けられている。

 世界の物価は昨年1年間も落ち着いていた。CRBは年間を通じて小幅下落、今年の年初も小幅低下している。日本は着実に物価が上昇しているが世界の物価が安定しているところで、それを達成出来るかどうか。増税だけの物価高なら後に弊害が起きよう。円安・株高を継続させないベアは後に企業負担が大きくなる。

 日本の円安・株高の好循環は貿易赤字と金融緩和の両輪で生み出してきた。貿易赤字による円安は今後も続くだろう。ただ財務省は銀行ディーラーのポジション報告を取りやめている。為替政策としては、このあたり海外からの円安批判もあり落ち着かせたいところだろう。ただ市場とは落ち着くことはないものだ。今までの政策が変われば逆の流れになる。甘利経済再生担当は「金融政策は為替政策のためにやっているのではない」と余計な発言をして市場を失望させている。また2013年度の決算では日本企業の海外拠点も世界景気の回復で収益を上げており、リパトリ(円買い)も増加するだろう。貿易と資本輸出の両輪での円安のうち後者がはげ落ちれば、ここから5円-10円の円高(黒田異次元緩和分)も視野に入れておきたい。

 日銀も金融緩和策の継続を主張するが、ここまでの物価上昇に満足感を示していることもあり手綱は緩められがちである。新しい政策を打ち出せなくとも、口先だけでも新鮮なメッセージを出し続けないと市場は「現状維持」という言葉に失望してしまい、円安・株高の好循環をつぶしてしまう。円安・株高が日本の景気を回復させてきたことは間違いない。これを否定すれば再びデフレ不況になりかねない。当局は一服することなくこれまで以上の気遣いが必要だ。今まで古い日銀の政策一服あるいは現状維持での失敗は見過ぎている。

 欧州は低成長・低インフレでも貿易黒字と南欧債務国の安定でユーロが安定してきたが、イタリアなどからはユーロ高懸念が聞こえてきたこと、高い失業率によるさらなる金融緩和の示唆があること、昨年末のリパトリのはげ落ちもありユーロが弱含んでいる。南欧債もここまで金利が低下すると、私個人としてももう購入する気はなくなっている。他国の高利回り債券を購入する選択があるからだ。日本とは逆に貿易黒字が通貨を支えるだろうが、南欧債ブームは去るだろう。 

 NZドルは今月の政策会合に利上げ観測が出始めている。海底油田の開発という明るいニュースもある。住宅市場の活況でGDP伸び率も上昇している。貿易においては中国向け乳製品輸出が伸びている。昨年、円と同様に弱かった豪ドルもNZの後を追い始めている。少しずつ住宅や消費が伸びている。問題は雇用だろう。米自動車大手の豪撤退の報道もあった。ただ資源ブームのピークを過ぎたと言われるが、鉄鉱石輸出は昨年は前年を上回った。やはり資源国は中国からの需要頼みとなろう。

 南アランドは相変わらず弱い。4月の総選挙を控え、与党ANCの求心力は次第に衰えている。新興国として2%の成長は低すぎる。格下げ懸念も残っている。

3.需給「絶対に成功させないといけないNISA」

 NISAは絶対に成功させないといけない。大々的な宣伝を行い、あまり株に興味のない個人からも投資を呼び込もうとしている。株価が下がると、可処分所得が減少し、増税と同じ効果が出てしまうだろう。NISAでお金が「ねーさ」では、やらなくても良かった政策になってしまう。まだ確実に可処分所得を増やした「マル優」のほうが良かったとは言われないように証券関係者は努力すべきである。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=年初から下落している。昨年の年初とは様変わりで全面円高となっている。1月6日-7日の上昇ラインを下抜いた。既に11月8日-12月18日の上昇ラインも下抜いている。サポートは10月25日-11月7日の上昇ラインだが、ボリバン下限の102.94より下にある。5日線は下向き。ボリバンでへ中位。 週足は連続陰線。11月11日週-18日週の上昇ラインを下抜いた。月足も昨年11月-12月の上昇ラインを下抜きそうである。年足は陰線スタート。

*ユーロドル=年初からの下げが止まった。1月3日からもみ合っていたが、12月27日-31日の下降ラインを上抜いた。一目の雲の上限から反発。5日線上向きに反転。1月9日-10日の上昇ラインが出来るか。週足は11月4日週-11日週の上昇ラインを下抜き、一旦下げるも再びそのラインに迫ってきている。12月23日週-30日週の下降ラインが上値抵抗である。月足は13年7月-9月の上昇ラインを下抜く。年足は陰線スタート。

*ユーロ円=1月2日-3日の下降ラインを上抜いたがもみ合い。12月27日-1月2日の下降ラインが上値抵抗となる。5日線は下向き。11月7日-8日の長い上昇ラインがサポート。年初のもみ合いの142を維持出来るかどうか。週足は11月18日週-25日週の上昇ラインを下抜いた。11月4日週-11日週の上昇ラインがサポート。月足は11月-12月の上昇ラインを下抜く。12年8月-12年11月の上昇ラインがサポート。

5.当局・円無常「米国の雇用が悪いのか、予想が悪いのか」

 米国12月雇用統計での非農業部門雇用者数は+7.4万人と予想の+19.7万人を大きく下回った。悪天候のため就業不能に陥った人が急増したということで納得がいく。雇用が悪いのか予想が悪いのか。予想が悪いなら、予想市場で売りたい。いやそんなものはないか。
 
6.ID為替「外貨準備の民間運用で重要なこと」

 政府は2014年度から、急激な円安に備えて持つ外貨準備の一部について、信託銀行などの民間に運用を委託する。委託先を選ぶ際に助言を受ける会社を公募すると発表した。巨額の外貨準備の運用効率化に向けた動きが始まった。民間に委託すると手数料を取られるが、より有利な運用が期待できると政府は見ている。委託額などについては、麻生副総理・財務相は「為替に与える影響が大きすぎる」として公表しない考えを示した。
(ただ運用が円資産的に成功するかどうかは、あくまでも円安が継続することで、運用の技術より重要だろう)

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」

日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大 50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「あべのハルカス」

 あべのハルカスに4メートルで高さを抜かれた横浜ランドマークタワー296メートル。私が中学生のころ大阪から東京に出てきた頃は霞が関ビルが一番であり早速上った思い出がある。その後は浜松町の世界貿易センター、京王プラザ、新宿住友、新宿三井、池袋サンシャイン、都庁、横浜ランドマークであった。あべのハルカスは300メートル。この中で都庁だけは上るどころか行ったこともない。



 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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