野村雅道のID為替研究所 (Day)|FXブログ|外為どっとコム

最近のトルコリラ情報

「トルコリラ円=17.5-19.0、問題は経済より外交内政のイザコザ」

(ポイント)

*イスタンブール市長選の再選挙も野党が勝利した
*外交、内政での問題点が多い
*インフレ低下で利下げ観測も出始めた
*エルドアン大統領は利下げを要求
*4月鉱工業生産指数は悪化
*5 か月ぶりに経常収支(12 月)が赤字となりリラ上昇を抑えている
*1 月貿易収支では輸出が伸びたという良い材料も出た
*中銀は預金準備率を引き下げていた
*米軍のシリア撤退でトルコの役割の重要性が増す
*中国とはウイグル族問題で対立
*米国はギュレン師問題で対立
*トヨタはトルコで生産開始、ホンダは撤退


(野党再び勝利、トルコ・イスタンブール市長選、リラ上昇)

イスタンブール市長選の再投票が行われ、最大野党、共和人民党のイマモール氏が再び勝利した。エルドアン氏側近のユルドゥルム元首相(与党の公正発展党=AKP)は敗れた。シドニー市場でリラは対円で18.63-75で先週末の18.40-44から上昇。


(外交内政のイザコザ)

 経済指標以外にリラ相場を動かす材料が多い。ロシアのミサイル購入について米国が経済制裁などを課そうとしていること、強権的なエルドアン大統領の申し立てでイスタンブール市長選の再投票が行われること(23日)、キプロス沖合の海域でトルコが行う天然ガス開発事業はキプロスの排他的経済水域(EEZ)としてEUが警告していることなどだ。ミサイル問題については大阪G20の米トルコ首脳会談で議論される。 

(利下げ方向へ)

昨年の米国経済制裁によるリラ急落による影響で今年はマイナス成長率となりそうだが、インフレも低下してきたこともあり、現在の24%の政策金利は近々引き下げられるだろう。引き下げられても
経済の質が改善され、貿易・経常収支も改善しているのでリラ売りとはならないだろう。問題は冒頭にも上げた外交、内政であり、これらを乗り切らないと不安定な状態は続く。米国・イラン間の緊張もリラには悪影響を及ぼすだろう。4月小売売上も前年比で4.6%増と3月の1.3%から改善した。今週は貿易収支の発表がある。

(エルドアン大統領の利下げ要求)

 エルドアン大統領は、引き締め的な金融政策に反対する姿勢を改めて示し、現在24%となっている政策金利の早期引き下げに向けた「決定的な解決策」をもたらすと表明した。中銀は昨年、通貨危機でインフレ率が25%を上回ったことを受け、利上げを実施。政策金利は新興国市場の中でかなり高い水準となっている。インフレ率は18.71%まで鈍化しているが、経済がリセッションに陥る中、リラ安が続いており、政策金利は据え置かれている。 エルドアン大統領はFRBや他の主要中銀が最近、よりハト派的なスタンスにシフトしていることに言及。 「私の国では残念なことに金利は24%だ。これは起こり得ないことだ。そのため、われわれは早期に決定的な解決策をもたらす」と述べ、「トルコはこの金利政策から非常に慎重な方法で引き返す必要がある」と指摘した。
高水準の金利に反対する理由はインフレを招くからだと述べ、経済理論と矛盾する考えを示したほか、投資と雇用を抑制していることも理由だとした。

(4月鉱工業生産指数は悪化)

 4月の鉱工業生産指数は前年同月比4.0%低下で、予想の2.5%増より大幅な落ち込みとなった。低下は8カ月連続。新たなリラ相場下落の影響が反映された。 前月比では1.0%低下した。
それまでの数カ月に一定の回復の兆候が見られたものの、3月末から4月にかけてリラ相場が再び下落し、鉱工業生産を直撃した。 5月も暗い見通しが続く見通しで2Qもマイナス成長が続くことを示している。

(ムーディーズ、トルコを「B1」に格下げ)
 
ムーディーズは、トルコの信用格付けを従来の「Ba3」から「B1」に引き下げた。引き下げは昨年8月以来。国際収支の悪化や債務不履行を巡るリスクが引き続き高まっていると指摘した。
格付け見通しはネガティブに据え置いた。 トルコ財務省は声明を発表し、ムーディーズの格下げは国内の経済指標と一致しておらず「同社の公平性や客観性を疑問視せざるを得ない」とした。

 (トルコ中銀、プライマリーディーラに流動性供給へ)

 トルコ中銀は6月17日、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)向けの流動性供給策を発表した。金利は23%と政策金利の24%を1%下回る水準に設定。平均的な資金調達コストの低下につながるとみられる。 平均的な資金調達コストが低下するため、国内の金融状況はより緩和的になる。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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