野村雅道のID為替研究所 (Day)|FXブログ|外為どっとコム

トルコリラの見通し

「トルコリラ円=17.0-19.0、通貨最下位、株価最下位、6週連続陰線から回復の兆し」

(ポイント)

*今週は政策金利の決定あり
*需給は悪化
*米国とはミサイル問題あり
*国内ではイスタンブール市長選挙で揉める
*中銀は金融引き締めを実施
*トルコの CDS プレミアムが上昇
*5 か月ぶりに経常収支(12 月)が赤字となりリラ上昇を抑えている
*1 月貿易収支では輸出が伸びたという良い材料も出た
*中銀は預金準備率を引き下げていた
*米軍のシリア撤退でトルコの役割の重要性が増す
*中国とはウイグル族問題で対立
*米国はギュレン師問題で対立
*トヨタはトルコで生産開始、ホンダは撤退


(チャート反転の兆し)

 先週は日足で5日のうち3日が陽線、週足では6週連続陰線だが、長い下ヒゲが2週続いて下げ止まった。チャートでは回復の兆しが出てきている。

(米国が追加関税引き下げ)

米国は、トルコから輸入する鉄鋼への追加関税を50%から25%に引き下げると発表した。トルコによる米国人拘束問題を巡って米・トルコ関係が急速に悪化した2018年8月、米国が2倍に引き上げていた。ただ米国はトルコへの一般特恵関税制度(GSP)の適用を終了した。経済発展を遂げたとの理由によるもの。
 
(リラ防衛策)

最近のリラ下落への防衛では、利上げ、介入、外貨預金への課税、銀行へ顧客の外貨シフト回避を要請などがあった。ただトルコだけではなく通貨安はどの国にとってもメリットがあるので通貨防衛策の持続性があるかどうかも注目したい。

(中銀準備金の移管計画中止)

 中央銀行の法定準備金を政府予算に移管する計画を取りやめた。 国庫・財務省が中銀の法定準備金400億リラ(66億ドル)を政府予算に移管する法案を作成していると伝えた。財政赤字が予想を上回っており、財政強化が狙いという。ところが5月17日になって、関係筋2人が計画撤回を明らかにした。うち1人は「当面中止となった」と語った。
中銀準備金の政府予算移管検討を巡ってエコノミストらは、中銀が新たな危機に対応する能力が低下し、一時的な財政支援にとどまると懸念していた。 検討だけでもこうした懸念が生じ、トルコリラを圧迫したと指摘されていた。


 (指標改善)

今年はマイナス成長予測だが、先週発表された鉱工業生産、小売売上、自動車生産は前回より改善した。2月失業率は14.7%と高いままであった(18年は9%台)。3月経常収支も改善したが小幅の赤字。ただ
経済指標よりも、内政、外交の不安を取り除くことが先決だろう。

 ・内憂=与党AKPが統一選挙で苦戦したこと、AKPがイスタンブール市長選挙の再選挙を要求し認められたことによる混乱、ダウトオール前首相が現在のAKPの国家統制主義を批判
・外患=ロシアからのミサイル購入で米国との関係悪化、米国のイラン原油購入停止要求でも米国との関係悪化、キプロス島海域開発でEUとの領海権問題が浮上
 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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