野村雅道のID為替研究所 (Day)|FXブログ|外為どっとコム

トルコ、通常の処方箋では効かない

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十分ではないがトルコも対応を取り始めていることが救いだ。今回のトルコショックはこれまでの経済的危機やショックと言われる問題とは少し違う。通常の危機は経常赤字問題であり、債務問題である。これについては処方箋がある。格下げが行われ問題点を浮き彫りにする。近隣国、先進国、IMFなどが協調融資を行う。問題国は緊縮政策をとる。ここで国民は緊縮政策に対し抗議運動を行う。必要ならば債権国や当投資家がデフォルト後、債務減免に応じる。当面の間、市場は回復する。ただ債務国・経常赤字国は長期的にはその体質を変えることが出来ず、いつかまた同じ問題を起こす。

 トルコの場合はきっかけが政治的問題であり、さらに両国の大統領の個人的な感情がぶつかり合い冷静な対処ができない。米国人牧師の拘束の理由の是非を明らかにし世界に問うべきだろう。トルコは経常赤字国であるが、政府債務はGDPの28%程度で健全ある。問題は対外債務が多いことだが、これは関係国が協調して援助出来るし既に援助を申し出ている国もある。また他の債務問題と異なることはインフレ抑制で
通常の金融当局の動きを大統領が抑制し市場の信頼を失っていることだ。トルコの問題が他の債務危機と異なり世界的な大きな問題でないことは先週の世界の株価の下落が大きくないことが物語っている。米国(NYダウ)やオセアニアの株は上昇した。

 ただ通常の債務危機と異なるのは両首脳の感情的対立であり、トルコの金融政策に大統領が理論的でない口出しをすることである。感情の問題は経済問題より長引きそうだ。トルコ政府の小出しながら地道に対応をする先週の姿勢を継続することがリラの安定に繋がるだろう。先週発表された雇用、鉱工業生産、消費者信頼感指数、小売売上と悪化したのは成長率見通し引き下げにも繋がるだろう。
 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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